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VRoid→MMD(pmx)、物理のすゝめ

久々にモデル作ってMMDコンバートしてたら、物理の設定で躓きまくった。

模索しながらVRoidで修正→書き出し→2Pmxを何度も繰り返すの、正直かなりつらいし本気でイライラするんですよね!!?!?!?!?!?(キレ)

今後の私とこれを見ている同じような境遇であろう誰かを救うための備忘録です。
(注※この記事は多分結構「物理設定を凝りたい人向け」です。)

❏はじめに

基本的にはこの記事の手順、ソフトで進めていきます。
これを読むだけでも全然大まかには作れるので、それでいいや~という方はこれだけ読めばOKです。

また髪の毛以外の気にする事や、服のテクスチャのゴミ取りなどに関してはこっちの記事でお話しています。

☑使用ソフト
VRoid|VRoid2Pmx|PMXEditor|PMXTailor


❏VRoidの段階で行うこと

この段階では主に髪の毛に関して、特に「マテリアル」「ボーングループ」について、MMD化を前提としたうえで後々のため色々準備していきます。

(髪の毛の生やし方自体などはもっと詳しい方々が恐らくたくさんいるので、各々調べて頂ければと思います。)

可動式のぬいぐるみで例えて簡単に言うと、
ボーンが「トイスケルトン(骨)」なら、この”マテリアル”は「表面の布」です。

髪の毛2束に対してスケルトンが1本しか入っていなかったら、別々には揺れません。そして余計な所にまでスケルトンを入れると、踊らせた時に破綻します。
そうならいために「どう揺らしたいか」を考えて分けていくのがボーングループ。

覆ってる布の固さが同じだと、動きの幅や曲がりやすさは変わりません。
「部分ごとに布を変える」ために、「変えたい部分ごとにグループ分けをする」のがマテリアル。

これを踏まえたうえで分けていきましょう。

1:マテリアルについて

Vroidで髪の毛を生やしていると、右上(PC環境)にマテリアルコーナーがあると思います。
初期ネームはMaterialなので、何もしていなければそれが沢山並んでいるでしょう。
そこまで髪の毛の物理にこだわりがないならそれでもOKです。
でもそうではない、髪の毛をなるたけ見栄え良く揺らしたい、髪の毛がバサバサ動いているMMDは好みではない、そういう方針ならば話は違います。

MMDの経験がある方や、作った事はなくてもよくMMDを見る方ならわかると思いますが、
大体のモデルはかなりの確率でパーツごとに「揺れやすさ」「揺れ幅」「やわらかさ」などが違います。

マテリアルをきちんと管理していないと、この「パーツごとに別々に設定を適応する」が上手く実現できない可能性が高いので、きちんと分けておきましょう。

基本的にはVRoid内のパーツ分け通り、「前髪」「横髪」「後ろ髪」「つけ髪」「アホ毛」あたりでそれぞれマテリアルを別にしていれば大丈夫です。

全て同じテクスチャで良いなら、三点リーダーから「マテリアルを複製」でいくつか増やして分けましょう。

また同じく三点リーダーから待てるあるごとに名前を変えられるので、パーツごとに名前分けしておくとわかりやすいです。
(前髪の中でもハイライトのあるテクスチャ、ないテクスチャなどで分けたい場合はさらに分けて、「前髪ハイライトあり/なし」などの名前にしましょう)

私が分けたマテリアル。
髪の毛を結んでいる子だったので後ろ髪(後頭部)と後ろ髪(結び目以降)があります。紛らわし

2:ボーングループについて

まず大事な事ですが、「前髪や横髪はほとんど揺れなくて良い」です。
破綻の原因になりますし、顔周りの破綻はとにかく目立ちます。
そしてあんまり根元から揺れると、首を傾けた時などに配置のバランスが変わってしまうので「なんか違うな」となるんですよね。

正直毛先に実寸2㎝くらいのボーンが1個入ってれば十分だと思います。

実際に前髪に入れたボーン。
これでもかなり揺れるしおでこに貫通するので、
もっと毛先からにして、ボーン数も1~2で良かったなと思っています

あと側頭部/後頭部を埋めるための毛や、耳にかけている毛はボーン入れない方が良いです。
(揺れたほうがMMDでの見栄えは高いんでしょうけど、現時点のVRoidで毛先を固定する事は出来ないので大破綻が起ります)

ボーン数は関節の数だと思って下さい。
多ければ多いほど、曲がれる箇所が多いので、滑らかに揺れます。
ただ比例して動きは激しくなるので、あまりバサバサ揺れると困る部分(それこそ前髪や横髪)はほどほどにしましょう。

自動生成は使っちゃダメです。
全ての髪にかなり毛先からお構いなしにボーンを入れるので、重力で垂れ下がり過ぎたり、揺れちゃダメな毛まで揺れたり、特にMMDでは碌な事になりません。手動で「どれくらい揺れて欲しいか」「動いてもバランスやイメージを崩さないか」を考えながらちまちま入れましょう。

ちなみに今回例で挙げているモデルでは、耳下から生えて顔にかかっている毛は全てボーン無しで揺れない設定にしています。
ここが揺れるとあまりイメージにそぐわないバランスになるなと思ったので…

❏2pmxでの設定

いよいよMMDモデル化していきます。
基本的な事は冒頭で貼った記事に書いてありますので、詳しい手順などは省きます。

また上着やネクタイなどに追加で物理を入れたい場合に関しては

この記事で説明して下さっているので読んでその通りに進めましょう。

ここで記載するのは主に物理設定面での話です。

1:主な物理設定

どちらの記事でも、記載通りに進めていくと途中で

こういう画面で物理設定をしていく事になると思います。

ここでソフト側で「髪(ロング)」「髪(ショート)」「布(ベルベット)」などを選ぶと自動でそれに合わせた初期数値が割り振られていくのですが、
あんまりそのままで実行するのはお勧めしません。

これね、揺れすぎるんですね。
これも配布しているモデルをお借りしたことがあると差が分かりやすいと思います。いろんな方が配布して下さっているモデルって、
基本的に”適度に”揺れるようにちゃんと設定されています。
なんでかって、揺れすぎると気が散るから。
動きが激しいと、ダンスや顔よりそっちが目立ってしまうから。

そういうわけで、私としては
スカート以外は基本動き少なめにすることをオススメしたいです。
具体的には質量の値を「軽く」しましょう。

私も記事を書いた当初勘違いしていたのでこの場を借りて謝罪しつつ訂正するんですが、MMDの物理においては
「軽い方が揺れない」です。
重い=動きが遅い=動かない、って私も思ってました、逆らしいです。
理科なんかでやる振り子の実験とかでイメージすれば結構当たり前な事なんですけど、なぜか勘違いしちゃうんですよね。なぜ…

柔らかさと張りは雰囲気で良いと思います。それこそ布とかで例えれば、レザーは固く張りがある布ですし、シルクは柔らかく張りは少ない布です。
その辺で想像しつつなんとな~く設定しましょう。

スカートは基本そのままでも大丈夫です。ロングスカートは特に!
ただVRoidの時点でスパッツ履かせてないミニスカキャラだと多分100%パンチラしてしまうので、揺れすぎるのが嫌な場合は軽めにして好みの数値を探りましょう。

髪の毛ですが、勘違いしていた当初の話なので正直多分あんまりあてにはなりません。
いちおう基本8以上で、前髪とか9ちょい手前まで重くしていました。
でも別にこれでも動きすぎ!という感じはなかったです。
かな~り長いロングヘアとかは、気持ち軽めにして張りと柔らかさをあげると良い気がします。

あとは髪の毛などは基本的には貫通しないよう鋼体を入れて当たり判定を決めるわけですが、この都合上ほかの鋼体が入っている部分(腕や背中など)にあたると激しく動きやすいので、どのくらい体(腕や背中など)にあたりそうかも考えて数値振りましょう。

ネクタイはこの前「布(レザー)」を選択し、初期設定まんまで物理を入れたんですが、かなりガンガン揺れていて私はあんまり好みじゃありませんでした。
ネクタイ以外に目立つ物理のない、髪の毛の短いモデルならちょうどいいのかもしれません。
髪の毛が長いと一緒になってバサバサ揺れるので揺れものが多すぎてちょっと気が散ります。

追記:色々あってモデルを人にお貸しすることになったのでその際修正したんですが、質量1くらいで全然問題ありませんでした。
短髪モデルならもっと重くてもいいのかも?

2:プリーツスカートの物理

これはちょっと幕間的な感じですね。
実際この前プリーツスカートのモデルを作って物理入れをしたのですが、冒頭で貼った記事の通りではエラーを吐いてしまって上手くいきませんでした。

それで色々試したのですが、結局のところは「髪の毛と同じ段階で単一揺れものとして物理を入れてしまうのが一番破綻しない」というのが結論でした。
その為の手順を説明していきます。

①VRoid側で物理設定を変える
初期設定のまま書き出すと、多分「VRoid2pmx設定インポート」を押しても髪の毛以外出てこないんじゃないでしょうか。
これはVRoid側で、そもそも服の物理がONになっていないからです。

モデル編集画面で「ルック→揺れもの」と選択していくと、衣装の揺れ幅を操作するメーターがあります。それです。それです。数値入れましょう。私は100くらいにしましたが、初めての試みだったのでそれで良いのかはちょっと不明です。

②VRoid2pmxで物理を入れる
その状態で書き出してソフトで開けば、「SKL」「SKR」などの名前のパーツが表示される筈なので、髪の毛と同じようにインポートし、「単一揺れもの」として選択し、揺らしましょう。
特殊形状は「なし」でいいです。

▽補足
もしかしたら「VRoid側の物理OFF」の状態で、ネクタイのように「根本頂点、物理頂点、裏面頂点」を取得して物理入れすれば根元から綺麗に揺れるのかも?
もしチャレンジャーな方がいたらやってみてください。
個人的には単一揺れものでの揺れがパンチラやスカートの舞いすぎが起きなくて好きなので、私が試すことはないと思います。

❏さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
VRoid→MMDの記事もかなり増えている気がするので、もしかしたらすでにもっと詳しく書いてくださっている方がいるかもですね。
その場合はそっちを参考にして下さい。

物理入れって本当に大変で、調整しては再度書き出ししてをずっと繰り返さなきゃいけない段階なので、ちょっとでも誰かの手間を省ければと思います。
私が今後の手間を省くための備忘録でもありますが

最後に、今回pmxモデル化した自作初音ミクさんの動画を貼っておきます。
例に挙げたボーン設定や物理設定でどの程度揺れるのかの参考にして下さい。

それでは!良いMMDライフを!

❏記事サムネイル
ステージ:射当ユウキ様
モーション:なつき様
エフェクト/tktk様,ミーフォ茜様,角砂糖様,おたもん様針金P様,
ikeno様,くろくまの人様,カヤ様,ましまし様

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