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日系アメリカ人のおじさんとブルックリンからリュック背負って歩いた夢

【読了時間:3分〜6分(1435字)】

ブルックリンにいた。川を泳いでマンハッタンが見える橋のところまできた。

何故か長蛇の列。向こうまで行きたいのに、どうしたらいいんだ。
うろちょろしていると、黒髪を後ろで束ねている、日系人のような強面のおじさんが話しかけてきた。

「向こう行きたいのか?」

日本語で話しかけてきた。

「そうなんです。でも凄い長い列だし、どうやって行けば・・・」
「俺も向こう行くから、一緒に行くか?」

と言って、手招いて列に入れてくれた。

「日本人か?何しにアメリカに来たんだ?」
「ただの旅行です。ちょっと行きたい所があって」
「そうか。日本ではなにしてるんだ?」
「デザイナーです。インターフェースの設計ですけど」
「そうか。俺もデザイナーなんだ。名刺渡しておくよ」

といって、すっと出された名刺が、本当に、ものすごくかっこよかった。
薄い蛍光黄のプラスチック丸角名刺で、そこに極細の不透明黒インクで印刷されている。字体は明朝だ。何のフォントか後で調べたい。

これは真似しよう。と思った。

名前はダンケル・・だったと思う。あまり見たこと無い苗字で、スペルがうまく読めなかった。

私達は、橋を超え、近道のために橋の下を歩く事になった。気づけば一組15人くらいが幾つかに分かれてチームになっていた。

「疲れたから、ここで少し休むことにするぞ」
おじさんは私にそう教えてくれた。

そして、おじさんは私とは少し離れて、親しそうな女性と一緒に座った。
英語で話していて、もしや私が邪魔とか言われてるのではないかな・・・と
被害妄想になって聞き耳を立てていたけど、普通に笑いながら日常会話をしているだけだった。

カナダやアメリカに行った時に一番怖かったのがこれだった。
周りが何を話しているのか聞き取れないのが一番の恐怖だ。

今は、耳は良くなった(と思う)ので、そんな恐怖も少しは減ったとおもう。

おじさんが突然
「なあ、ジュース持ってないか?」
と話しかけてきたので、私は鞄の中を調べた。

なぜか、日本の水1本、なっちゃんオレンジ1本、飲みかけのお茶1本が出てきた。
なぜこんなに入っているんだ。意味がわからない。しかも全部蓋が空いている。

とりあえず、おじさんに見せたら
「んーなっちゃんかー。何か懐かしいな。俺はこれにしよう。隣の人には、水をやってくれ」
と言われて、女性に水を渡した。

そして、お茶を私のリュックに戻している時に、結婚式の招待状が出てきた。その封筒の中にはパイの実ぐらいのサイズの、いかにも「アメリカン」な青と緑の色のスポンジに、白いクリームがのったプチケーキが出てきた。

おじさんが
「結婚式招待状かー。久しぶりに見たな。これに行くのか」

と、しげしげと封筒を眺めている。

「はい。でも、このケーキ大丈夫かな・・手紙に同封されてたんですけど・・」
「じゃあオレ一個貰うわ。」
「え?大丈夫です?今日暑いし、日にちたってますよ!?」

そう言ったが、おじさんはすでにむしゃむしゃ食べてた。

「お腹大丈夫ですか?」
と私が聞くと、

「大丈夫大丈夫。オレそんなヤワじゃないから」
と言って笑っていた。

私も青色のスポンジにバタークリームがかかったプチケーキを食べた。
とても甘かった。お茶を飲んで喉に流し込んだ。

でもこれ以上食べるとお腹壊しそうだな・・・どうしよう。
捨てるとこないかな・・・と考えていた

そこで目が覚めた。

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