元気な社会(二)
❞元気な社会❞(二)
それを聞いた村人たちは、Gメイトの輝きを見て、全面的に信頼した。
けっして似非ごとであったり、秩序を乱したり、あるいは、いつか中途半端な形跡だけを残して島を去って行ったり…と、そういうあしき心配のないものも、じゅうぶん感じていた。
アイラが感想をのべた。
「何もいうことないわ。そこまでしっかり考え、将来のかたちを約束してくれたり、念入りに五か条のご誓文まで用意できているなんて、わたしたちも力が湧いてきました。ねえ、みなさん」
と、村人たちに目をくばった。
村人たちは、そんなGメイトたちの登場を、夢をみてるようだとか、まるで神の申し子たちのようだという思いを、口々に交わし合っていた。
するとルビンは、
「みなさんはそうおっしゃっていますが、わたしだって現実にここにいて、夢に描いたGプランをこれから実行していこうとしていることが不思議なくらいです。ここまでみなさんがうけ入れていただけるとは思いませんでした。もう、どきどきわくわくですよ。ありがとうございます」
と、村人たちに感謝した。
そして、Gメイトのひとりに、代表で挨拶をするようにいうと、一人のシスターが、
「抽選でリーダーに拝命しました、ナザリーと申します」
というと、拍手をもらった。
「いやいや、リーダーになるべくしてなったんだよ」
と、ブラザーのひとりが激励した。
つづく
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