JRAの出走表の見方
JRAでは、各レースごとに出走表というのを出してくれている。この出走表を見れば、ある程度様々な情報を確認することができる。ここではそんな出走表の情報の説明していきたいと思う。
今回は2023年12月28日に実施される、第40回ホープフルステークス(GI)を例に説明する。
レースの諸元
![](https://assets.st-note.com/img/1703716771034-yOvebCKj6a.png?width=800)
「2023年12月28日(木曜)」は、何年何月何日にこのレースを実施するか、というものである
「5回中山9日」というのは、何回目の、どの競馬場の、何日目の開催か、というものである
1年間に同一競馬場で開催する開催は原則5回までと定められている。ただし、競馬場改修工事などで開催競馬場を普段の競馬場から振替する場合は、6回以上になることもある
1回の競馬開催は12日以内と定められている。このため、春の東京開催(フローラSの週からパラダイスSの週まで)は20日間の開催があるが、最初の12日間(日本ダービーの週まで)が2回東京開催、残りの8日間(安田記念の週から)が3回東京開催となっている
「発走時刻: 15時40分」というのは、このレースの発走のためのファンファーレが鳴る時刻と思ってよい
馬券の発売の締切時刻は
即PATの場合は、WIN5は対象1レース目の時刻の5分前、通常の馬券は1分前
A-PATの場合は以下の通り
インターネット投票の場合は、WIN5は対象1レース目の時刻の5分前、通常の馬券は1分前
プッシュホン投票の場合は、5分前(WIN5の取り扱いなし)
JRAダイレクトの場合は、WIN5は対象1レース目の時刻の10分前、通常の馬券は5分前
担保ARSの場合は5分前(WIN5の取り扱いなし)
紙馬券の場合は2分前
「天候 曇」というは、この出馬表を見た時点での競馬場の天候である
「芝 良」というのは、この出馬表を見た時点での、競走を行う馬場の状態である
「11R」というのは、その日、その競馬場で行われるレースの中で、何番目のレースか、である
「WIN5 3」とあるのは、このレースがWIN5対象レースであり、このレースが何番目のレースか、である
このレースであれば、WIN5対象レースの中で3番目に実施されるレースである
「第40回ホープフルステークス」というのはこのレースの回次、名称である
特別競走のうち、パターンレース(リステッド競走・重賞)の場合は回次がつく。それ以外の特別競走は名称のみ
新馬の場合は「メイクデビュー○○」の形になる(○○には開催競馬場の名前が入る)
それ以外の一般競走では対象馬齢とクラスが入る
「GI」というのはこのレースの格付けである(パターンレースのみにある)
「2歳 オープン (国際) 牡・牝 (指定)」というのはこのレースの出走資格を表す
障害競走の場合、馬齢の前に「障害」と明示される
まず最初の「2歳」というのは対象の馬齢である
ありうるパターンは「2歳」「3歳」「3歳以上」「4歳以上」の4パターン
次の「オープン」というのは対象のクラスである
「オープン」とは別の定めがない限り、どの馬でも出馬投票が可能という意味である。このレースでの「別の定め」は「未勝利・未出走馬は不可」である
クラスには「新馬」「未勝利」「1勝クラス」「2勝クラス」「3勝クラス」「オープン」の6パターンがある
「(国際)」というのは、このレースが国際競走であることを示す
外国調教馬も所定の手続きを踏めば出走が可能ということ
また、外国産馬も当然出走が可能
一方、「(混合)」とあった場合は外国産馬は出走可能だが、外国調教馬の出走は不可
どちらの指定もなければ、外国産馬も外国調教馬も出走不可
「牡・牝」は出走可能な馬の性別を示す
この場合は、牡馬・牝馬が出走可能で、せん馬(去勢された牡馬)は出走不可
「(指定)」は、条件を満たした地方競馬所属馬が出走可能であることを示す
「(特指)」はJRA認定競走を勝利していたり、中央計算の収得賞金が所定額を超えている、条件を満たした馬が所定の手続きのもと出走可能であることを示す
「馬齢」はこのレースの負担重量の決め方を示す
「馬齢」は馬齢重量であり、2歳のこの時期の負担重量は牡馬56kg/牝馬55kgである
このほかには「定量」「別定」「ハンデ」がある
「定量」はレースごとに定められた、馬齢と性別だけで決まる負担重量を用いる
「別定」はレースごとに定められた、馬齢と性別により決まる負担重量に、実績に応じた加減を行った負担重量を用いる
「ハンデ」はハンデキャッパーが出走予定馬にそれぞれ負担重量を決めて、その負担重量を用いる
「コース: 2,000メートル(芝・右)」というのはどのコースを用いるかである
中山競馬場の芝2000mは内回りコースを用いるが、それが明示されてない
ちなみに、ステイヤーズステークスの場合は「(芝・右 内2周)」と表記されたりするし、阪神開催だった2022年天皇賞(春)であれば「(芝・右 外→内)」と表記されている
なお、実際のところ、競馬場が決まれば、原則として右回りか左回りかは自動で決まる。また、障害競走の場合、「(芝)」とだけ書かれたりするが、これはゴールが芝コース上にあることを示す
「本賞金」は、JRAが馬券の売上から拠出する賞金である
原則として、1着賞金を100とすると、2着40、3着25、4着15、5着10の割合となる
なお、実際には6着から9着(重賞および平地オープンの場合10着)までは、タイムオーバーによる不支給対象にならない限りは順位に応じた出走奨励金が交付される
「付加賞」は、馬主が特別登録した際に支払った特別登録料を分配する形の賞金である
特別登録料全体を100として、1着70、2着20、3着10の形で分配する
ただし、2頭のみ完走した場合は1着80、2着20となり、1頭のみ完走した場合は全額がその馬の馬主に分配される
特別登録があるのは特別競走のみなので、一般競走にはこの項目はない
馬の情報
![](https://assets.st-note.com/img/1703719462424-PWE0StO8fa.png?width=800)
各馬にはこのような情報が書かれている。
赤の四角に「3」と書かれた数字。これは枠番である。枠連においてはこの番号を用いて馬券を購入する
「5」という数字はこの馬の馬番である。枠連以外の投票方式ではこの番号を用いて馬券を購入する
「サンライズジパング」というのはこの馬の名前である
「(1.1.0.2)」というのは1着・2着・3着・4着以下の回数である
この馬であれば1勝、2着1回、4着以下2回ということ
「1640万」というのは、この馬の総賞金額である
「(株)ライフハウス」というのは馬主の名前である
「音無 秀孝」というのは調教師の名前であり、その横の「(栗東)」というのはその調教師が栗東トレーニングセンター所属であることを示す
「父: キズナ」というのはこの馬の父である
「母: サイマー」というのはこの馬の母である
「(母の父: Zoffany)」というのはこの馬の母の父である
「126.5」というのはこの馬の出馬表を見た時点での単勝の倍率である
「(14番人気)」というのはこの馬の単勝倍率が何番目に低いかを示す
服の画像は勝負服の柄である
「56.0kg」はこの馬の負担重量である
「牡2/鹿」はこの馬の性別・馬齢・毛色である
「菅原 明良」はこの馬に乗る騎手である
「103(D)」というのはこの馬のプレレーティングである
(D)と明示されているのはダートで出した、ということである。このレースは芝のレースなので、ダートのレーティングがそうわかるように書かれている。逆にダートのレースであれば芝のレーティングは(T)と明示する
2歳戦では距離の明示は行わないが、3歳以上ではSMILE区分のどの区分で出したかも明示される。例えば有馬記念のタイトルホルダーの出走表には「124L」と書かれている
それより右には近4走とその結果が書かれている
一番左上の日付は、そのレースが行われた日付である
右上の地名は、そのレースが行われた競馬場である
日付の下にある名前は、レース名である。長いレース名は省略されたり切られたりする
例えば2走前にある「JBC2歳優」とは「JBC2歳優駿」のことである
特別競走の場合、レース名の右に格付けが表記される
「OP」はオープン特別、「L」はリステッド競走、「○勝ク」は○勝クラスのことである
「Jpn」は日本独自の格付け(現在はダートグレード競走のみに用いる)、「G」は国際格付けである
レース名の下には着順が書かれる
背景色もこの着順に連動しており、1着ピンク、2着水色、3着黄緑、それ以外灰色である
着順の横には頭数が最低でも書かれている。また、中央競馬開催のレースの場合は馬番と人気も一緒に書かれている
着順の下には騎手が書かれている
騎手の横にはその時背負った負担重量が書かれている
騎手の下にはそのレースの距離と馬場が書かれている
1800ダとあったらダート1800mという意味
距離・馬場の横には走破タイムが書かれている
距離・馬場の下には馬場状態が書かれている
距離・馬場の段の右にはその時点での馬体重が書かれている
オープンクラス以上でレーティングがついている場合、馬体重の左にそのレーティングが書かれている
一番下には1着馬(その馬自身が1着の場合は2着馬)と、対象の馬とのタイム差が書かれている
中央開催の場合、1着馬の上にコーナー別の通過順位が書かれている
中央開催の場合、通過順位の横には上がり600mのタイムが書かれている
日本の場合、1ハロンは200mとして取り扱うため、3Fと書かれている
要するに、彼は
新馬戦でこの馬は芝1800mで戦ってダノンエアズロックが勝つ中0.3秒遅れた4着に沈んでいて
ちなみに彼はその後アイビーS(L)を勝っている
3か月後にダートの1800mの未勝利戦でアンモシエラに0.7秒差つけて勝っている
ちなみに彼女も同じレースに出走する(こちらはその次の未勝利戦で勝ち上がり、そのあともちの木賞(1勝クラス)で2勝目をあげている)
その後、門別で行われたダートグレード競走、JBC2歳優駿でフォーエバーヤングから0.3秒離された2着とし
ちなみに彼はその後全日本2歳優駿(JpnI)を勝っている
カトレアステークスで1着のアマンテビアンコから1.5秒の離された15着に沈んでいる
馬である。JBC2歳優駿で、彼はレーティング103をもらっている。騎手は毎回ばらばらで、今回もテン乗りの菅原騎手を乗せる。
なお、直前になると馬名と馬主の間に馬体重と増減が掲載される。ただし、前走が馬体重の発表を行わない国の場合、増減のところには(前計不)と書かれる。また、このレースが初出走の場合は、増減のところには(初出走)と書かれる。
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