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colaboやBONDに繋がっている!?若草プロジェクトの「TsunAが~る」を調べてみた

0.はじめに

WBPCの筆頭団体である「若草プロジェクト」は、サポートを必要としている団体と、困っている人をサポートしたい企業との橋渡しとして、「TsunAが〜る」というプラットフォームサービスを展開している。今回はこの「TsunAが〜る」について掘り下げてみた。

1.「TsunAが〜る」とは

若草プロジェクトとは別に、「TsunAが〜る」の専用ホームページがあったのでそこから説明を引用する。

「TsunAが〜る」は、少女や若い女性たちが必要としているサポートと、企業・団体が提供可能なサポートをマッチングし、必要な人に必要なサポートを提供するためのデジタルプラットフォームです。
・企業や専門機関などの提供可能支援情報と必要とされている支援をマッチングし、必要な人に必要なサポートを提供します。
・TsunAが~るを活用し、より多くの企業、専門機関とより多くの支援施設・団体をつなぎ、サポートの輪を拡げます。

今風にいうと、支援したい・支援を受けたい団体同士のマッチングを行うサービス基盤のようだ。同ホームページに掲載されているパンフレットの説明は以下の通りである。

支援を届ける施設・団体の中に、はっきりと「colabo」「BONDプロジェクト」「若草ハウス」と書かれている。各団体のホームページ等に記載のある「企業からの物品支援」とやらは、おそらくこの「TsunAが〜る」経由でもたらされたのだろう。

2.「TsunAが〜る」の創設経緯について

「TsunAが〜る」は、日本財団と日本産業パートナーズ、日本生命保険の3団体からの支援で誕生したと、同ホームページに書いてある。

日本財団の2020年度の助成先情報を覗いて見ると、「若草プロジェクト」
の名前があった。助成金額は「563万円」である。

日本産業パートナーズは、若草プロジェクトが運営している「メディカルサポート基金」に助成をしている。この基金の一部が「TsunAが〜る」の創設に使われたということか。

日本生命は、同社のサンクススマイルを若草プロジェクトに寄付するといった形で、資金を提供したらしい。

「TsunAが〜る」の企業向け説明会の資料がおいてあったので、リンクを掲載しておく。

https://tsunagirl.jp/topicks_20201118.pdf

3.「TsunAが〜る」の開発会社について

このマッチングシステム「TsunAが〜る」を製造したのは、「株式会社えんがわ」である。

「えんがわ」のプレスリリース資料をみたところ、「TsunAが〜る」の応援企業・団体の中に、「朝日エル」「山本真士」の名前があった。

4.「朝日エル」と若草プロジェクト

朝日エルは、朝日新聞の系列会社である。

以前、暇空茜さんの動画の中でも言及されていたように、若草プロジェクトから朝日エル社に対して、230万円の発注行為が行われていた。発注内容は、若草プロジェクトが受託している「若年被害女性等支援事業」の東京都への報告書作成・会計である。

東京都からみれば再委託となる行為であり、再委託を行うのであれば依頼元の東京都の許可を得る必要があるのだが、若草プロジェクトはそれを行っていない。明白な契約違反である。
しかも朝日エルが手がけた「報告書作成・会計」業務は、あまりにもお粗末で、230万円の費用をもらってこれかよ、と手厳しい批判が相次いだのは周知の通りである。

さてその朝日エルと若草プロジェクトのつながりを見てみよう

まず、2019年の若草プロジェクトのシンポジウムが、朝日エル社の会議室内で行われていたことがわかった。両者の接点がどのような経緯で始まったのかは不明だが、2019年の時点ではすでに関係があったようだ。

その朝日エルには、さらに2つの団体の事務局が置かれている。「NPOキャンサーリボンズ」と「一般社団法人 性と健康を考える女性専門家の会」である。

キャンサーリボンズ」の会員名簿をみてみると、副理事長には、朝日エル会長の名前があった。

さらに委員の欄をみると、朝日エル取締役の人の名前があった。また、山本真士さん(聖マリアンナ医科大学)の名前もみつかった。

えんがわは、これより前の2020年に、聖マリアンナ医科大学のサイトを作成している。山本真士さんとのつながりはこの頃から始まったのであろうか。

このように、若草プロジェクト ー 朝日エル ー 聖マリアンナ医科大学(山本真士)ーえんがわ という繋がりが確認できた。

〈2023/05/23追記〉
さらに、産経新聞の下記の記事読んだところ、若いプロジェクトの相談員に、「一般社団法人 性と健康を考える女性専門家の会」副会長の南渕芳(産婦人科医)さんの名前があった。

朝日エルを介して、「一般社団法人 性と健康を考える女性専門家の会」「NPO キャンサーリボンズ」と、若草プロジェクトは深い繋がりがあるように見える。
また、「一般社団法人 性と健康を考える女性専門家の会」の副会長である武子愛さんは、経歴を見ると、ぱっぷすのスタッフだった。朝日エル周辺は、WBPC の関係者が多いように見える。

若草プロジェクトと朝日エルの関係が、どのような経緯で始まったかについてはよくわからない。ただ、朝日エルが「NPO法人日本持続発展教育推進フォーラム」の事務局?業務を行っていて、同フォーラムには、伊藤忠(村木厚子さん)、ファーストリテイリングなどの名前がみつかった。もしかするとこのフォーラムが接点だったかもしれない。

5.支援する人・受ける人

では「TsunAが〜る」で物品支援を行う企業はどこであろうか。ホームページには、以下の17社の名前が書いてあった。

支援を受ける団体はどうか。
colaboの2021年度の活動報告書をみてみると、支援を受けた企業は以下の通りであった。「TsunAが〜る」に掲載された支援企業の名前は見つからなかった。

つづいてBONDプロジェクトはどうか。残念ながら、支援を受けた企業の情報は掲載されていなかった。

ただ、「全国女性シェルターネット」には、「若草プロジェクトを通じて」という寄付品の情報が掲載されていた。ファーストリテイリングは「TsunAが〜る」の支援企業であるが、「ロート製薬」の名前は「TsunAが〜る」のリストにはない。「TsunAが〜る」を経由せず、若草プロジェクトに物品を提供している企業があるということだろうか。


6.まとめ

以上、若草プロジェクトと朝日エルの関係性について、現在までわかっていることを整理してみた。

村木厚子さんは若草プロジェクトの呼びかけ人であり、伊藤忠商事の取締役でもある(2016年就任)。また夫の村木太郎さんは若草プロジェクトの理事である。確証はないが、「若草プロジェクト」と「朝日エル」の関係を仲介したのは伊藤忠かもしれない。

BONDプロジェクト、ぱっぷすに続き、若草プロジェクトに対しても、暇空茜さんの住民監査請求が通った。今後、若草プロジェクトの経理・会計について明らかになっていくことだろう。本稿も、新しい情報が入ったらアップデートしていく予定である。

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