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【3/27】2016/1~3、これまでの円の流れ
2016年も3カ月を過ぎようとしています。
まだ3カ月しか経っていませんが円はなかなか激しい動きを繰り広げていましたね。
今回はこの3カ月の円の動きを振り返ります。
■1/1~1/15 中国経済懸念と地政学リスクと原油安
120.3→117.4の値動き。
中国製造業PMIが軟調、サウジアラビアがイランとの断交、北朝鮮による水爆実験、原油の過剰供給懸念。
年始早々、リスクオフ要因のてんこ盛りにより円高となりました。
このころの投資家の関心は①原油、②中国経済、③米利上げでした。
■1/18~2/12 日銀マイナス金利導入発表→欧州銀行不振と原油安
117.05→120.03→113.2の値動き。
1/28-29の日銀政策決定会合で「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を発表しました。
これにより、再び120円まで円安となったが、欧州の地域の銀行部門における健全性に対する懸念と原油の減産協議をやるやらないで原油価格の先行きがますます不透明になったことから円高がさらに加速しました。
しかし、結局これが原油も円高も底入れとなりました。
このころの投資家の関心は①原油、②円高、③米利上げ、④中国経済でした。
■2/15~2/27 EU離脱問題と原油の先行きに一喜一憂
113~112の値動き。
円が底入れしたことにより、アク向け感がでて投資家心理が回復しました。
米株、欧州株、アジア株もすべて回復していきましたが、円は相変わらず112~113を推移しています。
原油価格の目先の値動きに踊らされる裏で英国のEU離脱問題が暗躍してきました。
2/26-27でG20が開催し、具体案のない可もなく不可もなくといった印象で終わりましたが、徐々に投資家心理が回復していきました。
このころから投資家の関心は①米利上げ、②円高、③原油、④中国経済となりました。
■2/29~3/4 全人代の開幕
113.83~113.75の値動き。
3/5に全人代が開幕。
ゾンビ企業の対応など構造問題に積極的に取り組んでいく姿勢を強調しました。
これにより一応は中国経済減速の過度な不安は解消されました。
■3/7~3/11 ECBの追加緩和
113.78~113.8の値動き。
ECBの大胆な金融緩和を発表。
ドラギ総裁の発言により追加緩和の可能性が否定されたため、発表当初は欧州株は下落しましたが、徐々に緩和の内容が評価され始め、株高となりました。
■3/14~3/18 米利上げの鈍化
113.82~111.55の値動き。
FOMCの声明により当初予定の年4回の利上げを2回に減らすとの見通しとなり、投機筋の米ドル売り円買いが加速。
一気に円高となりました。
しかし、利上げの鈍化は外部環境を十分加味した結果で米経済指標は相変わらず堅調であるため、米ドルの買戻しが強くなりました。
下値は111円、上値は113円が意識されています。
下か上のどちらを突破するでしょうか。
■現在の投資家の関心
現在の投資家の関心は「米利上げはいつか」です。
4月か6月には利上げされる見方が強いです。
海外の経済情勢が落ち着いていれば4月に利上げも十分に考えられます。
しかし、一気にリスクオフへいざなう懸念も残ったままです。
欧州金融システム、英国EU離脱、中国経済、原油。
特に6月に国民投票が開催される英国のEU離脱問題はこれから浮上してくるでしょう。