BTS Film Outを聴いて考えたこと

いわゆる『考察』ではありません

Film Out MVと、花様年華からのいくつかの考察を土台にした個人的なつぶやきです
まだまだ読み込んでいないので花様年華考察の浅さはご容赦ください

長いのでこちらで😇




この半世紀出来るだけ後悔しないように 辛いことも良い記憶に変えられるように生きてきたつもりだけど、あの時違う選択をしてたら人生はどうなってたんだろうと思うことはある

例えば身近なところで
バンタンをデビュー時にフ〜ンと横目で見るだけでなく、興味を持っていたらその後の人生変わったんじゃないかとか

その結果は今の私には絶対に分からないし
違う人生を生きることは、ここにいる私にはもう出来ない

ちょっと変だけど、人生の選択肢は無限にあって それぞれの選択の人生が続いているという感覚がある


2度と交錯することのないパラレルワールドの人生がどこかにあると思っている

(若い頃量子論の雑学本を読み漁っていたからかもしれない)

今のところ激しい後悔はないけれど、やり直せるならやり直したいことはある



そこで、ああそれをやっちゃったのがジンか…と思いついた



ジンは弟たちの抱える不幸を過去から変えようとタイムリープを繰り返しているらしい

不思議な生き物にもらったのか?よく分からないけれど、その能力を持ったようだ

タイムリープして苦しまず幸せになる人生を手に入れる
誰でも考えることだ
でも本当にタイムリープできたとして、それが可能なのか

誰もが幸せになる時の流れがあるのか


ジンは6枚の花びらを握りしめて、彼らを命をかけて守ると決めて、幸せにすると決意して、タイムリープに飛び込む

弟たち全員が、絶望から自分を消す選択をすることのない時の流れを求めて彷徨う

何度も何度も

しかし満足できる世界はいくら彷徨っても見つからないようだ



それは当然だ

過去をやり直すというのは究極の欲望
無意味な煩悩
果てがない

もう少しこうだったら…
上を求める心には果てがない

ジンは自らその流れに乗ってしまった


そもそも幸せだけの人生などあるだろうか

幸せなんて相対的なものだ

苦しみがあるから幸せを感じる

苦しみがないということは幸せも感じられないのではないか


ジンは何を求めて彷徨っているのだろうか?



ジンは何度もひび割れ 崩れ落ち 砂になる


存在しない『幸せだけの人生』を探し求めタイムリープを繰り返し、ジン自身が苦しみ続ける

苦しまないために苦しむ自分を消したのか
それとも危険な存在として消されたのか

ジンと共に彼の彷徨う世界は崩れていく
走るグクの後ろで崩壊する世界
砂になるテテのスマホ
(FAKE LOVE)

ジンは目隠しし苦しみを直視せず
でも(テテの誘惑により)人生は緑の毒を併せ飲むものと知らされ
毒を飲んだ弟たちが苦しんでいるのを不思議そうに眺める

人生において苦しみは避けられないもので成長の過程で不可欠なもの

でもそれを見るジンは壊れていく
それに抵抗するもの、という存在だからなのか
それとも受け入れられず自らひび割れていくのか(血汗涙)


正しくなくていいからさ
優しすぎる君のまま
ただ笑っていて欲しかっただけなのに


これはジンの変わることのない弟たちへの思いだろう
彼らが純粋なまま
ずっと笑っている世界を探し続ける

正しくないことは百も承知で

(ジンてそういうところがある)


淡々と降り積もった記憶

繰り返したタイムリープの中の
追い求める記憶を繋げる
でもそれは現実ではない
記憶ですらない

初めから無いものを追いかけて
だから彼の世界はfilm out(映し出)されるだけの虚構
部屋を彷徨う言葉 香り 熱
触れることのできる実像は
filmの中にすら ない 




過去の一連のMVは少年が大人になる過程で必要不可欠なかつ避けられない心の葛藤を、分担を分けて象徴的にアーティスティックに描いている気がする


弟たちにずっと笑っていてほしいがゆえにその過程から逸脱させようとするジンは、誰の心の中にもあった『子どもでいたい』『大人になりたくない』気持ちの象徴なのかもしれない




ところで、全員が苦しまず幸せになることは幻想ということをわかりやすく表現したのがオメラスの理想郷の話で、1人の子供のの壮絶な犠牲によって成り立つ幸福だけの世界が描かれている
人々は残らずその事実を知っているが、誰も救い出そうとしない
一言でも優しい声をかけたらその世界が崩壊するのだ
理想郷はその条件と引き換えに与えられているものだから

それでも誰かの犠牲の上に成り立つ幸せは真の幸せではないことに気付き、理想郷を捨て荒野の中へ出ていく人たちがいる(Spring day)



幸せとは、自分で見つけるものなのだ
自分で感じるものなのだ
誰かに与えられるものではない
そしてどんなに愛していても 尽くしても
他人に与えることはできない

どんなにジンが弟たちを愛し守りたくても
幸せは与えられない

与えられた幸せは幸せではないのだ


理想郷を出ることは恐ろしい
でもその先に自分で勝ち取る幸せが少しでもあるなら あると思えるなら
荒野に踏み出せる




そもそも幸せってなに?


定義は人それぞれではないのか?というか誰もはっきりとこれが幸せと言い切れるものはないのではないか


幸せは自分で決めるしかない
自分の過去を未来を肯定するそれしかない



ただ笑っていて欲しかった



笑うその瞬間だけは幸せと言えるかもしれない
人生は瞬間の連続
苦しみの中に笑う瞬間を挟み込んで生きられるか


そしてジンを救いたい
もう過去に戻らなくていい人生を
崩壊して消えない生き方を
淡々と降り積もった記憶=タイムリープの世界を全て憶えている
そんな荒野のような人生の歩み方を



キーワードは  希望




ホソクさんの希望についてそのうち書きます

長々とお付き合い頂きありがとうございました😇(唐突に終わる




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