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生態系にある競争と協調


ここで生態系の重要な秘密を言明しなくてはならない。
それは、生態系には競争と協調の二面が隠れているという点。
だから、競争も協調も現れないという構造なのである。

競争の目的は自分を利する、協調の目的は他者を利する。
利己と利他は、利の方向が真逆であり、同居が困難に見える。
しかし、その方向は矛盾なく連結できることに気づくのだ。

自転車のチェーンがそうである。上側と下側の方向は逆。
一本のチェーンが、同時に競争もすれば、協調もしている。
仕事のできる者は、もてる競争力で協調力も発揮している。

人事考課は、まさにその両面を評価するのが原則である。
生態系も企業の組織も、その両面が厳しく評価されている。
そうでなくては、チェーン(真の組織)が切れてしまう。
そんな企業は、生きていけない。生産性が低下してしまう。

だから、生命の摂理は競争ではない、協調ばかりではない。
だから、戦略思考(競争と戦い)の煽りすぎは、厳禁である。
それは、負け組をつくってしまうからである。
学業は競争力であっても、企業は「競争力×協調力」なのだ。

つづく


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