ラベンダーの星

ロリータを着ないでロリータを愛することを許してくれ

皆さまごきげんよう、卯茶野てしろと申します。            このたび集めているロリータ関連書籍が2桁になったことを記念して(少ない)私がロリータという素敵に素敵を詰め込んだお洋服とそのジャンルに対して考えていることをお話いたします。

そもそも私、ロリータ着ないんですよね。

一着だけBABYのワンピースを持っているのですが、外で着たことはありません。勇気がなかったのではない。きっと、買ってみなければわからなかったこと。

私、ロリータを心の底から愛していても、ロリータを着たいと考えていないのだと。好きな服と着たい服は違うのだと。年齢や体型、顔で遠慮しているのではなく、本当にロリータを着ることを視野に入れていない。もしかしたら今後せっかく購入したからとBABYの素敵なワンピースをイベント等で着ることはあるかもしれないけど、今のところ私の人生のクローゼットにロリータ用のハンガーはない。ちなみにお洋服と一緒に購入したアリパイのロゴ入りスマホケースはガンガン愛用しております。

じゃあお前ロリータの何が好きなの? という話なのですが。

ロリータのお洋服そのものと、それを着ているキラキラした女性(時に男性)が好きなのです。つまり、ロリータ見る専。そもそも魔法少女とか、アイドルとか、花嫁さんとかのフリフリヒラヒラな華やかなお洋服が好きで好きで仕方がないんですよね。でも魔法少女は私の日常にはいないし、アイドルは選ばれたごく一部の少女たちがその短い青春を燃やし尽くしてきらめきを放つ儚いものだし、花嫁さんはまあ、遠くから綺麗だな―幸せになってねーって眺めるものだし。もちろん、好きなんですけど、

ロリータってそれを着てかわいくなりたいと願った人たちに、誰でも等しく輝きを与える魔法なんです。

すごくない? 私はすごいと思う。もちろんそれ相応の覚悟とか努力は必要だけれど、「かわいくなりたい」その切なる願いをもってクローゼットの扉をノックした瞬間、誰でも素敵なお洋服の祝福を受けてかわいく、美しくなれるんですよ。そういうの大好き。でも、私自身はロリータの祝福を受けず、祝福された人たちの放つきらめきを眺める方が好きだったんですね。

この人種、割といると思うんですよ。かわいいもの、リボンとフリルとレースとキラキラ、幼い頃に憧れたプリンセスを心の中で追いかけている人たち。でも、プリンセスになりたいわけじゃない。今ロリータを着ている人たちを顕在ロリータとするなら、私たちは潜在ロリータ、的な。厳密に言えば意味は違うのかもしれませんが。

まーしかしこの潜在ロリータ、ロリータ界にお金を落とせないんですよね。着ないから。スマホケースとか小物くらいしか身に付けられない。(好きなら着ろというのはロリータの精神に反すると思うので)

我々潜在ロリータ、そして様々な事情で今はロリータを着ていない方々、憧れているけれどまだロリータの祝福を受けるに至っていない方々。この辺の層を合わせると相当な数になるんじゃないかと思います。

大手のブランドやお店が次々畳まれ、国内ロリータ業界はあまり元気とは言えない感じ。でも、tulleやるぱにえなどの新しい雑誌が発刊されたりして、ロリータの生きる道はまだまだ残っています。私はそう信じてる。

我々潜在ロリータが少しでもロリータ界に貢献するために、ロリータに触れられる書籍やサイトがもっともっと充実したらいいな。はっきり言えばゴスロリバイブルが復刊しないかな。ロリータというジャンルは書籍と非常に相性がいいと思うのです。というか潜在ロリータが定期的にロリータ界にお金を払う方法が書籍くらいしか思いつかない。他にもあったら教えてください。

雑誌以外にも、ロリータを着る人と着ない人が一緒に楽しめるロリータイベントが増えたらいいな。顕在ロリータさんは普段着の人がそばにいるのは嫌だったりしないだろうか。お行儀よくするのでお揃いのカップでお茶を飲んで、かわいいケーキを食べて笑い合ってみたい。

そもそも卯茶野は限界地方住みで都会のロリータ事情に疎い点があるかもしれませんが、私なりにどうしたら少しでもロリータ界を元気にできるか、いろいろ考えております。

とりあえずは絵を描くくらいかな…今年はいっぱいロリータの絵を描こう。

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