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【保存版】イクイノックスを超えるような馬が今後も出てくることを意味しております

日本に限らず、世界の競馬界は日進月歩と言われますが、GIで連勝を重ねたイクイノックス。現代では海外遠征も主流となり優勝賞金1000万ドルのサウジCを勝ったパンサラッサ。優勝賞金696万ドルのドバイWCを勝ったウシュバテソーロ。またGIではなくとも優勝賞金525万豪ドル(約5億円)のゴールデンイーグルを勝ったオオバンブルマイ。
 
一撃で高額賞金スコアを獲得できるレース(特に海外のレース)、それを実際に諸経費一切なしで稼いでしまう馬がいる、これだけでもMETA POGは非常に面白い事になってくるわけですが、そんな中で、様々な角度から指名馬に役立つ話を提示して参りたい競走馬指名マスターガイド。
 
今回、ご一考頂きたいのは
【ニックス】に関して

【ニックス】とは?

 競走馬の生産において優秀な競走馬の生まれる可能性が高い血統の組み合わせのこと。簡単に言うと「相性が良い配合の組み合わせ」で、主に「父馬」と「母父馬」の相性を指し「黄金配合」と言われる事もあります。
 
過去の例を挙げれば
 
ディープインパクトなら「ストームキャット」「フレンチデピュティ」「アンブライドルズソング」との相性が良いことで知られますが、今回は今後も期待できる、
 
【最新版ニックス配合】
「7例」+「番外編」をご紹介しておきます。
 
種牡馬御三家と言われたディープインパクト、キングカメハメハ、ハーツクライの時代が終わりに向かい、新たな時代を築く存在だったドゥラメンテもこの世を去りました。それでもエピファネイア、ロードカナロア、キズナ、キタサンブラックが社台SSを牽引し、2025年にはコントレイル産駒がデビューを迎えようとしております。
 
まさに種牡馬にとっての群雄割拠、戦国時代。
 
そうなると兄弟がGI馬、母がGI馬など、安易にこうした馬を選びがちになりますが、だからこそ「父」「母父」にとって相性の良い配合を狙うのも1つの手。
 
既に馴染みある組み合わせもあるかもしれませんが、今後に期待できる好相性血統も紹介して参りますので、LQへの指名馬格納に向け是非とも参考にして頂ければ幸いです。


【1】父モーリス×母父ディープインパクト

主な活躍馬:ジェラルディーナ(22エリザベス女王杯/22オールカマー)、ディヴィーナ(23府中牝馬S)、アルナシーム(23カシオペアS)
 
ディープインパクトの直仔が増える状況において重宝される存在がモーリス。非サンデー系種牡馬であることに加え、母父ディープインパクトとの配合になると「サンデーサイレンス4×3」というインブリードが発生。
 
そのような背景もあり、ノーザンFでは初年度から注目していた配合です。ジェラルディーナも古馬になってからGIを勝ちましたが、モーリス産駒は早い時期から動け、古馬になってからも力を付ける馬が多いのが特徴。
 
モーリス産駒全体的にはダートや短距離を得意とするパワー系の馬も多いですが「母父ディープインパクト」と組み合わせることで、産駒のほとんどが芝で勝ち上がり、その多くがマイルから中距離を主戦場にしています。


【2】父ルーラーシップ×母父ディープインパクト

主な活躍馬:キセキ(17菊花賞)、ビッグリボン(23マーメイドS)、マスクトディーヴァ(23ローズS)、ドルチェモア(22朝日杯FS)
 
キセキ、ドルチェモアとGI馬や活躍馬を複数輩出する配合です。そのほとんどの産駒が芝馬として活躍。大物を輩出する傾向は強いものの、ただ勝ち上がり率自体はルーラーシップ産駒全体平均を下回る状況だけに、【デビュー後に】結果を残した馬を指名する「デビュー後指名」に向いている配合かもしれません。むしろMETA POGのルールに嵌る配合かもしれません。


【3】父エピファネイア×母父キングカメハメハ

主な活躍馬:デアリングタクト(20牝馬3冠)、イズジョーノキセキ(22府中牝馬S)、クラヴェル(22エリザベス女王杯3着)
 
デアリングタクトの登場で「エピカメ配合」として有名になった配合です。勝ち上がり率も高くエピファネイア産駒で狙うなら最適な配合と言えるでしょう。当然、今後も多くの同配合馬が生産されます。デアリングタクトのようなサンデーサイレンスのクロス持ち、イズジョーノキセキのようなクロスを持たない馬とおりますが、より大物を狙うのであれば「サンデーサイレンスのクロス持ち」がおススメです。


【4】父オルフェーヴル×母父キングカメハメハ

主な活躍馬:ウシュバテソーロ(23ドバイWC、23川崎記念、22東京大賞典)、ショウリュウイクゾ(21日経新春杯)、ライラック(22フェアリーS)
 
ウシュバテソーロやマルシュロレーヌの活躍で種牡馬として再び脚光を浴びるオルフェーヴル。その中でも母父キングカメハメハとの配合で出てきたウシュバテソーロの登場は生産サイドにも衝撃を与えました。
 
この配合の組み合わせは決して多くはないものの、少ない例の中からウシュバテソーロ以外にもショウリュウイクゾやライラックが重賞を制覇。他にもタガノディアマンテやホウオウピースフルらオープン馬も出ております。勝ち上がり率も高い水準であり、今後も注目したい配合になります。


【5】父ドレフォン×母父キングカメハメハ

主な活躍馬:ジオグリフ(22皐月賞)、デシエルト(22若葉S)、コンティノアール(23UAEダービー3着)
 
母父キングカメハメハは幅広い種牡馬との親和性が見られますが、実例が少ないながらGIやリステッド勝ち馬を複数輩出するこの配合も好相性と言えます。
 
父ドレフォンは社台グループが導入したこともあり、母父キングカメハメハと同様、母父ディープインパクトの産駒も多いですが、結果が出ているのはキングカメハメハのほう。人気種牡馬の前に埋もれがちとなるドレフォン産駒だけに、他人が目を付ける前に押さえておく手もありです。


【6】父キズナ×母父シンボリクリスエス

主な活躍馬:ソングライン(22,23安田記念/23ヴィクトリアマイル)、アカイイト(21エリザベス女王杯)
 
まだまだ実例数は少ないですが、今後活躍が見込まれる配合こそ「キズナ×シンボリクリスエス」という組み合わせ。少ない実例ながらもソングライン、アカイイトと2頭のG1馬を輩出したように、今後、同様の配合が増えてくることは容易に想像できる部分です。


【7】父ロードカナロア×母父スペシャルウィーク

主な活躍馬:サートゥルナーリア(18ホープフルS、19皐月賞)、グルーヴィット(19中京記念)、キングエルメス(21京王杯2歳S)
 
こちらも少ない実例ながら複数の重賞勝ち馬、勝ち上がり率も高く、好相性として生産関係者も認知。母父スペシャルウィークはキングカメハメハ系種牡馬と相性が良く、父キングカメハメハからはジュンライトボルトやリオンディーズ、父ルーラーシップからはディアンドルやホウオウイクセル、父ラブリーデイからもグリューネグリーンなど重賞馬を輩出しています。
 
母父スペシャルウィークそのものが少なくなる傾向ですが、スペシャルウィーク系の母系にキングカメハメハ系父系の配合にも注目です。


【番外編】

母父キングヘイロー

イクイノックス(父キタサンブラック)、ディープボンド(父キズナ)、ピクシーナイト(父モーリス)、キングズソード(父シニスターミニスター)、ドゥーラ(父ドゥラメンテ)など、ここ数年注目されるのが「母父キングヘイロー」です。
 
活躍馬を多数出す主な要因はキングヘイロー自身が「Lyphard」と「Halo」の血を持つこと。ディープインパクト系(ブラックタイドも含む)の直仔が種牡馬となり、そのディープインパクト系が「Halo」と「Lyphard」の血を持つインブリード配合となり、これが活躍馬を量産する要因となっております。
 
父ディープインパクト×母父キングヘイローでは少し血が近すぎることもあり活躍馬は少なかったですが、ディープインパクト系種牡馬と配合される母父キングヘイローの産駒、これもニックスと言え今後も注目と言えるでしょう。


今回は今後も期待できる【最新版ニックス配合】として「7例」+「番外編」を取り上げました。相性の良い配合が見つかると、連続で同じ馬が種付けされる生産の世界。
 
もちろん、生産の世界において正解など何一つなく、日々試行錯誤が繰り返されてきましたが、その結晶がディープインパクトやオルフェーヴルであり、そしてイクイノックスとなります。
 
ディープインパクトを見て「これ以上の馬は現れないだろう」と私も思いましたが、ほどなくしてオルフェーヴルが出て、そしてイクイノックスという馬が出てきました。
 
それは同時にイクイノックスを超えるような馬が今後も出てくることを意味しますし、それは2024年デビューを迎える馬の中にいるかもしれません。