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貝殻島灯台

はじめに

ブログからの移行テストとしてブログと同じ内容を投稿しています。

概略

貝殻島とは、北方領土、歯舞群島にある島です。
正式には(国連海洋法条約でいうところの)島ではなく、低潮高地とのこと。
つまり、潮位が低いときにのみ陸地が現れる岩礁である。
そんな場所に、建設されたのが貝殻島灯台です。
現在は、この灯台を含め、ロシアに実行支配されています。

位置

日本とロシアとの中間線付近に存在します。
納沙布岬から3.7kmほどと、本土からも灯台を確認することができる位置にあります。

歴史

歴史
島の歴史は言うまでもなく、北方領土について学校の授業で教わった通りです。
灯台の歴史のみに焦点を当てていきます。
付近の海域は暗礁が多く、また潮流も速いため、航行の安全を確保する目的で昭和12年に建設されました。
第二次世界大戦後、ロシアにより管理されているような、いないような感じですが、実効支配されています。
ずさんな管理の結果、現在は平成26年11月4日以降消灯しているようです。
平成29年には日露首脳会談により、灯台修復に向けた協議を始める合意がなされました。
しかし昨今の情勢を鑑みれば、道のりは険しそうです。

現状

地政学的に重要な位置にある灯台が故、またロシアという国柄の管理が故、現状は悲惨な様相を呈しています。
しかしそれが逆に魅力的な姿にも見えるわけです。
灯台自体が、現在では13°程傾いてしまっているようです。
ロシア側から灯台を撮影した映像がYoutubeに上がっていました。

ロシアでは貝殻島のことを「Остров Сигнальный」というようで、直訳では灯台島となるようです。
映像の通り、現状は荒れ果てています。

考察

気になる点について考えていきたいと思います。

1.灯台の電源について

ロシア支配になってから、度々消灯することがあったようですが、現在また長期間消灯しているようです。
ソビエト時代の灯台電源といえば、原子力電池(RTG)でした。いわゆる原子炉とは違い、核分裂反応の熱をそのまま電気エネルギーに変換するタイプの電池です。
遠方の管理しずらい灯台については、この電池が活用されていました。旧ソビエト特有のずさんな管理により現在でも老朽化した電池や廃棄された電池が放置され、問題となっています。
この灯台についてはどうでしょうか。
少なくとも平成26年11月4日以前は点灯していた時もあったわけですから、RTG全盛期の1990年頃までしようされていてもおかしくありません。
IAEAにアーカイブされている資料(参考資料に記載)には千島列島の灯台にRTGが使われていたような表記がみられるので、ほぼほぼ間違いないと思います。
資料を見る限りでは回収されたようなので、嵐とともに海の流されたという事はなさそうです。
現状はどうでしょうか。
先ほどの映像資料をよくよく見てみます。
映像 39秒付近
太陽光パネルのようなものが設置されているように見えます。
2007年頃のWeb記事に掲載されている写真には写っていません(流されたのかもしれません)。
先ほどのRTG回収の資料は2013年頃のものだと思われます。この資料には太陽光パネルと思われる物体が写っています。
おそらくこの間にパネルを設置し、電源の改良がおこなわれたと思います。
しかしながら、数年後再び故障し、今に至るという感じがします。
しかしどのタイミングで原子力電池から他の電源になったのか不明です。

2.復旧できるのか

映像 34秒付近
入口の扉は完全に壊れています。
海水が中に入り、相当に痛んでいると思われます。
上部についても、本来灯火があったと思われる塔頂が崩れてしまっており、灯火は喪失しているようです。
太陽光パネルについては、そこまで痛みはひどくないように見えます。再利用できるパネルもあるように思えます。
しかし、灯火を再び設置しようにも、おそらく内部は荒れ放題で、塔頂もボロボロで、内部からの復旧作業は危険だと思われます。
そのため、立て直し、もしくは外部からの修復作業が必要になってくるように思えます。
今までのような簡易的な修繕では復旧は困難ではないでしょうか。

最後に

全て机上調査です。インターネットの情報を掻き集めただけですのであしからず。

参考文献

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