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丹沢巡検完全攻略マニュアル


1.はじめに

丹沢巡検とは東京大学理学部地球惑星物理学科の必修B科目である「地球惑星物理学実験」の1つのコンポーネンツである巡検です。通称地物実験には電気回路、弾性実験、光測定分光、真空熱、野外巡検顕微鏡の5つの要素がありその中の0.5コマ分としてこの巡検が実施されます。実施時期は9月末で西丹沢に一泊二日で行われます。8月にこの付近で震度5弱の地震があったので実施されるかが例年に比べると不確実ですがおそらく実施されると思われます。注意しましょう。

2.概要

引率はKei Hiroseと安藤氏の2人で数人TAがつきます。半分くらいは計算機演習のTAが来ると思います。やることは主に普通の野外実習で露頭を見たり石を割ったりします。軍手と安全メガネ、虫よけスプレーなどはあったほうがいいでしょう。また、長袖長ズボンを強要されますので注意しましょう。(めちゃくちゃ暑いから半袖許可してくれよ)
ここから先は具体的な丹沢巡検での立ち振る舞いとして適切解を与えていくのでネタバレが嫌という人は見ないほうがいいかもしれません。

3.行く前

9/25くらいに地物実験のガイダンスがあり、午前中に地物実験本体のガイダンス、午後に丹沢巡検のガイダンスとなります。それぞれ一時間程度だったかな。ここでKei Hiroseからこの地域の地層についての簡単な説明があります。またこの巡検についてレポートを出さないといけないのでそれについての説明もなされます。ところでKei Hiroseと言ったら「地物の人は知らないだろうけど」おじさんで金の亡者です。固体地球科学受けた人ならわかると思います。この説明でもおそらく「地物の人は知らないだろうけど」が出ると思いますので楽しみにしててください。また、高校地学を取っていた人はこの巡検はほんとうにつまらないので覚悟するようにしてください。Kei Hiroseの説明の後に安藤氏が課題について説明しますが、Adobeとかいう挙動がおかしいクソみたいなアプリを使う課題(今年は改善されるかも)なので本当に地物という学科のレベルの低さを感じられると思います。最後に、松田駅集合と本郷集合とでどちらにするかのアンケートが行われます。基本的に横浜駅・登戸駅より西に住んでいる人は松田駅集合にしましょう。時間とカネの無駄になります。

4.1日目

当日朝は去年と変わらなければ、本郷に朝8:45集合または松田駅10:45集合になります。松田駅へは小田急民ならいいのですが東海道線民は御殿場線という超ウルトラスーパーローカル線に乗る必要があり本数がシビアなので注意しましょう。
まず、バスに乗って、ここに行きます。ちなみにバスは2台に分かれていて、東京から来る1台と半分東京から半分新松田からの1台に分かれます。席は2日間固定です。ちなみに私は運悪くKei Hiroseの隣だったのできつかったです。

山道を通り、バスの速度が遅すぎてイライラ

ここは高台になっているので足柄平野が見渡せます。ここで国府津松田断層についての質問が出されて、それへの回答をレポートに入れないといけません。(暑いしずっと立ってなきゃいけないしだるいね)

足柄平野

次に20分ほどかけて西丹沢の方に向かいます。(行く順番が多少前後するかもしれませんが多分同じところに行くと思います)具体的には神奈川県道76号線に従い、丹沢湖の方に向かいます。この道路に沿うと最初は礫岩なのですが、北に進むにつれて花崗岩or変成岩が増えてきます。それを実感するために各ポイント(多分合わせて5か所くらいで初日は丹沢湖より南の4か所)で石の各種類の数を数えたり石を割ったりします。その石の数もレポートに書く必要があるので面倒すぎますね。我々の実習の日は台風通過後でめちゃくちゃ暑くてこの日の小田原の最高気温は34℃。それなのに長袖強制で本当に地獄のように暑かった。皆さんはこうならないように願っています。ただし、石を割るとストレス発散になるので良いです。

4.宿

宿はここです。

宿についてからが立ち振る舞いが求められて厳しい戦いになる

この宿についてデータを整理します

  • Wifiあり

  • 地物学科は女尊男卑なので当然女性はほぼ個室だし、男は大部屋です。プライバシーという概念が無いので

  • 近くにコンビニはなく、自販機が数台あるのみ

  • パジャマorナイトウェアは(実は探せばあるけど)使ってはいけないらしい。(普通の宿泊施設として欠陥すぎる)

  • テレビが実はあるけど大部屋なので当然使えるはずもない(モニターとして使ってswitchが使える)

  • 風呂場のエアコンが故障しており暑い

  • 風呂のタイルが花崗岩でできている(Kei Hiroseから口酸っぱく言われます)

  • 当然ベッドではなく布団方式

  • 朝食がおいしくない

これらがこの宿の特徴です。ビジホ愛用者としてはひどすぎてきつかった。
まず、宿につくと荷物の整理をしてここからBBQが始まります。ここが丹沢巡検での一番の正念場です。
<BBQ>
Kei Hiroseは巡検をやるときは毎回BBQをするらしい(これってパワハラだよね)し毎回酒を飲むらしい 絶対行きたくないね。BBQでは6人掛けが6セットくらいで集まるのですが、私は野球以外のことを知らないのでなんとか野球の話でつないだけれど皆さんは話題を作れるようにしましょう。BBQ終了後には大量のビールの空き缶がおかれます(飲みサーみたいで非常に嫌だった)

これはひどい

加えて、宿泊施設にはニムトがあります。念のため基本的なルールは把握しておくといいでしょう。

就寝時間は決まっているわけではないですがだいたい1時くらいまでには静かになった気がします(代による)
翌朝朝食を食べた後、宿を出発します。

5.2日目

2日目も引き続き石を見たり地層の境界を探せと言われたりします。一番最後に、西丹沢大滝キャンプ場に行きます。ここでは、花崗岩を見ることになります。また昼食はここになります。(おにぎり)

これ以上北にはいかないと思う

ここを出ると丹沢川沿いから脱出して神縄断層を見に行くと思いますが、我々の代で見に行ったところは露頭が風化していて断層面が不明瞭だったので行く場所が変わる可能性があります。断層面をバックに集合写真を撮って巡検は終わりになります。おそらく15:30ごろに新松田駅に着いてそこから本郷まではうまくいけば2時間弱で行けます。

6.まとめ

丹沢巡検後は2週間後にレポート提出となりますが、どんなにひどい出来でも必ず優が来るので気にする必要はないです。良くも悪くも丹沢巡検は地物同期が(強制的に)一斉に集う最初で最後の機会なので頑張って耐えがたきを耐え、忍び難きをしのんでください。(巡検後は地物実験(グループごと)→特別演習・特別研究(小グループごと)なので交流の機会はないです)

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