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グランスエンジェルが引き起こすであろう問題について

存在そのものを憎むしかない

ボクはとある善良な直接召喚大好きマン。1番好きなのは炎獅子の大将軍入りの連携ロイヤルな変人です。
シャドバ新カードを見ていたら大変!そんな大好きな直接召喚を封じるメタカードが出てきちゃった!
これからどう戦っていけばいいの〜!?

pamdaさんのリストに似ていますがアプローチが全く違うので、
戦い方もぜんぜん違います。マジで別もんです。

クソみたいな茶番はさておきシンプルに来ちゃいけないカードが来ました。
グランスエンジェル。直接召喚を封じるメタカードが来てしまいました。
これが存在するというのがどういう事なのかをざっくり説明していきます。

存在そのものが歪み

直接召喚というのは「Shadowvearsにおける数少ない能動的にコストを踏み倒す手段」です。
リアニメイトや骸の王のように「引いて条件を満たせば踏み倒せる」のではなく「そのカード次第を引く必要なく踏み倒せる」というのが上記とは大きく異なる点です。

引いたらキレる代表格。
最近はデッキに帰れるカードが多いのでそろそろアッパーしてもらえません?

その性質故に「それでコストを踏み倒して展開する」前提でデッキを構築するものでもある為、(比較的)厳しい条件を達成した先で面形成等を行い勝利する、というデッキ構築をすることが多いです。
この為、軸にするカードの特性に寄った構築になる可能性が非常に高いです。

グランスエンジェルの何が「悪」か

大きく分けると二つになります。
一つ目は「特定のタイミングでしか出せないカードを機能不全に陥らせる事」
二つ目は「カードスペックが高い為構築に無理に入れてもノイズになりにくい事」
これらは良い事のように見えてカードゲームとしては悪い事に当たります。具体的に説明していきましょう。

特定のタイミングでしか出せないカードを機能不全に陥らせる事について

直接召喚は分類すると大凡2種類に分けられます。
盤面に残るタイプと残らないタイプですね。
これらが出てくる条件をさらに分類すると
1つは「条件を満たした後は毎ターン出てくるようになるタイプ」。コレは「干絶の飢餓・ギルネリーゼ」や「ブラッディデーモン」が該当します。

引いてもそこそこ強く、残るともっと強い。
直接召喚のデザインとしてはトップクラスの良カードだと思います。

コイツらに関してはグランスエンジェルの影響をそこまで大きく受けません(それでもダメージは大きいですが)
問題なのはもう1つのタイプ。「プレイ中に特定の条件を満たすとそのタイミングでのみ出てくるタイプ」がグランスエンジェルが生まれてはいけなかった理由です。

どんなカードが該当するのか

ズバリ「征伐の死帝」と「デモンズグリード・パラセリゼ」の2種類です。
パラセリゼはともかく征伐の死帝?と思ったローテメインの方にざっくり説明すると、ラカンドウラの登場により葬送ネクロはリミの上位Tierに位置している、とだけ覚えていれば良いです。

4tに複数体のリッチが並ぶ様は文字通りの地獄ですよぉ〜

先にパラセリゼ、通称「ハンドレスヴァンプ」が受けるダメージについてを語っておきましょう。ただ単にパラセリゼがそのターンに出なくなる、と言うだけではありません。「パラセリゼが出る前提でしたプレイングが全て裏目になる」というのが最大の問題です。

ローテ落ち後に大活躍するとは思いもよらなかった一枚。
コイツのせいでリミ環境は地獄の様相を呈しています。

アンリミテッドフォーマットでは上記のショーダウンデーモンの存在により高確率で3tにパラセリゼが登場し、引きによっては6〜7ターン目まで恒常的に出続ける事になります。
コレに上から引いてきたカードを合わせてバーン飛ばして勝つのが基本戦術となるのですが、ここで問題になることが1つ。
「ヴァンプの手札を減らすカードは次のターンの頭にカードを引くカードが多い」という点です。
どういう事かを説明していきましょう。

対ヴァンプの日常。増えるなよと毎回思う。

パラセリゼが出なくなる事によって生まれる絶望

グランスエンジェルのコストは2です。上記の準最速パラセリゼにも対応できます。コレにより代表的な2tハンドレスムーブを想定していくと
ショーダウンデーモンで2枚+不穏なる闇の街で1枚、通常ドローとパラセリゼによってさらに1枚引くことになります。

手札を引いて中型フォロワーが盤面にいる事により守護がいようがルームサービスデビルを引いてきて盤面をしばいたり0コスのカードを多く引き込めるようになってそのターンの手札0に貢献したり月下の跳躍というクソイカれカードから疾走したりと、打点の基本は割とパラセリゼの2ダメージの比率が高いです。

盤面にパラセリゼが出なくなる事により「多面守護の突破が困難になり」「ドロー枚数が減る事で手札を0にしづらくなり」「パラセリゼを引いた時に処理できず次のターンもパラセリゼが出なくなる可能性があり」「月下の跳躍で疾走させるフォロワーが居なくなる可能性が出てくる」という悪循環に陥る可能性があります。
特に最後の月下の跳躍の対象カードがないはかなり致命的で、アレは「盤面にパラセリゼいる前提のカード」の為、「そういったカードが全て採用しても裏目のあるカード」になってしまいます。
この世界に裏目がないなんて事はありませんが、上から引いたカードを使いきって次に繋ぐハンドレスにとってはマジモンのアキレス腱になる可能性が高いです。
まあ大体手札増えない方がいいパターンも多いですが…

征伐の死帝の問題

さて、本題に入りましょうか。
征伐の死帝はパラセリゼよりもグランスエンジェルの存在が重いカードです。
「次の葬送のコストになりながら盤面は維持できる」というコンセプトの下生まれたであろうこのカード、踏み倒せる回数が厳密に決められています。
葬送を3回ないし4回のタイミングでグランスエンジェルを出されると、そのターンに出来ることは一気に無くなってしまいます。ラカンドウラも死帝も出ないのに葬送してたらハンドなくなりますからね。当然です。
コレにより墓場を稼げなくなりゴールである直接召喚グレモリー→デスタイラント+ネクロインパルスの達成が遠のき、結果的に死にます。
山札をガンガン削っていきたいデッキに2枚以上の死に札ができるのはめっちゃ重いです。吐きます。
実質次元の超越が2コストで撃てるのはもう犯罪とかそういうレベルじゃないです。シャドバやめちゃいますよこんなの。

つまり何が起きるわけ?

コンセプトが否定されるという事はそのデッキが流行らなくなるということでもあります。アンリミで葬送ネクロとハンドレスの人気が落ちると何が起こるの?という疑問を抱いてる方もいらっしゃると思うので地獄をお教えしましょう。コレらが存在する事で明確にシェアを落としているデッキ、それが「超越ウィッチ」です。

超越戦の日常。先6には3回飛ばれるので、ほぼ完全にシャットアウトできる
ビクトリーブレイダーを6に投げる事だけ考えて動かさないと死にます。

わかります?「ほぼ確実に後5・先6には次元の超越で飛んできて一方的に複数ターンを獲得してくるデッキが無規制のままメタデッキが環境から減る」んですよ?
超越に勝つには超越を使うか飛ばれる前の準備ターンで盤面を形成するかマジカルキャットが無いことを祈って守護ラインハルトやビクトリーブレイダーを命懸けで立てるかみたいな感じです

超越におけるグランスエンジェル

しかも比較的デッキスロットに余裕があるからグランスエンジェルも積めて自分はノーダメージ。更に豪華特典として虹の輝きでグランスエンジェルを使い回せる。
この世の終わりですね。いい加減超越は禁止とは言わないから制限にしろってんだ。
ただでさえハンドレスがいて世紀末だったからあんまり聞かなかっただけで超越はチャクラムウィザードの登場により面処理能力及び面形成しつつのスペブ能力が高くなってます。後手5なんて上振れなんて呼ばれてた時代じゃないんです。後手5に飛ばれないのは対面が微妙に弱い動きをしているからなんですよ。
超越は回してる側は楽しいかもしれませんがやられてる側はただただ不快です。混沌無貌まで行くといっそ魂かけてんなと思わない事も有りませんが通常の超越より遅いし安定しないから雑魚となるのはもう純粋におかしいんですよ。

使われなければ問題ないのでは?

逆なんですよ。「使われるかもしれないから使うのをやめよう」となって別のデッキに流れるんです。
越が増えても越に強いデッキが増えるなら越にグランスエンジェル積まれてメタられて越に強いデッキは諸刃の剣となってGame Over。超越使おうとなって環境終わります。そもそも5〜7ターンで0コスでエクストラターンの取れるから盤面形成してターン取れるゲームがおかしいっていうのは残念な事実です。越愛好家には申し訳ないが流石に暴れすぎなんですよねぇ…

カードスペックが高い事による問題

ラミエル辺りから居ましたが基礎スペック2/2/2守護にメリット効果持ちのNであるカードであるのが問題です。
これまでのメタカード、と呼べるカードは招来の大天使やセレストマグナ、紅蓮の氷結等、4〜6コストかかるため別のカードと使用するのが困難なカードが多かったためそこまで使用されませんでした。
もちろん、コレらが弱いわけはありません。むしろカードスペックとしてはかなり順当に強いカードだなと思っていますし、良いカードだと思います。

コストが軽すぎる

しかしグランスエンジェルは違います。直接召喚をメタるファンファーレを2コスで使えるだけでなく、進化時の相手のフォロワーを破壊する能力によって「2面触りながら守護が立つ」というわけわからん動きを2〜3コス余らせながらできます。
コレによってロイヤルくんお得意のビクトリーブレイダー兵団長も進化権1個で返されてしまいます。
「特定のデッキにしか刺さらないカードは出来れば積まない方が良いが、確定で勝てるなら充分に積む価値がある」(例:対ハンドレスに対する降臨する干絶等)と考えている身なので、メタカードの汎用性が高すぎるのはまずメタカードを積んで空いたスロットでデッキを組む遊戯王のような「勝てる構築の制限」を引き起こすと考えます。

構築にグランスエンジェルが確定で入る環境では何が起こるか?

じゃあグランスエンジェルが確定で投入されている環境になってカードデザインをしてみましょう。
直接召喚持ちのカードを作ってみました。それはとても強いですが、グランスエンジェルが出るとどうしようもない被害を受ける構築にせざるを得ません。あなたは刷ってもいいと考えますか?

まあ確定でグランスエンジェルが居るしな…作っても良いか…と思う可能性があります。
翻って、「グランスエンジェルが落ちたタイミングで暴れるカードが生まれてなんで刷ったんだよ」となる可能性があり得るのが人間の思考の恐ろしい所。
「グランスエンジェルが来ても大丈夫なヤバい構築が生まれる可能性が有るのにグランスエンジェル前提のカードが生まれる」恐怖がボクにはあります。
直近の例を挙げるなら再誕 1コス時代のベルエン進化ネクロですね。アレは公式が想定していない形のギミックであり、そこから何事もなく強化された事もあるのでプレイヤーの執念を見誤ってると思います。

まさかベルエンジェル本人も自分のせいでカードがナーフされるとは
思ってなかったやろなぁと勝手に想像していたりします。

終わりに

まあ結局何言いたいかって言うと超越制限なれって事と流動性って言葉でナーフを片付けようとしないで欲しいって事です。
勝率が高すぎるからナーフする、別に良いですよ、それは普通ですから。
だけど使用率は高いけど勝率はそこまでだからナーフ出来ないなぁ…せや!メタカードを強く刷ってみんなに使ってもらおう!と言うのはよからぬ事を引きおこきます。
ヘイト買うだけならともかく規制が遅くなってユーザーが離れすぎないと良いですね。どういうのを想像しているかは「3ハゲ」または「荒野の再生」とでも検索していただければ理解できるかもしれないです。
TLに放流するには長すぎるし不特定多数に見られるには感情が先行し過ぎているので誰もみないであろうnoteに書きました。
ボクは洗濯物を取り込んできます。探さないでください。

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