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Sadie復活公演THE REVIVAL OF SADNESS2024年4月7日(日) なんば Hatch 所感

今、ライブから帰ってきた所である。肉体の疲労感に加えて、早めに感想を書きたい欲が帰路の途中で湧いてきたので、今しがた残しておく次第なのである。

サディ、もといSadieは約8年前に活動休止したビジュアル系バンド。私が1番聴いていた頃は、大体2009年頃だろうか。今ではすっかりSadieの代表曲となった「陽炎」や「Ice Romancer」がリリースされた頃で、恐らくSadie自体の勢いも1番あった頃だと思う。

そこからアニメのタイアップや路線変更があり、活動後期はほぼ聴かなくなっていた。実際にバンドが迷走していたかは不明だが、初期の「Dirのフォロワー」と称されていた頃と比べるとオリジナリティは出ていたのではないだろうか。

さぁ、それから8年の時を経ての再結成である。
今回は復活ライブと称して、東京と大阪で行われた。先んじて東京・豊洲PITでライブがあり、今回の大阪が後である。普通であれば東京を後に持ってくるが、Sadieは大阪出身のバンドなので、後回しになったのだろう。

前物販は開場の3時間前の14時から行われた。東京がどれくらいだったかは不明だが、並んでいたのは約50人くらいだろうか。かなり少ない。
仮に地方と言われていても、ここは大阪、第2の首都だ。それにしても少ない。
そう言えばチケットも2階指定席は売切れていたが、スタンディングは余っていた。なかなか厳しい現実が襲いかかる。

まぁ観客からするとあまり関係無いのかもしれないが、やはりスカスカのライブハウスは見ていて気持ちの良い物ではない。少し物悲しい気持ちになりつつも、前物販でTシャツを購入。
トイレで足早に着替えて、クロークに荷物を預ける。なんばHatchは日本でも有数のクロークの多さなので、かなり安心出来る。とは言え開場前に入れておかないと人でごった返して利用するのは難しいが。。。

そこから開場まで近くで時間を潰し、夕刻17時、整理列が動き出した。
ビジュアル系のライブは海外のファンも少なくなく、今回も何人も見かけた。日本発のカルチャーであるビジュアル系だが、昨今は海外人気の方が高く感じる時がある。特にメタル系の音楽は顕著で、国内でも流行って欲しいと思う次第である。

整理番号が600番台だった事もあり、フロアに入るとほぼ会場は埋まっていた。しかしディスタンスがそれなりに取られた状態だった為、例えばもっと詰めるとスペースは出来た。
柵前に陣取り、開演まで待機する。開演までは場内に賛美歌の様なBGMが流れ、早く始まらないかソワソワする気持ちを和らげてくれた。

18時スタートだったのが、数分遅れてのスタートに切り替わった。ドラムの景から登場、続々とメンバーが出てき、最後のはボーカルの真緒だ。
やはり真緒の歓声が1番大きかったが、全体的に暖かくメンバーは受け入れられた。

セットリストは東京の時から変わり、バラエティ豊かだったと感じられた。大体復帰公演というのはセットリストが似たり寄ったりになるのだが、今回のSadieは挑戦的だ。10年以上前のあの頃と変わらず、ヘドバンの嵐。ある意味安心出来る曲達。コールアンドレスポンスも多く、特にアンコールでは何度も煽りが行われる「これぞビジュアル系のライブ」という曲も演奏された。

本編では銀テープが飛び、前方で何本も手に入れられたそれは、後ろに回ってきて多くの人に行き渡ったと思う。かくいう私も銀テープを頂いた身であり、こういうチームプレーというか配慮はとても有り難かった。

セットリストの詳細は割愛するが、私がSadieで1番好きな「Ice Romancer」が演奏された時が1番ボルテージが上がった。東京公演では1曲目が迷彩だったが、今回の大阪公演ではアンコールラストが迷彩だった。個人的に〆が迷彩で良かった。

そしてアンコールが終わり、最後のMCが終わり、お決まりのピック投げタイムである。
ギター2名とベースがフロア各方面にピックを投げてくれるのだが、事件1がその時に起こる。
ベースの亜季が投げたピックが、なんと私の前に飛んできた。決してステージから近くない、なんなら後方のピック投げが届かない場所だ。そこにピックが飛んできたとなると、亜季、恐ろしい男である。

足元に落ちたそれを何気なく拾おうとしたら、前から横から割いる様に観客がピックを拾おうとしてきた。ちょっと待て、前の人はまだ近くなので許そう、横の少し離れた所もから来たお前は何だ?こういうものは飛んできた場所にいる人がもらうものだろう?

前と横の2人はどちらが拾うか獣の様に争い、結局少し離れた所から奪いにきた人物がゲットしていた。市販もされていないので手に入れたい気持ちも分かるが、余りにも酷い。強情、欲の塊、面の皮厚である。まずらこの時点で少しイラッとしたが、まぁ所詮ピックだし、、という事で我慢出来ていた。

問題2は終演後の物販である。今回のライブでは各メンバー(ベース以外)のチェキが販売されており、当日公演の終了後に販売された。前回の東京公演の物は事前物販で購入出来たが、思い入れがないので今回の大阪一択である。

そういう気持ちの人が多いのか、そもそもの終演後物販に並ぶ人はかなり多かった。階段に列を作っていたのだが、あまり幅が広くないこともあり、現場は混乱を極めていた。会場出口付近で物販は行われ、階段を昇る様に物販列が形成されていく。会場スタッフがアナウンスし、出来る限り観客は対応するのだが、それが間に合わず途中で列を折り返したり、1番上の行き止まりまで列が出来たと思えば、1度下ってまた折り返しと、言っているスタッフも分かっているのか不思議な程の案内だった。

私はチェキのみの購入希望だったのですが、なんと途中から別のスタッフより、「チェキのみ購入の方は列が異なる」趣旨のアナウンスがなされた。そして並んでいた列を抜け、別の列が形成されて物販卓へ案内された。そこまではまだ良かった。

そして物販卓にてなされるがまま、当日のチェキを購入しかけた所、スタッフの間で齟齬が発生したのである。誘導スタッフが「ここはチェキのみ購入の物販か?」「通常物販との列は別?」「通常の物販卓にはチェキは置いていない?」等がやり取りされていたが、スタッフ間にも情報が錯綜しており、付いてきた観客は振り回された。

そもそも物販卓にて当日チェキは絶対に販売していたハズなのに、そうなるとチェキが分断されるはずである。今回のチェキはランダムでサイン入りだ。それがチェキのみ購入の卓にあるか、通常物販卓にあるのから不明だが、販売する卓を変えると当たりが分散される気がするので、あまり良くない手法だ。

案の定現場は混乱、観客も怒声が飛び交う。
ツアースタッフではないので慣れていない事もあるかもしれないが、今回の対応についてはかなり問題だった。恐らくXでも沢山叩かれる事だろう


ピック事件と物販事件のせいで霞んでしまったが、ライブ自体は懐かしさもあり楽しかった。また首が痛くなる程暴れ、あの頃の曲たちをメインでしてくれたので分かる曲が多かったのも大きい。しかし、演奏に関しては正直微妙と言うしかなく、各パートが聴き取り辛く音の塊がぶつかってくる感覚だった。もう少しどこかのパートを考え、上手く聴かせられるようになっているかと思ったら。。。あの頃と変わらずそんな事は無かったのであった。

今後は東京公演の円盤が出るらしいが、私は思い入れが無いので買わないと思われる。

今日のMCで剣が言ってた様に「これからのSadieはイバラの道なんですよ」という言葉はその通りで、パフォーマンスは元より演奏をしっかりして貰いたい。音源は無理にしても、あまり音源と乖離した演奏をされても困る。少しでも上手くなって、しっかりフロアを盛り上げられるバンドになっていく事を期待しつつ、今回は筆を起きたいと思う。

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