武蔵野ステークス2020 ふんいきインプレッション


 こんにちは、はじめまして。

 めざしとするめの2人で予想をやっております。ぼくはするめの方です。


 まだ出走馬確定もしていませんが、大枠の予想はやっておくに越したことはありません。ここは簡単に。


 サンライズノヴァ、タイムフライヤー、モズアスコットと強い馬が3頭おり、その一角を崩せるかどうかが焦点となる。同年のフェブラリーSで1、3,4、5着の馬がいるレースで、荒れた昨年とは違う。得意なコースで普通に走れば力は違うはずだが。
 基本的には崩せそうにないのでこの3頭でボックス組んで終わり。

 ただ、武蔵野ステークスとはどうにも掴みどころのないレース。昨年は人気を背負った3頭が飛び、上位を人気薄の差し馬が独占した。2018年は追い込み2頭と逃げ1頭。2017年は上位3頭人気薄の前残り。それ以前もどうにも傾向というのが難しい結果に終わっている。

 このレースはチャンピオンズカップの前哨戦に位置づけられるも、本番での好走には結びつかない。チャンピオンズカップで走るのはJBC組がほとんどである。そして府中マイルという中央ダートでも独特な条件であるがゆえに、ここを使うのはチャンピオンズを通り越して同舞台で行われるフェブラリーステークスに目を向けている馬なのかもしれない。

各馬雑感

エアスピネル
 プロキオンでサンライズに0,3差の2着も、その時のサンライズは斤量59。エアスピネルの鞍上は今回三浦に乗り替わりで条件は悪化する(でも三浦も武蔵野で馬券に来ているんだよなあ)。
 東京ダートの実績こそないが芝の重賞で好走歴多数。巻き返してくる可能性はあるが、人気しているなら強く買いたくない。

エメラルファイト
 クロフネ産駒のダート替わりも芝で結果を残せていない馬ではどうにもならない。
 また、その産駒成績も重賞ではダートより芝の方がいい。

オメガレインボー
 ぽんぽんと勝ち上がってきた。3勝クラス突破は武蔵野と同舞台の東京マイル。ただし不良馬場での逃げ勝ちと再現性は低い。この時の3着馬も番手の馬で前残りの傾向が強かったように思われる。なお、そのレースでの2着馬ブランクチェックは3歳馬でレパードステークス3着の馬。レパードもまた前残りのレース展開だったと思われる。

ケンシンコウ
 ユニコーン3着、レパード勝ち馬。しかも差しと逃げと脚質は選ばない。ちょっと難しい馬だが、その2戦は展開が向いたのか、能力があったのか分かりかねる。今回はどのように立ち回るのかも分からない。勢いと東京1600の実績はある。
 レパードの新潟ダートは前残り傾向にあるし、タイガーインディが先手を譲った。ユニコーンはデュードヴァンもそうだが出遅れて後ろからが功を奏した。なんか色々と持っている感じの馬。恵まれていたが次も恵まれるかもしれない。一定の能力を持っている以上、でかい舞台で勝てるのはそういうやつだったりする。

サンライズノヴァ
 このレースの3強の一角だが、どうにもいいところで勝ち切れない。
 昨年と同じく地方>プロキオン>南部杯というローテからここに臨む。先行していた時期もあったが、今は差しが板についてきた感じ。

 今年のプロキオンSは59キロを背負って勝ったのは見事だが、プロキオン組のその後は芳しくない。ここで人気を裏切ったレッドルゼル・サクセスエナジーは次走で巻き返しているが、好走組は軒並み次で凡走。実際、当馬も南部杯で人気を裏切った。今にして思えば低調なメンバー構成だったのかもしれない。

 昨年も当馬は武蔵野で人気を裏切った。とはいえ情状酌量の余地はある。この時はドリームキラリと一緒に先行して沈んだのだが、それでも掲示板には残せている。今のサンライズノヴァが前がかりで挑む可能性は低いだろう。

 鉄板ではないが昨年より力をつけている印象はある。
 馬はいいが気になるのは鞍上。松若風馬は乗れている騎手かと思ったが、南部杯でやらかすし、よくよく考えたらモズスーパーフレア以外では基本的に重賞では用無しの成績である。東京ダート1600をあまり知らなそう。もっと言えばフェブラリーで当馬を馬券に入れたのは松山だ。

スマートセラヴィー>東京実績なし。小回りのイメージ。矢作厩舎なのでラピッドで使うかどうか。
スマートダンディー>一時の切れ味がなくなったような印象。
ソリストサンダー>1700巧者で東京での実績に乏しい。

タイムフライヤー
 3強の1角。昨年の武蔵野2着馬で東京マイルは走れるはず。ただし昨年は展開が向いていた。その後チャンピオンズではあまり見せ場なく、フェブラリーで掲示板を確保していることからも舞台相性はよさそうで。次いでマーチで人気を裏切り、夏はマリーン・エルムと連勝。メンバーレベルには多少疑問符。馬が強くなったという考え方もあるが、全幅の信頼を寄せることもまた難しい。

 最大の懸念点として松田厩舎に立ち込める暗雲めいた雰囲気が気になる。引退が間近に迫り、ハギノリュクス・タイムフライヤーの2頭出しで、ダートで一花咲かせたいとも言っていた名伯楽は少々事を急いているようにも見受けられる。そりゃ来年で引退なんだからそうでしょうがという話だし、松国ローテという言葉があるくらいで多少の無理遣いは想定の範囲内なのだろう。

 長くなったが、要はここがメイチかどうかだ。でかいところを獲らせたい馬に前哨戦をガチで仕上げるのかどうか。松国ローテとは少し違う。あれには前哨戦という概念はない。意気込んで武蔵野を取る必要はあるのかどうか。

デュードヴァン
 東京マイルの鬼。ユニコーンでカフェファラオには屈したが、G3とはいえ古馬相手に重賞を勝ち切る強敵以外には先着を許していない舞台である。レパードは道悪にも傾向にも泣いた。今回が古馬との初対戦となるが、この舞台ならJDD勝ち馬にも差をつけられる。

ドリュウ>買いたい材料がない。除外対象だし。
バティスティーニ>人気より走りそうだが特に買いたくはない。
フィードバック>中山が得意。気が悪くテン乗りはよくなかったのか、前走は断然の人気を裏切った。

メイショウワザシ
 今回はハナを切りそうなのが少ない。前走は先行勢の中では頑張った方なのですんなり行ければ面白いが東京での実績はない。距離も1600より、もうちょっと長い方がよさそう。
 また、鞍上の浜中は当馬で騎乗停止を喰らったので及び腰になっていそう。あるいは半端なことはせずただただ飛ばして逃げるか。何にしても特殊条件で逃げ残るには技術がいる。やはりこの馬には武豊に乗って欲しかったが。

モズアスコット
 3強最後の1角。まさかの59キロで参戦か。根岸・フェブラリーの実績からこの舞台との相性は抜群であり、地方競馬場では珍しい高速馬場の盛岡南部杯で好走し、船橋のかしわで凡走するという分かりやすい馬。
 流れてケツからしかないやろと思ってたら南部杯では横山武史を背に前目につけてアルクトスの2着。臨戦過程からもここを取ってフェブラリー連覇狙いは間違いなさそう。嫌う要素はトップハンデのみか。

モズダディー>除外対象。出てきてたら前目に行きそうで面白みはあった。

レピアーウィット
 いつ走るか分からない馬だし脚質も分からん。前目につけたいんだろうがマーチでは出遅れて上がり最速を使っている。取り扱いが今回のメンバーでは最も難しい。

ロードグラディオ>東京1400がベスト条件と陣営。ならなぜここを使うのか。先々は良さそうだがまだ早いか。抽選が2分の1なんで、通れば100円くらいは。

ワンダーリーデル
 前年の覇者だが展開は向いた。本来なら上位陣とは少し足りない能力。


 東京の1600ダートは流れがち。前残りで決まることは稀。

予想


◎デュードヴァン
○モズアスコット
▲サンライズノヴァ
☆レピアーウィット
△オメガレインボー、ケンシンコウ、タイムフライヤー、ワンダーリーデル

 荒れる武蔵野ステークスだが、それはぶっ飛ばす逃げ馬とくっついていく人気馬のせいだったりで今年はそういうのがいなさそう。
 3強と目されるがどれも一長一短。その上マジで固く決まる可能性もある厄介なメンツで。

◎は最も減点材料が少なく、伸びしろと斤量に期待できるという点で。ペースも、ハンパはできない浜中メイショウワザシが行き、先行勢が目がけて接近。ある程度は流れると踏む。ぶっ飛ばしのハイペースになっても大丈夫そう。何ならデムーロにはもっぺん出遅れてもらいたい。前に行ってもハンパな足しか使えないので腹をくくって欲しい。
 気になるのは関東馬という点。このレースは関西馬ばかりが馬券に来るらしいので、うーん。

 対抗はモズにしたが59キロ背負ってメイチで走ってくるとも思えない。横山武史もまだ不安。それでもコース相性と実績は間違いない。叩きでもなんでも来そう。フェブラリー勝ち馬やぞ。3強の中でならこれが一番か。

 三番手はノヴァ。南部杯は案外も案外だが時計が速過ぎたか。鞍上もやらかしたと先述したが、乗り方としてはあれでいいはず。斤量も58で継続騎乗なら今度こそ。

 あとはもう序列とか特にない。

 一発警戒はレピアーウィット。取扱いに困ったらオッズ見て、人気してないなら押さえた方がいいと判断。
 △勢は消してもいいが、◎を評価するなら念の為のケンシンコウ。レパード3着のブランクチェックに勝ったオメガレインボーは血統と厩舎が魅力で、今後走ってくるかもしれない。もうラストチャンスかもしれない、ワンダーリーデルのこのあたりまで。

 タイムフライヤーは勝ちこそすれやってきた相手関係やコース実績が微妙なので軽視。個人的にルメールのインタビューにも飽いている。鞍上こそ間違いない騎手だが、フェブラリーで先着された2頭を差し置いて1番人気とは理解しにくい。そもそも展開一つでワンダーリーデルに先着されるくらい。

 3強には先がある。特にモズとタイムフライヤーはここに至るまで状況が前と違う。ここで勝てなくとも先で勝てればいい。軽く3強のボックスに、人気薄のタテ目も押さえれば何とかなりそう。ただ、そこまで荒れなさそう。上位を疑ったが逆転できそうな穴馬も大して……。

 馬券的にはデュードヴァンをフェブラリー組にぶつける形になる。例年、3歳馬はよく人気を背負って吹っ飛ばされているが……。ここで馬券に来られるなら中々の力を持っていると判断できる。


 ざっくり終わった。馬券的には期待しづらいレースではあるが、強いのが1頭でも飛べば多少は美味しくなるか。
 後は当日の傾向やオッズ次第で印を上げ下げ。最終的な結論はまた週末の記事で。



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