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今の自分と向き合えなかった私が夢らしきものを見つけるまで

2019年2月から株式会社cotreeで働き始めました。転職noteに代えて、「今の自分と向き合えなかったこれまで」の話を書きたいと思います。

将来の夢を答えられない

子供の頃から、将来の夢を聞かれても答えられなかった。何も思いつかない。でも周りの友人は書いている。普段から自分の将来について考えているのだろうか。思いつくものなのだろうか。適当に書いているのだろうか。適当に書くことも自分にはできない。

なぜ答えられなかったのか。おそらく、自分と向き合うこと、将来と向き合うことの不快感がとても強かったからだと思う。

自分と向き合うことは苦手だった。自分の話をするのも自分の過去を思い出すのも鏡を見るのも不快感を感じるものだった。自信がない。自己肯定感が低い。自尊心が低い。

自分の将来と向き合い将来を想像することは、ひたすら不安を掻き立てるもので、ワクワクしたり楽しい気分になったりすることはあまりなかった。目をそらしたいものだった。

憧れと夢の違い

夢はないが、憧れは多分あった。今の自分と切り離された空想として、憧れとも呼べそうな何かはもっていた。

夢は、「わたしの夢」としてどうしても自分と向き合うものだと感じていた。憧れは、向き合いたくない今の自分をいったん棚上げしつつも未来に対して一縷の望みを抱くための都合のよい装置だった

ヒーロー、名探偵、科学者への憧れ

子供の頃に憧れていたもの。ヒーロー、名探偵、科学者。ジャンプのヒーローにも憧れるし、コナン君にも憧れるし、アインシュタインにもホーキング博士にも憧れた。みんな他者の役に立っている。自分の力で人を助けてみんなに認められる。そういう役割が果たせれば自分も不安を感じずに済みそうだ。

比較的大人になっても憧れは続く。世界のエネルギー問題を解決するような研究者、被災地の課題解決に向き合う方々、デザイン思考により新たな価値を社会に生み出し続けるIDEO、人間の知能の原理に迫れそうな人工知能の研究、、、、興味はとっちらかっていろいろな方向に散乱していた。

思い返すと憧れはあった。けれども憧れは自分にとってはフィクションの存在であって、それを現実の今の自分と結びつけることはどうしてもできなかった

今の自分と向き合いたくなくとも、現実の自分は人生を進み続ける。

今の自分と向き合わざるを得なくなった

今の自分と(多少は)向き合えるようになった転換期があった。簡単に書くと、自分のキャリアについて3年くらい悩み続けて留学や転職をしようとしたけれどもうまく動けなかったこと、そして働きすぎて心の調子を崩したこと、がある。

なぜ向き合えたかというと、もう逃げ切れないなという感覚があったからだと思う。就職、結婚、激務、留学準備、第一子誕生。今までの価値観・行動原理のままで動いていたら、自分のやりたいこと(ってなんだ?)ができずに自分の人生が終わる(そのかわり他者の役にはそこそこ立てるな)と感じた。自分の時間がなくなって思い知る。育児は大変。

詳細は一旦省くが、この3年間、自分と向き合おうとしては無理だなと感じることを繰り返し、また苦手な行動をしようとしてはうまくいかない、ということを繰り返していた。繰り返す中で、「それでも行動できたこと」「それでも心が動いたもの」「いったん受け入れるしかない自分の特性」が見えてきた

自分と向き合うことは不快なものだった。けれども、途中から面白さも感じられるようになった。それは、Soarの記事を読むようになったり、サクちゃんゆうさんのnoteを知るようになったり、一緒に向き合うことを手伝ってくれる人がいたり、コルクラボでのいろいろな話を見聞きするようになったりしたことが大きいと思う。

今の自分と向き合ったら、憧れとは違う角度から、次の行動が見えてきた。

回復とコーチングと転職

今は、回復とコーチングが、自分の向き合いたいテーマだと考えている。回復もコーチングも、今の自分と向き合えないこと、向き合うことの重要性とその難しさと密接に繋がっていると感じている。

そのテーマに向き合いながら社会と関われると思い、cotreeに転職した。

2019年2月に転職してはや2ヶ月が経ったけれども、その期待は期待を遥かに超えて叶っている。そして期待していた以上に、想像できなかったようないいことはたくさん起きている。ありがたや。

これから

今の自分と少しだけ向き合えるようになった。今していることが夢や憧れという概念とどう結びつくか、まだ整理できていないけれども、近い将来憧れとも繋がるのではないか、と感じられるようになった。

世界を救うヒーローにも難事件を次々と解き明かす名探偵にもノーベル賞を取るような科学者にもなれないだろうが、誰かを手助けする存在に、やっかいな悩みや問題を解決できる人に、過去積み上げられた科学的知見に新たな普遍的な知識を積み上げられる人になりたいと思っている。それは夢と呼んでもいいのかもしれないと書きながら思った。


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こちらのnoteは、cotreeのadvent note企画、8日目です。



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