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ソシオニクス「機能の次元の質問リスト」に答える 〜Si(内向感覚)編〜

1.美とは何か教えてください。あなたの美に対する考え方は変わりつつありますか?あなたの美に対する理解は、一般的に受け入れられているものとどの程度一致していますか?

 美とは、それを見たものに対してポジティブかつ静かで圧倒的な感情の高まりを与えるものです。美はあらゆるものに宿っており、個々人によってその定義はわずかに変わってきますが、普遍的な美というものは存在します。たとえば美術館に収められている名画はあたかも実物かのようなコントラストのある色彩と精巧に描かれた輪郭によって、誰しもが知る音楽は調和のとれた音と旋律によって見るもの、聞くものの感情を揺さぶり、魅了します。今まではあまり意識しなかったのですが、細部に宿る美という概念に気づくようになりました。全体が美しいことも重要ですが、細部が美しいということに価値を置くようになりました。私の美に対する理解は周囲と概ね一致すると考えます。

2.美しさを理解するための共通のテンプレートがあると思いますか? 古典的な美しさがあると言えますか?

 美しさを理解するための共通のテンプレートは、たとえば絵画であれば絵の技法や色彩の使い方、機能美であれば機能を満たしたうえで成立するミニマリズムがあります。テンプレートが何かということに関してはどのようなものの美しさを理解するのかによって異なってきますが、どれにも共通している事項は、「見る者、聴く者、触れる者に対して感嘆を含む感情の揺さぶりを起こす」ということだと思います。例えばiPhoneは必要な機能を全て兼ね備えながら、余計な装飾をせずに無駄を徹底的に省いているのが特徴ですが、デザインの簡素さによって見る者の感情を揺さぶります。ここでは新しいものの美について話しましたが、古典的な美というものも存在します。何十年という短いスパンではなく何百年という長いスパンにおいて万人に「美しい」と受け入れられてきたものは、時代に左右されない、つまりタイムレスな美しさを持っています。

3.居心地の良さと快適さをどのように生み出していますか? 居心地の良さと快適さを生み出すあなたの能力を、他の人はどのように評価していますか? あなたはそれらに同意しますか?

 居心地の良さと快適さは一言、「秩序(cosmos)」によって生み出されるものであると言えます。例えばビジネスホテルの客室を思い浮かべてみましょう。部屋にあるものはベッド、デスク、湯沸かし器、テレビ、鏡、金庫。せいぜいこんなものですよね。バスルームにしたって、トイレやシャワーといった水回りが効率よくぎゅっと凝縮されています。つまりビジネスホテルの客室には余計なものが置かれていないのです。そして置かれているもの一つ一つが秩序立って置かれています。必要なものを必要なだけ、必要なところに置く。だからこそ居心地の良さを感じるのです。これと同じ理論で私は居心地の良さを創り出します。ここまでは物質的なところについて話しましたが、非物質的な「秩序」ももちろん必要です。お互いがギスギスした空間、例えば入試の会場には居心地のよさを感じません。これはその場にいる人の感情がネガティブに向いているからです。つまり、居心地の良さを作り出すには人々の感情をポジティブにする必要があります。そのためにはちょうどいい明るさや温度、湿度も大事になってきます。まとめると、居心地の良さと快適さは物質的、非物質的な2つの「秩序」から生み出しています。他人は居心地の良さを生み出す私の能力を評価しています。物質的な面はもちろん、その場の感情を自然とポジティブに持っていくという評価をしています。しかし当の本人にはあまりその自覚がありません。人から評価されてやっと気づく感じです。

4.服はどうやって選ぶの?ファッションをフォローしていますか?(※鯖主注釈 様々なサイトで翻訳を試みたが意味が分からない。回答を読むに、ファッションの流行を追っているか否か、ということかも?)それは何故? 自分や他人の体型を見た時、どのような服が似合うかをどう判断しますか?

 服を選ぶ時はモノトーンかつ安定したスタイル、アウトドアの場面では機能的であるということを念頭に置いて選んでいます。私は同じ服を数着持っており、毎日それらを着まわしています。そしてそれはある程度フォーマルな場にも対応しうる服です。これは物を少なくし、日々の服選びにかけるエネルギーを温存するため、そして他者から見られた時にきちんとした印象を与えるためです。この記述からも見て取れるように、流行を追うということはしません。アウトドアの場面においては屋内よりも過酷な野外という環境において快適性を追求するためです。普段の服でも快適性は加味しますが、他者から見られた時との印象と天秤にかけます。個々人の体型によって似合う服というのは変わってきます。体型の細さと服のタイトさは正比例の関係にあると考えます。また、個人の性格によって似合う服の色も変わってくると考えます。社交的な明るい性格の人であれば明るくポップな色合いの服、物静かな人であれば落ち着いたアースカラー、など。

5.部屋をどのように設計したか教えてください (たとえば、自室)。自分でそれを行うか、他の人に依頼しますか?なぜですか?

 部屋の設計において一番重視したことは、必要なものを必要なだけ、必要な場所に置くということです。先述の質問でも回答しましたが、余計なものが少ないことによって視覚のノイズが低減され、余計なエネルギーを消費せずに済みます。このようにして心地よい空間である部屋を設計しますが、これらはあくまで手段にすぎません。最終的な目的は自身の心に調和をもたらすべくエネルギーを温存する、というところにあります。自分にちょうどいい部屋の設計は自分自身でしか行えないので、設計は自分で行います。結局のところ、自分のことは自分にしかわからないのです。

6. あなたが他人の家を訪問するとき、他の人の家がどのように整えられているかに注意を払いますか?

 まず注目する点は物が散乱していないかということです。物が散乱しているということはその部屋の住人の心の状態も乱れているということになるからです。先ほどの回答で居心地の良さは物質的なものだけでなく非物質的なもの、例えばそこにいる人の感情によっても作られると書きましたが、物が散乱しているから感情も不安定、あるいは逆に感情が不安定だから物も散乱している、ということになります。このような理由から私は空間およびそこにいる人の秩序を測るために物が散乱していないかに目を配ります。

7.空間(部屋など)の見栄えをどのように変えますか?どのように成功しましたか?

 空間の見栄えを変えるには、段階的に不必要なものを排除します。ここではいっぺんに排除してしまうのではなく、段階的に行なっていきます。まず不必要と判断したものは一旦捨てずに押入れにしまい込みます。この状態で数日過ごしてみて、押入れにしまったものを必要とすることがなければそのものは処分します。このステップを数回繰り返すことで生きていくにあたって本当に必要なものだけが残るのです。そして自然と部屋の見栄えも変わってくるのです。私はこの方法によって部屋の見栄えを変えることに成功しました。もっともここで言う「本当に必要なもの」というのは人それぞれなので、一概に決めつけることは出来ません。


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