調子のいい帯のこ

使える帯鋸作りに奮闘していますか?

歪を取り、腰を調整し 真面目に取組むと大変な作業です 
体力的にも厳しいですが、頑張ってください 技能向上の近道ですから。

さて 経験上 調子の悪い鋸は いつまで経っても調子の悪い事が多いと思います、こんなのこぎりもメンテが必要な事に変わりありませんが、調子のいい鋸は素直で治しやすい経験がございませんか。

これから書くことは 上級者向けで経験から得た答えですが 素直に聞き入れてもらえたらと思っています。

新鋸を正確に加工する技能もですが、多少のバックムラ、腰のムラが有っても許容範囲内と判断したらそれ以上 触らないのが調子のいい鋸を作るコツとなります。

経験豊富で良い鋸と悪い鋸の区別が明確に判断出来る職人限定の技となりますが、要は精密に作る必要はありません 多少の事には片目を閉じて リリースしてみてください 問題ないようなら貴方の勝ちです クレームが付けばその時に治せばいいだけの事ですから。

こんな鋸加工が出来るようになると、歪は均一に出る事が多く 腰の部分修正も殆ど必要ありません。
つまり 不調部分をぐるりと一周回せば 修理が完了します ねっ楽でしょう。

では 精度良く緻密に作るとどうなるでしょう、非常に調子がいいのですが その反面 部分的な歪 、部分的な腰の狂いなどが発生しやすく 細かい調整が必要になってきます 
その理由は多分ですが 均一に作っているつもりでも、微妙なムラがあるからだと思っています 腰が違えば歪の出方も変わります 手間暇掛けた鋸は手間暇掛けないと維持できないとは悲しい副作用がありますが 妥協できる範囲で均一に作って使える鋸ならこれが一番簡単だと思うのです 

当然 新鋸の品質も相当関わってきますし、微妙な力加減で大きく変わりますから 出来る範囲で構いません 触りすぎないように均一に仕上げてみてください。

こんな感じで新しい鋸を作り続けていると、半年から数年後になりますが 難しい仕事が減り 余力も出てきます その余力で更に品質を上げたり 新しい仕事を増やしたりも出来ますし 仕事を早めに終えてリラックスするのも素敵じゃないですか。

なお 初心者レベルでは良い鋸、悪い鋸の判断が間違ってる可能性が高いので絶対に行わいないでください 初心者は愚直に定規とニラメッコして正確に作れる技能と 数多くの鋸を見て経験を積んでください。

貴方の師匠はこのノートではなく「定規」です。


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