【2/25】G20開催、その論点まとめ

本日から上海で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催されます。

主な論点として

「成長見通しと政策対応、協調の重要性の認識

に特に重点が置かれる」

と見通しされています。

具体的なポイントを整理しましょう。


■新興国通貨安と米国利上げの乖離

日本や中国をはじめとする新興国は軒並み通貨安に誘導するような政策をとっています。

一方米国はご存知の通り、利上げを進めています。

このギャップを以下に捉えていくかがポイントです。

世界経済安定のために、各国の政策と捉え方の協調が求められます。


■中国の過剰設備と過剰信用などの構造問題

リーマンショック後、世界経済を牽引してきた中国ですが、ここ最近はその成長に陰りが見えています。

急成長の裏側で問題となっている過剰設備や過剰信用などの構造問題をどう解決するか、という解決策を各国は求めるでしょう。

中国がこれにどう反応するかがポイントです。


■イギリスのEU離脱問題

世界経済を混乱させる火種となりつつあるイギリスのEU離脱問題を各国がどう捉えるか。

その見解と協調が必要になってきます。


■原油安による影響の整理

昨年末からの原油安によるプラス・マイナス両面について議論されます。

原油安はサウジアラビアをはじめとする産油国の経済に打撃となるほか、インフレ政策をとっている国にとってもマイナスです。

一方、材料費等のコストは削減となり、企業収益にはプラスとなる面もあります。

こうした影響を各国でどうとらえ、対策していくか、その協調がポイントとなります。


■日本の為替誘導の否定

日本がマイナス金利政策を導入して以降、

「為替安を目的に金融政策を行っている」

と非難されつつあります。

G20には黒田日銀総裁も出席しますので、これを明確に否定すると言及しています。

日本の金融政策における世界と日本とのギャップがポイントとなります。


今回のG20で長らく混乱している世界経済と市場が安定化することを期待します。