中央競馬の格付けの歴史

とりあえず、わかっている範囲でまとめたものをメモ代わりに書いて公開する。なお、基本的にサラブレッド系の平地競走のみを考慮する。また、古馬レースを前提にしており、3歳(数え4歳)戦および2歳(数え3歳)戦については調査をきちんとしてない点に注意。

1984年 グレード制導入

1984年にグレード制が導入された。これに伴い平場オープンは激減。条件戦の格付けも整理された。具体的には4月時点では400万下・800万下・1300万下で、7月になると800万下が900万下、1300万下が1400万下へ移行。

この当時は5歳夏だけではなく6歳夏にも降格が行われていた。だから、例えば阿寒湖特別(4歳以上900万下)なら、4歳馬なら900万円以下の収得賞金、5歳馬なら1800万円以下、6歳以上の馬なら2700万円以下となるわけである(当時は数え年を使っていたので、現在の年齢の呼び方にするには-1歳せよ)。

1988年 2回目の降格廃止

1988年に、2回目の降格は廃止された。この降格制度は、2005年まで続くことになる(2006年の夏にリニューアルされたということ)。

だから、阿寒湖特別は、4歳900万下、5歳位以上1800万下になったということである。

1989年から2000年 格付けの額の見直し

1990年に400万下は500万下に、1400万下は1500万下に変更。

1997年の夏には1500万下が1600万下に変更。

その後は2000年まで何も起きなかった。

2001年 満年齢導入、及び最後の格付け額見直し

2001年に満年齢が導入され、馬の年齢表記が-1歳された。以後の表記は満年齢とする。この年の夏に900万下は1000万下へ移行。これにより阿寒湖特別は3歳1000万下、4歳以上2000万下になる。

2006年 降格制度の変更

降格制度自体は残ったが、この年に制度の内容が変更された。これまでは、レースに出られる収得賞金を年齢ごとに変更するというものだったが、この年から4歳時に収得賞金自体を半減させるという制度にした(移行措置として、この年に4歳以上だった馬については一律夏競馬開始時に半減させている)。これにより、阿寒湖特別は単純に3歳以上1000万下と表記すれば足りるようになった。

2007年 GとJpnの分離

2007年に日本がパート1国になることに伴い、所定の条件(国際競走であること、所定以上のレーティングを持つこと)を満たさないレースは、Gと表記できなくなった。これに伴い、所定の条件を満たさないレースについてはJpnと表記して、国際的なグレード競走と区別するようになった。なお、2010年以降は、原則としてJpn競走は中央競馬で行われることはなくなっている(例外は2つ(4競走)ある)。

2019年 降格制度の廃止・リステッド競走の導入

降格制度は廃止になった。これにより、勝利数とほぼ連動するようになったことから、呼び名が以下のように変更になった

500万下→1勝クラス
1000万下→2勝クラス
1600万下→3勝クラス

なお、移行措置により、現表記と旧表記との併記が2020年まで行われたが、2021年以降は、現表記に統一されている。

また、同年から、リステッド競走がスタートした。これは、Gほどレーティングが高いわけではないが、主要なオープン競走のレースにつけられている。

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