プラスティック・ラブ
「うぉーう」
猫の甲高い声で目がさめた。
いや、
まだ、目は覚めたくない。
「わぁおーう」
彼女は私が寝たふりをしている事を知っているのだろう。
「まぁーん」
分かりました。わかりましたから、犬みたいな声で鳴かないでくれ。
「頭がいたい。胃がいたい。気分が悪い。」
娘はそんな事は関係ないのだ。
お腹が空いているのか、トイレが汚れているのか、
「そうだ。昨日、夜中に帰ってきて。目を外して…そのまま寝落ち」
そりゃ、お腹は空くよね。トイレもうんちだからけ。
ダメなお母ちゃんでゴメンよ。
しかし、目が回る。
見えない目で、ぼんやりとご飯の準備とトイレ掃除。
欲求が通れば、知らんぷり。
「あのさー。分かるけど、抱っこさせてよ」
嫌がる娘をタワーから抱き上げる。
ウソついた、引きずり下ろす。
だって寝ていたのを起こしたのはソッチだよ。
ぎゅーくらいさせて
今日はなんか実家で何年忌をやるって言ってた。
顔がかゆい。そりゃー顔も洗わないで寝落ちしたんだから、肌も荒れるさ。
わかっちゃーいるけどやめられない。
水風呂に入って目を入れて、化粧はいいや。
さて…
猫砂とトイレットペーパーを買わねば。
髪も少し切りたい。
適当に着替えて車のエンジンをかける。
「…ガソリンがない…」
分かっていた。昨日の夜めんどくさがって給油しなかったのは私だ。
む〜。
財布には小銭しか入ってない、一昨日飲み行ったお店がまさかのJCBが使えない。貴重なお昼ご飯代がアルコールに変わった。
まぁいいか。
軽油を入れなければ、足は歩かない。
EneKey様様や。
リッター92円はどこ行ったん。
予約なしで入れる美容室なんて、
1000円カット。
「さすがにね…」
猫砂とトイレットペーパーを買った。
13時46分。実家の法事にいけば、なにかありつけるだろう、お腹空いてきた。
お仏壇の前には御供物とオードブルがならぶ。
「食べていい?まだウートート終わってない?」
して、兄貴と弟達はどうした?私が来なかったら文句言うクセに…
まぁ、いい。楽だ楽。
「げ」
オトンが来た。変わらず太っている。頭がおかしいほどにコロヤンを気にしてる。
「手を洗え、マスクをしろ…早く結婚して孫をみせろ…」
うーむ。親戚も慣れたもんだ。
完璧にスルーしている、仏壇に手を合わせて、
オードブルを頂いた。結局、若いのは私だけで
若いっていっても、ジジババの中だけど
兄貴達は子供達をつれて夕方くるらしい。騒がしくなる前に帰る。
うさうさするのは、ニャンコだけでいい。
「今日の合流は何時にする?7時?」
「何時でもいいよ。6時半でも6時でも」
「じゃ6時半で、場所はどこがいい?」
「どこでも」
「いつも店にしとくか」
「はーい」
「すみません。金城ですけど、今日6時半に2名で予約できますか?」
「あー金城さん、すみません。今日、お店急遽お休みなって、大変申し訳ありません」
「わかりましたー、お大事にです」
「いつもの所休みやって」
「昔、行ってた所いく?」
「そうだね、久しぶりにいってみよか」
「じゃ、6時にいつもの場所で待ち合わせで」
「りょーかーい」
一眠りしようにも時間がない。TikTokでお姉さんのオチチをみる時間もない。
「よし、いくか…」
Twitterのアイコンが変わる。
特に意味はないけど
週末、実写版みーこさんで遊んでたからそれで
最近は珍しくもなくなったかな。
人気出そうと色々、やってたけど。最近は根気がない。
有名になった所でなにもないし。
noteも最近はダメだね。Twitterで色んな人の気持ちを言葉にしてたから。
関わることが少なくなったら、言葉もでないや。
みんなも同じかも知れない。
リアルが忙しいし、snsに依存することもない。
いつまでここにいるのは私ぐらいか。
時間まで少しnoteを書こう。
さぁ、待ち合わせ場所についた。
特別ドキドキもしないし、どんな格好でもいい。
行くのは安いファミリー居酒屋だし。
6時半、余裕で明るい。
変わらずタバコの匂いが染みついた椅子
夏休みの匂いだ。
発泡酒のシャパシャパビールが美味い。
これが良かったんよ。当時も、
あの頃は、お金ないのに毎日飲みにでて、ロフトのビジネスホテルに泊まって。
青春ってやつだね。懐かしくも思うけど。
戻れることは出来ないから、やって良かったと思う。
ほどよく飲んで2人で13杯、お会計4,994円
安いもんだ。
時間もまだ7時50分
帰っても良いけど、まぁもう一件、馴染みのお店に顔見に行くか。
雰囲気が暗い。始めに予約したお店の姉妹店。
店長がボソッと
「本店売りに出すみたいです。自分も今年いっぱいで終わります。」
なんとなく、予感はしてらたから驚きもなかったけど。
良い店ほどことごとく無くなる。遊びの場所が減るのは困る。
新規開拓するほど、活発でもない。
一杯で帰るつもりで、一杯で帰った。
悪い気の流れだから、もう一件流れた。
どこも顔馴染み。
数年ぶりにお店にいっても、顔を覚えてくれて、
同じように対応してくれるのは良い。
友達になると、お互いに惰性が出て嫌になる。
常連って良いお客さんなのか?
お腹もいっぱいだけど、〆の味がしたい。
鳥雑炊を食べた。お腹いっぱいなのに美味しかった。
酔っ払って、眠くなってきたのが、叱言が出てきた。帰り時である。
「お会計で」
3件回って、一件フルで遊んだ分、良い感じ。
今まではウチ来る?と聞いたけど
「じゃ、帰ろうか」に変えた。
多分、今後、私がら泊まってとは言わないし。
泊めた所でなにも起きない。
寂しいとか欲求とかタイミングとかメンドクサイ。
求めるから落胆する。最初からなければマイナスなんて起きない。それにした。
帰って、猫のご飯、トイレ掃除。
さっきやった気がする。お風呂はいいや。
顔だけ洗おう。
Twitterを開く、あの子は今日は1人だったみたい。
残念だ。ゆっくりできたかな。
前ほど、悲しい妄想も出なくなった。
鬱々としてる訳じゃないけど、テンションが上がることもない。
明日はハマ寿司に11時45分に予約。
「今日のうちで予約しよう」
二日酔いしそうだったから、味噌汁のんだ。
noteを読もうと思うけど文章が入ってこない。
Twitterもなんだか…
「食べなきゃ良かった、気持ち悪い」
最近はTikTokだけ、見流す作業が丁度いい。
朝、10時に目が覚めた。
猫は大人しい。
「おはようスタンプ」
「気持ち悪い」
「大丈夫?」
「二日酔いしてる」
「今日、ランチやめとく?」
「寝ときたい」
「わかった」
「ゆっくりしてね」
「はーい」
期待はしてない。私も二日酔いだったし。
ただ、先日で予約した私が少しかわいそう。
「お腹すいた。」
気持ちは悪くてもお腹が空くのか、埋まらない欲求が食欲にでるのか。
「昨日のオードブルの残りあるだろう。なかったらマックだな」
実家で冷蔵庫で冷たくなった、人気のない売れ残りオカズを食べる。
「じゅうぶんよ」
母は兄家族と出かけてるんだう。
実家の玄関からみる庭が好き。
「よし、帰ろう」
片付けは流し場にお皿を置くだけ、一応、来たよ。の意味で
家に帰って、ベッドでスマホを触る。更新されないサイトを行ったり来たり。
「今日月曜日だ。ラジオやってる」
元気はあるテンションは低くない。
「今日は何もしない。」をしようと思ったから。
ラジオもテレビもつけなかった。
夕飯はまた、実家に行って食べた。
家に戻り、猫のご飯とトイレ
デジャブの気がする。
お風呂にはいって、またベッドでスマホ。
三連休はこれで終わる。
特別良い事もなかったけど、悪い事もなかった。
お酒もご飯も美味しかったから良しとしよう。
寂しさの置き場所は後で考えよう。
今日は休肝日、明日ビール飲もう。
私、お疲れ様、
Twitterのあの子が電話してくれたら…
って言うのも
夢の世界のままで居られなくから
またいつかでいいや。
じゃあね。
ばいばい、夢で待ってる。