見出し画像

アバンテJr.・ブラックスペシャルの復刻とミニ四駆の思い出

 9/7あたりから、復刻ミニ四駆として、アバンテジュニアとアバンテJr.ブラックスペシャルが売り出されるようになりました。

 公式サイトにも2024年9月7日(土)ごろ発売って書いてあるでしょ。それで、今日買ってきました。売ってて良かった。お一人様1つまで、という制限が課されていた。あと、アバンテジュニアの復刻も売っていたが、今回は買わず。買ってきたものが、今回の見出し写真ね。
 アバンテのシリーズって結構たくさん出ているんですよね。人気があるからなんだけど。例えばこれとか持ってる。海外出張に行ったことがあって、なんかその時ミニ四駆が急に欲しくなって、これを買った。


アバンテ

 アバンテは、もともと90年くらいに出たラジコンの車で、それをミニ四駆に落とし込んだのが、アバンテジュニア。ダイの大冒険のアバン先生の元ネタだと思われる。で、それをブラックボディにしたものが、アバンテJr.ブラックスペシャル。これも当時限定品だったと思う。今回、人気投票があって、復刻されたという話。価格は1200円。もとは600円だったから、実に倍の価格である。これが30年の重みか。

 アバンテは人気があったなあ。アバンテを使う子供を主人公にした、「アバンテ兄弟」なる漫画もあった。作者はこしたてつひろ先生で、後にドッジ弾平などで大活躍されるのだが、アバンテ兄弟はそんなに人気なかったかな。別冊コロコロの連載だったしね。僕は好きだったし、Kindleで書いなおしもしたが。

ミニ四駆第1世代の思い出

 僕はちょうどミニ四駆の第1世代に当たる。最初に買ってもらったのは、ファルコンJr.だった。友達は、ブーメランJr.だった。まだ、フロントバンパーにローラーを取り付ける穴もなかったように思う。コロコロコミックで取り上げられて、ダッシュ四駆郎という漫画が始まって、ものすごいブームになったのだ。僕も、友人も、みんなで遊んでいた。近所に、ナスカという模型屋があって、そこの裏にはミニ四駆のコースが設置されていたから走らせていた。屋外だから、すぐ砂まみれになったが……。
 改造が流行っていた。少しでも速く走らせようという工夫のことだ。軽量化したり、コースから飛び出ないように重りやスタビライザーをつけたり、コーナーを曲がりやすくするためにローラーを付けたり、いわゆるデフ機構を積んだホイールを付けてみたり、軸受にボールベアリングをつけてみたり。タミヤから改造するためのパーツが発売されて、それもよく売れていた。友達の一人は家が自動車修理会社で、お父さんが、子供が車に興味を持ってくれて嬉しいということを言っていた。その後、ガンプラブームになって、そのお父さんも車からガンダムかよと寂しそうにしていたなあ。

 僕は田舎だったから、ジャパンカップという公式の大レースには全く縁がなかったし、世代的にも少しずれていた。2年くらい。でも、タミヤの公式のレースに行ったことはある。親にお願いして、隣の市まで連れて行ってもらったのだ。レースは1回目でコースアウトしてすぐ終了。でも、前ちゃんのトークショーがあった。後ろの方だったので殆ど見えなかったが。すごい熱気だったのを憶えている。

 レースの思い出がある。先述したナスカという模型屋主催の大会があったのだ。市内から結構な人数が集まってきた。ナスカは「タミヤRCカーグランプリ」というテレビ番組にCMを出すくらい有名だったのだ。本当に田舎にあるのだが。
 午前と午後の2回レースが行われた。その午後の部で、小学校中学年だった僕は、中学生を含む並み居る参加者を差し置いて、9秒5のタイム、2位に0.8秒もの差をつけて優勝したのだ。ミニ四駆のレースなんて10秒ほどで終わるものだから、0.8秒はかなりの大差である。当然、中学生は面白くない。なんであんな子供が、となった。主催者側も困ったようだった。経緯はよくわからないのだが、僕のタイムだけ、計測に不備があったことにされ、1秒加算されて、最終的に3位になった。賞品は、ワイルドミニ四駆。1位はラジコンだったのだから、格差がすごい。

ミニ四駆を題材とした漫画

 まずはダッシュ四駆郎である。偉大だ。この漫画の車がキット化され、人気を博した。徳田ザウルス先生は巨額の財を成したそうだ(コロコロ創刊伝説より)。

 奇想天外なレース、ホッケースティックで無理やりコースに戻す、などネタには事欠かない。アニメ化もされていたようだ。僕の地域では放送されていなかったが。初期のブーメランJr.やファルコンJr.を改造していた頃の話がかなり好きだ。ジェットブーメランやファルコンJr.の改造6V車など。コロコロコミックで再現されていたのはかなり熱かった。随分前にKindleで全部買って読み直したが、全国大会まではよくできていて面白いよな。

 でも僕は、ちょっと亜流の、ミニ四トップという漫画が好きだった。

 九堂突風のスーパーセイバーJr.、鷹村ハヤトのサンダーショットJr.、そしてライジングバード、ウイニングバード。なんというか、車の絵が良い。躍動感がある。もともと飛行機を描いていた人らしいから、そういうところもあるのかもしれない。レーンチェンジのカーブを曲がる絵など、迫真である。速水リンもかわいい。ただ、ライジングバードは、タイプ3シャーシのキットで、アバンテなどタイプ2シャーシのキットと比べてスピードを出しにくいから、なかなか使おうという感じではなかったかな。車高も高く、不安定に思えた。僕の好きなキットはグラスホッパーJr.だった。ハイマウントローラーがつけやすかったのだ。見た目も良かった。
 最終回で、ハヤトが「卒業だ……」とこぼすシーンが有る。それと時を同じくして、僕もミニ四駆から離れた気がする。新たな趣味があったのだ。

その他のミニ四駆要素

 ファミコンゲームにもなっていた。僕はこれが欲しくて、クリスマスプレゼントに買ってもらったのをよく憶えている。なかなか難易度の高いゲームで、ジャパンカップまで制覇したのはずいぶん後のことだった。裏技で、どのコースからでも、全部のパーツを持った状態で遊べるというものがあったので、最速のセッティングを見出したり、結構やり込んだ。上のリンクではかなり高額だが、メルカリなどでは1500円くらいで買えると思う。僕も持ってるし。

その後のミニ四駆

 僕が高校生くらいのころ、第2次ミニ四駆ブームがあった。爆走兄弟レッツ&ゴー!!の時代である。もうその頃は僕は完全に離れていた。あ、シャイニングスコーピオンのゲームがテンポの悪いクソゲーなのは知ってるよ。今のミニ四駆は、それでも結構人気があるらしい。親子で楽しんでたりとか。あと、動画サイトでも、ミニ四駆の動画は一定数需要があるようだ。なんならうちの会社でもミニ四駆のコラボ動画を出しているし……。いつの時代も、男は速いマシンが好きなのだ。

おわり

 ミニ四駆ブームが終わって、少子化もあって、模型屋はどんどんなくなっていった。ナスカももうない。市内にはセキヤという老舗の模型屋があるだけ。ただ、セキヤはTRPGやボードゲームも大々的に扱っているので、ミニ四駆を離れても、ずっとお世話になっている店なのだが。それはまたいずれ。
 今回アバンテJr.ブラックスペシャルが復刻したのを買ったのだが、子供は「トライゲイル」というミニ四駆を買っていた。やってみたいというから買ってあげたのだ。だから明日は一緒に作ろう。レース場所なんてないけど、どこだって良いのだ。

堕落する準備はOK?