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9:中学の時の体育教師 O先生

【軍隊のような授業】

不幸にも、体育は3年間ずっとこの先生だった。

今思うと、絵に描いたような昭和の体育教師。
1年の初回の授業は今も覚えている。

シンプルな授業だった。
ひたすら、『休め』『座れ』『腰を下ろせ』『右向け右』『回れ右』『◯列横隊から◯列縦隊』の動作練習をさせられた。
もちろん、整列後には必ず点呼をとる。O先生が「番号っ!」と言ったらすぐに前から順に、「いち」「に」「さん」・・・と叫ぶ。

おれたちは軍隊か?と思いながらも黙って従う。

ちなみに、4は「し」、7は「しち」と言わなければならない。「よん」「なな」はダメだ。もみじの制裁を受けることになる。

『もみじ』を知らない人のために説明すると、忘れ物をしたり、ヘマをすると、罰として、太ももを思いっきり引っ叩たかれる。手のひらの跡が真っ赤に残るから、もみじ。

『連帯責任』という言葉も恐怖だった。
誰かひとりでも上手くいかない、遅い、タイミングが合わないと、全員がやり直しになる。
本人は、「お前のせいで全員がやり直しだ!」と罵倒される。

初回の授業で、生徒たちはみんな、こいつはやばいやつだと思わせる。支配下に置く上手なやり方だ。

勉強にはなるが、義務教育には適さないと思った。
強力な指揮命令体制がないと命が危ない集団・組織で必要な授業だよね。これは。

おかげで、高校の体育はお遊戯会のように過ごすことができたけど。

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