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元気な社会(一)

 
 
 
 

❞元気な社会❞(一)


 
 
 この日、夜にはいると、民宿に村人が集まって歓迎会をもよおしてくれた。
 
 海のさち、山のさち、村人のめいめいがもち寄ってくれた家庭料理、と盛りだくさんのご馳走で、Gメイトたちの胃袋はおどろきどおしであった。
 
 宴もたけなわのころ、ルビンは、あらためて村の人たちに挨拶をした。
それは、島に住み着くことにした背景や、これからの活動についての話になった。
 
 ――どんな思いでいるかについては、ある島を救ったジェームズの話や、ロバートとめぐり会って話しあったことなどがまとめられていた。
 
そして、何がどう実るかという将来像については、はじめに一年後のすがた、さらに進んで三年後、そして、五年後には、お手本になるような子ども社会ができている、という内容のGプラン(Gメイトの活動)を知ってもらった。
 
つまりは、この村の環境があってのGプラン。
一、この島を頼りにやってくる子どもたちのこころを救うこと。
二、子どもたちが生き生きと、意味ある正しさのもとで生きていけるように、村のマナーは守ってもらい、そして思いやりの手をさしのべること。
三、みんなで助けあって生きている村で、自分たちもいっしょに、この村にとけこんで生きること。
四、自分が気がついたことは進んでやり、工夫を考えていけること。
五、この活動ができることへの感謝の意をこめて、村人たちへの謝恩行事を、月に一回開くこと。
 この五か条が、Gメイトがこの島で生きる最低限の規約となった。
 
つづく

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