見出し画像

Money Forward Cloud Award 2021 受賞インタビュー「しんこう会計事務所」

しんこう会計事務所
新美 敬太 様(代表税理士)

事務所概要
2019年4月に開業。顧問先のいない状態から始まり、WebマーケティングやSNSを活用した情報発信を駆使し、2年で100社以上の顧問先を獲得。若手起業家を中心に支援し、ニーズに合わせてオンライン完結型の税務顧問サービスを提供。
賞について
ルーキーCHALLENGE賞

どんな賞か
開業2年目までの事務所を対象として、顧問先への価値提供を実現する取り組みをされている事務所に贈られる賞です。

受賞理由
2019年の開業当初より、マネーフォワード クラウドをご活用いただき、顧問先ゼロのスタートから着実に新規のお客様を獲得し続けていらっしゃいます。

また、「しんこうONLINE」というオンラインで完結する税務顧問サービスにより、顧問先がスピーディーかつ気軽に相談できる環境も構築されています。

今後は、すでに取り組まれている経営計画の立案コンサルティングにとどまらず、自身が業界知識やマーケティング知識を身につけられ、手を動かしながら顧問先に併走することで、顧問先の売上UPに貢献していく方針を掲げられています。

他の開業事務所様と比較して、直近1年間のマネーフォワードの利用社数が突出されていたため、選出させていただきました。

ー「マネーフォワード クラウド ルーキーCHALLENGE賞」の受賞おめでとうございます。まず、しんこう会計事務所について教えてください。

栄誉ある賞をいただき、ありがとうございます。

弊所はひとり事務所として、2019年4月に名古屋駅前でスタートしました。顧問先のいない状態から、現在では5人体制で、若手起業家を中心に100以上の顧問先様を支援しております。

このような賞を受賞しましたが、最初はマネーフォワード クラウドも一切使ったこと無い状態からのスタートでした。しかし、弊所のスタッフは、私がやりたい方向性に何も言わずについてきてくれて、ついてくるどころかマネーフォワード クラウドを使いこなし、活用できるようになってくれました。

今回評価いただけたのもスタッフの功績による部分が大きく、本当に感謝しています。

ー開業2年目としては突出したマネーフォワード クラウド導入数ですが、なぜここまでクラウド会計をご利用いただける顧問先様を獲得できたのでしょうか?

大きな要因となったのはターゲットを明確にしたことだと思います。ターゲットといっても様々ですが、私は競合の少ないスモールビジネスを選びました。

税理士業界は市場環境などによって競争が激しくなっていますが、スモールビジネスは規模の大きな法人と比較すると競争が少ない傾向にあります。そこで、私はブルーオーシャンになっているこの市場に着目して、マーケティングやサービスづくりに注力しました。

実は、スモールビジネスをターゲットにしようと思った理由は市場の競争が緩やかであること以外にも、2つありました。

1つ目が経営理念とも合っていると思ったからです。弊所は「経営を楽しむ」ことを経営理念に掲げています。

スモールビジネスは0からのスタートで、新しいお店ができたり、お客さんが増えたりと日々新しい変化が起きて、支援している私たちの刺激になり、やりがいがあると考えたからです。

2つ目がマーケティングのノウハウを習得したいと考えていたからです。スモールビジネスをターゲットにすると、自ずと数多くの顧問先を集客しなくてはなりません。

そのために、試行錯誤する中で実践的なマーケティングを学びたいと思っていました。実際に、顧客のターゲティングからSNSでの情報発信、インターネット広告など、様々なマーケティングの考え方や手法を知ることができました。

会計事務所の事業に活きるだけでなく、これらのマーケティングのノウハウを、お客様の経営にお役立ていただけるよう、情報発信をさらに充実させていきたいと考えています。

また、これは結果論ですが、スモールビジネスのお客様に集中したおかげで、1年目ながらに、多種多様なお客様の会計業務を経験することができました。

早い段階で成長し、効率的な事務所運営の体制を作ることができたおかげで、顧問先獲得に向けてアクセルを踏むことができました。

ー現在のような事務所・しんこうONLINE等のサービスの形を選択されたきっかけや想いがあれば教えてください。

競争が少ないとはいっても、スモールビジネスをターゲットにすると客単価は下がり、サービスの質も低下してしまうこともあります。しかし、裏を返せば低単価でも高利益率を維持できれば事業として成立すると思いました。

サービスの質を落とさず、より多くのお客様に対応していく仕組みを考えた結果、オンライン完結型の税務顧問サービスにたどり着きました。

もちろん、マネーフォワード クラウド会計を利用するだけでもネットバンキングやクレジットカードの明細が自動取得でき、記帳業務は効率化されます。

通常は、ここまでで十分かもしれませんが、もう一歩効率化を進めるために書類のやり取りを電子化、Chatworkを利用したコミュニケーション、Zoomでの面談を導入しました。これにより、移動時間が短縮され、税務顧問業務に使える時間も増えました。

しんこうオンライン

ー顧問先様はオンラインで完結する顧問契約サービスに抵抗感がなかったのでしょうか?

当初は抵抗感もあるかもしれないと思い、Chatworkと面談の際の来所を想定していました。しかし、コロナ禍という追い風と、若手の経営者の方とオンライン完結型のサービスの相性が良かったことで多くの顧問先とはZoomで面談しています。

日々の業務に関わるところでは、ほとんどの顧問先様に資料をGoogleドライブにアップロードしてもらったり、マネーフォワード クラウド会計と連携できないサービス現金出納帳はExcelのテンプレ―トにつけてもらったりしています。

これもマーケティングや情報発信を意識していたことで、弊所と相性の良いお客様が興味をもって契約してくれたからできたことかもしれません。

ー情報発信についてどんなことを考えながら取り組まれているのでしょうか?

Youtubeを中心にLINEの公式アカウントやFacebookなどを使って、ブランディングを目的に情報発信をしています。ここでのブランディングは会計事務所を探している方々に弊所がどんな事務所なのかを伝えるということです。

会計事務所に限らず、ネットで商品やサービスを探すとなると必ず比較されることになります。当たり前のことですが、比較の際に多くの情報がお客様に届けば、その分こちらのことを理解してもらうことができます。

理解してもらった上で、弊所にご依頼いただければミスマッチも少なくなります。これは顧問先獲得に限らず、人材採用の観点でも同じことが言えると思っています。

また、情報発信をする際の工夫としては複数のメディア・SNS間で宣伝・ブランディングを行うことです。

一般的にはクロスメディア戦略と呼ばれていますが、弊所でもしんこうONLINEというオンライン税務顧問サービス用のホームページ・事務所のホームページYoutubeチャンネルLINE公式アカウントInstagramなど幅広い媒体を使っています。

メディアを掛け合わせることで、広く認知を獲得できるほか、ブランディングも強力になっていきます。

ー最後に「経営を楽しむ」の経営理念の実現に向けて、具体的に取り組まれていることと今後の展望を是非教えてください!

画像2

所内向けの活動としては、タスクや生産性の管理を通して「経営を楽しむ」という経営理念をさらに実践していきたいと思っています。

最近、弊所ではFLOWというタスク管理のためのツールも導入し、従業員の生産性が1万円/時間となるように頑張っていきたいと思っています。

この1万円/時間という目標は、労働日数を250日、8時間の労働時間のうち6時間を顧問先向けの業務に割き、人件費を40%と仮定した時に、年収が600万円となるように設定したものです。

特に役職関係なく、残業なしでこのくらい収入が得られるようになれば、仕事とプライベートが程よく充実するのではないかと思います。

「経営を楽しむ」というのは利益が出れば良いのではなく、働く職員も含めて皆んなが楽しい状態であることだと思っていますので、まだ道半ばですが頑張っていきます。

会計事務所の事業としては、今後クラウド会計サービスを中心としてバックオフィスツールの導入支援と起業前顧問サービスを進めていきたいと思っています。

前者のバックオフィスツールの導入支援については、これまでたくさんの顧問先様でクラウド会計を導入し、オンラインで業務を完結させてきた知見を活かして、より効率的なバックオフィスの体制を整える支援をしていきたいと思います。

起業前顧問サービスは、これから起業する人に税務会計や社会保険などについて教育し、サポートするサービスです。

やりたい事業があっても、税務会計を知らずに起業し、後から苦労をするという話もよく耳にします。このような起業したいと思う人の不安や苦労を取り除いて、起業しやすい環境を作りたいと思っています。

弊所としても、起業前からサポートに入ることで、起業後の税務顧問契約の獲得やその後の円滑な顧問業務に繋がれば良いなと思っています。

お客様が起業しやすい環境を整え、起業後の支援もトータルサポートし、目の前のお客様の発展に全力で貢献する。そして、ひいては日本の中小企業を元気にしていきたい。

そこに向けて、職員とともに、自分たち自身も経営を楽しみながら今後も前に進んでいきたいと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?