1話 全ての始まり

プロまでの道のり(幼稚園〜小学校低学年)

まずここで最初に伝えたいのは、これをやればプロになれるというものではなく、自分がやってきたこと、歩んできた事を書くので、プロになるまでの道のりにこれが正しい、間違ってるとかそういうことを伝えたい訳ではないということ。

初めてサッカーというスポーツに出会ったのは幼稚園の年長。引越しを機に幼稚園が変わり、友達作りのために始めたものがチャイルドサッカーだった。
前の幼稚園では、運動会の徒競走でもビリを笑いながら走るようなお調子者の子供だったが 、ボールを触っていくうちに、最初はなにも出来なかったドリブルが少し思うように扱えるようになることが楽しかった。
みんなでやるサッカーというよりは、ボールを触ってる時間が好きだった。サッカーにのめり込んでいった。

一年後、小学校の少年団に入った。特に強い少年団ではなかったが、ボールを触っていると上手くなるのがただ楽しくてボールをとにかく触っていた。

特に力を入れたのはリフティング。
最初はなにも出来なかったのに練習すると続けて出来る様になり、達成感を味わえた。
コーチや友達に「俺、何回できた!」と言って自慢するような子で、年上の子がもっと出来たりしてると負けじとリフティングばかりしていた。

サッカーは週に2日くらいスクールに行って、土日は少年団のサッカー。残りはとにかく色んなことをしていた。

サッカーだけひたすらやってたというより、ゲームもたくさんしたし、姉がいたので姉のやっていたバスケに一緒に行ってやったり、習字に行ったり、友達と鬼ごっこやかくれんぼをしたり、とサッカー漬けの毎日ではなかった。

今思い返すと、この年代の時に「楽しい」と感じることは、出来なかったことが出来るようになるという達成感と、他の子が出来ないことも自分はできるという体験に「楽しい」と感じていたと思う。おのずと負けず嫌いになり、サッカーのみならず、誰かに勝つこと、練習して出来るようになること自体に楽しさを感じていた。

小学校3年生くらいには、自分でも周りより出来ると感じられるようになってきた。特にリフティングの回数や、細かいボールタッチは、誰にも負けないくらい練習し、その結果、一番出来るようになっていた。

「出来ないことが出来るようになる楽しさ」を感じられたことが、周りよりも上手くなった要因であり、それが自分にとってはサッカーだった。

誰にも負ける気がしない。静岡県沼津市の片田舎で育った小さい少年が自信満々にサッカーをしていた。

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