log:009 DJ検定の話

DJ検定っていうのがあるらしい

Youtubeでスポーツのハイライト動画鑑賞→twitter→寝る→(※繰り返し)
という働き方改革に中指を建てるがごとく生産性0どころかマイナス方向へ逆噴射みたいな日常を送っていましたが皆さんはどうですか?
で、そんな中自分の目に留まったニュースがこちら。

一般社団法人 日本DJ協会は、当協会のビジョンである “音楽を通して国境を超えた元気な世界を作る” 為の一歩として「DJ検定」を開始することを発表した。
「DJ検定」はDJと触れる方が日本に一人でも多く増え、DJの社会的地位の向上及び、DJが学校教育に取り入れられることを目指しており、12月1日(日)よりウェブサイトで簡易的に受けられる5級からDJ検定を実施。初級となる5級は、「DJを100万人にする」「DJを学校教育に取り入れる」というミッションの元、誰でも気軽に受けられる検定となっている。

一般的ではない僕自身は当然のことくこの一般社団法人 DJ協会なるものを存じ上げておらず、「へ~、そんなんあるんやね」というのが第一印象だったのですが、よくよく見てみると設立自体が結構最近なんですね。

この協会自体がまずどこまで浸透するかというのは今後の歴史が判断する事として、僕が観測できる範囲でもSNS上で様々な反応がありました。

素晴らしい・応援したいというポジティブな意見もあれば、バカバカしい・こんなものは意味が無いというネガティブな意見もありました。
目的自体は素晴らしいが、もっとこうした方が良いのではないかという建設的な意見を発信している方もいれば、ただただネタとして茶化している方もいました。
ちなみに僕はネタとして茶化していました。謝るので許してください(小学生理論)

どんなやつなの

とはいえ、無責任に茶化して頑張る人の足を引っ張るのは申し訳ないなと思ったので、まずは検定の意味というか意図ってどんな感じなのかな~と調べてみる事にします。調べるっていうか、当のDJ協会さんのページをみればいいんですよね。以下は代表の方のあいさつ文からの引用です。

~DJ、音楽を通して国境を超えた元気な世界を創る。~
2020年を迎え、日本国内のDJ100万人化を目指して行きます。
楽器が弾けない、楽譜が読めない、でも音楽が好きそんな方に是非チャレンジしていただきたい。年齢も性別も関係なく老若男女が音楽を楽しめるのがDJです。
以前まではアナログレコードや高価な専門機材などDJに興味があってもなかなかはじめる事が困難でした。時代とテクノロジーの進化でお使いのスマフォを使ったDJなど比較的手軽にDJをスタートする事が可能です。クラブ、ディスコなどの特定の場所でなくてもご家庭などでもDJを楽しめる時代がやってきたのです。
英国ではDJ機材をギターやピアノなどの楽器と同様と認め中等教育の授業に取入れています。今後協会では幼稚園や小中学校の学校教育にDJが取り入れられるような働きかけを積極的に行なって行きたいと思っています。
オリンピックイヤー2020年を迎え、日本の文化がより世界に発信させれることと思います。DJで国際、文化交流ができるよう海外のDJ団体とも連携を取れて行けたらと考えています。
より多くの方々にDJを知って頂き、体験、経験してほしいそんな思いで活動している協会です。

めちゃざっくりいうと
「DJをやる敷居って昔に比べて下がったし、みんなDJを経験してみてほしいし、みんながDJを通じて音楽をもっと好きになれたらいいよね!」
という感じかなあと思いました。間違ってたら訂正します。>DJ協会さん
正直、僕の近しいレベルのDJ仲間の方たちは否定的な反応が多かった印象なんですけれども、このあいさつ文を見て僕個人としては方針として結構理解できるところがあるなあと思いました。
楽器が弾けない、楽譜が読めない、でも音楽が好き というのは正に自分がDJやる大きな理由の一つでしたし(ついでに言うと歌うのも苦手なのでカラオケもそんなに好きじゃなかったです)、テクノロジーの進歩により、昔に比べてDJの敷居が低くなったというのも大いに分かるところがあります。
かくいう僕もその恩恵を存分に受けています。

参入人口が増えたらレベルは下がるのか

「安易にみんながDJしたらレベル下がっちゃうじゃん」という声もよく聞くところではあります。実際そうなんでしょうか。
さっきも書きましたが、僕自身既に
「DJやってみたいな~」→機材買って練習して現場デビュー
という時期には既にBPM表記されているCDJがデフォでしたし(まあ、あんま正確ではなかったと思うけど)、Youtubeが既にあったので全世界のDJの手元が動画で確認できる、という事で恐らくそれよりもっと前にデビューした人からしたらこの上なくヌルゲーだったと思います。
っていうかそれ言ったらインターネット使える時点で、そうじゃない時代よりだいぶ恵まれてますよね。
じゃあ、僕とかの年代やそれ以降の人たちが昔の人達に比べてレベルが低いのかと言われると全然そんな事思いません。っていうか今の若い人凄いですよね(弱気)


もちろん、先輩方で90年代~00年代、下手すればそれより前に既にトップランナーで、未だに最先端っていう「体力無限なのかな?」という先輩方もおられますし、

オランダのハードコアオジキとイギリスのハードコアオジキ達。
曲作りすぎ(最高)

「人生何週目やねん」っていう10代の子もいるのでマジで時代・年齢関係なく「すげーやつはすげー」っていう当たり前の結論になる気がします。

19歳でDefqon.1のアンセムを作るなよ。やる事なくなるだろ。


テクノロジーの進歩によって「耳だけでBPM合わせるのは苦手だけど、DJ mixの世界観は天才的」という方も活躍できるという事で、「敷居が下がった」というよりは「間口が広がった」の方が正しいんじゃないのかなと思いました。
それこそインターネットが無かったら僕自身「せや!クラブ行ってみよ!!」とはならなかったと思いますし、例えとしては若干違うのかもしれないけど、
みんな、なんとなくサッカーのルールはしってるし「サッカーの試合に出てみろ」と言われたら出られるのは出られるけど、でもそれで「サッカー選手?いや俺でもサッカーくらいできるしw」とはならないんじゃねえかな~って感じです。なんでもデビューより続ける方が難しい。全然関係ないけどオフサイドってやっぱ分からない人結構多いんですかね?

これからどうなるの

今後、「現場でDJやるならDJ検定受けてないとダメっしょ!!」みたいな風潮になるとそれはそれで多分主催者の意図していた世界とは違うものになると思いますし、一口にDJといっても色んな種類があるので、
DJ検定での知識=DJのスタンダード
みたいになると怖いなあという懸念はあります。
まあそんなことはないと思いますけど。
これをきっかけに「DJってこれでしょ?(例のあのポーズ)」「YO!YO!って言うの?」というイメージの人たちに対して、「DJってあれ(例のあのポーズ)やってるだけじゃないし「YO!YO!」って言わないんだ…」と思ってくれるきっかけになればいいんじゃないかなとは思います。
まあ、例のあのポーズも頭出しとかでやるし「YO!YO!」って連呼するDJも世界のどこかにいるのかもしれないんですけど。
「YO!YO!」って連呼するDJを目撃した、もしくは自分がそうだという方は連絡ください。

画像1

個人的には今まで以上に「DJは何をやっているのか」というのが知れ渡ってこういう適当な仕事する広告屋が居なくなればいいのになあと思っています。現場からは以上です。スミノフは好きですよ。

どうでもいいんですけど

あ、そういえばDJ検定は受けてみた結果5級合格しました!!!!!!!
4級からは有料になるらしいので恐らく一生検定5級DJとして余生を過ごすつもりです!!!!!!!!!!!!!よいお年を!!!!!!!!!!

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