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【生っぽく大公開】SELECK1年生が執筆のフィードバックを受ける10の視点

みなさま、こんにちは。SELECK編集部の吉井です。

取材後記以外での記事は久しぶりですね。

さて、入社して約8ヶ月が経ちました。私は4月からSELECK編集部での研修を受け、5月に初取材、11月に取材一人立ち、といった流れで様々な経験をさせていただいてきました。

改めまして、慣れない取材でご迷惑をおかけすることも多々ありましたが、これまで取材させていただいた企業のみなさま、本当に貴重なお話をありがとうございました。

今回の「SELECK文章教室」ですが、No.1を公開したのは6月ごろ。時間が空いてのNo.2となってしまいましたが…

No.1を見直したのですが、よくタイトルに「SELECK編集長 鬼の文章教室」なんて名前を書いたもんだなあと(笑)。

どんな度胸をもって記したのかは分かりませんが、今回は「SELECK 鬼の文章教室」に変更させていただきました(笑)。

今回の記事のテーマは…

では、早速本題です。2本目となる今回は…

「新卒1年目の私が、どのようなフィードバックをいただいているのか」

を、そのまま「生っぽく」公開させていただきます。

▼あとで公開しますが、とりあえずじらしておきますね。

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現在、ライティング業務に携わっている方は、育成の際の参考にしていただけたら幸いです。

また今後、執筆業務に携わりたい方や、「メディアで働きたい!」と考えている就活生の方など、「ライティング業務って、こういうフィードバックをもらいながら改善していくんだなあ…」と、ご自身の働き方の参考にしていただけますと嬉しいです。

SELECKの記事は、どうやって作られているのか

そもそも、SELECKの記事がどうやって作成されているのか知らない方も多いのではないでしょうか。

よく社外の方とお話させていただく際にびっくりされるのは、「企画〜執筆」まで全て内製していること、加えて編集部メンバーが4人しかいないことです。

現在はSELECK初代編集長の舟迫さん、現編集長の花さん、執筆・編集メンバーの榎本さん、そして私の女性4名で運営しております。

(メンバーで共同編集している「SELECK編集部マガジン」もよろしければご覧くださいませ。)

そして、私の記事は花さん・榎本さんに編集してもらい、編集後に先ほどの評価項目に沿ってフィードバックをいただいています。使用しているツールはひよこのイラストが可愛い「esa」です。

評価項目を、公開します

では早速、評価項目を大公開。

じゃじゃん。

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この項目は、「SELECK編集者として目指したいレベル」を示しているもので、3段階で評価してもらっています。

評価のイメージとしては、

A = 文句なし!合格!
B = 及第点だけどまだ改善できる 
C = まだまだ改善余地あり 

という感じです。

ちなみに、私がよく苦戦している項目は以下の4つ。

・論理の通った文章構成ができる
・読者のリテラシーや共感ポイントに合わせて、情報の取捨選択ができる
・インタビュイーの言葉や具体例を効果的に使いながら、生っぽさをだせる
・記事の内容を端的に要約し、効果的な導入部が書ける

では、具体的にどのようなフィードバックをもらっているのかをお伝えしていこうと思います。

今回、公開するフィードバックの元になっているのはこちらの記事。

もし、まだご覧いただいていない方は、記事を一読いただいてからの方が以下の内容は分かりやすいかもしれません。(とはいえ、比較文は載せているのでもちろんそのまま進んでいただいても構いません。)

また、私の下手な文章を先に載せているので、私の文章のどこがNGなのか? を考えながらご覧いただけると、新たな学びがあるかもしれません。

フィードバックを公開①論理構成について

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最初に、「論理構成」に関するフィードバックから。

まず、私が書いた原文がこちらです。

▼私が書いた文章▼(創業時のお話について)

私が入社する前、創業から4年後の2018年に弊社はいわゆる「50人の壁」を経験し、顧客目線よりも、社内政治にメンバーの目線が集中してしまっている時期がありました。

それまで、MVVを明確に定めていなかったんです。そのため、メンバーの目線がバラバラだったんですね。とはいえ、「圧倒的な顧客視点」を軸に採用活動を行い、全員大切にしたい思いは一致していたので組織は拡大できていたんです。

ただ、2019年の前半に今度は「100人の壁」にぶつかってしまって…そこで、MVVを創ることでメンバーの視線を合わせようという話が浮上しました。

実は当時、ミッションだけはあったんです。ただ、私も正確なものが思い出せないくらい、文言が頻繁に変わったり、言い回しが難しかったりで、とても曖昧なものだったんです。

この文章で、どこの論理構成がおかしいか分かりましたか?

私が書いた文章は…

50人の壁のとき、MVVを明確に定めていなかった 
→全員の大切にしたい思いは一致していたので組織は拡大できた 
→100人の壁にぶつかった
→でも当時はミッションはあった


という流れなのですが、最後に急に「実はミッションはあった」という文章が入っているので、結局いつからミッションがあったのか分からず読者の方を混乱させる構成になっています。つまり、前文との繋がりが欠けているんですね。

では、編集長の花さんは、どのように構成し直したのでしょうか。 

▼花さんの編集後▼

弊社は2014年に創業し、「圧倒的な顧客目線」を大切にして事業と組織を拡大させてきました。創業当初は、ミッションもビジョンも明確には定めておらず、バリューもなかったんですね。

そんな中で、2018年末頃に顧客よりも社内の人間関係の方に目線がいってしまうような、いわゆる「50人の壁」を経験しました。

その時はなんとか乗り越えたのですが、2019年のはじめに、今度は「100人の壁」にぶつかってしまって…。そこで、メンバー全員が同じ方向に向かっていく重要性を改めて感じ、ミッション・ビジョン・バリューを策定することにしました。

実は、当時もミッションはあったのですが、文言が頻繁に変わったり、言い回しが難しかったりで、全員が話せるくらい浸透しているものではなかったんです。

そもそも、私が取材の際に「創業初期にミッションらしき文言があったのか?」「ミッションは再定義で、バリューは策定?」をしっかり確認していなかったのも大きな反省点です。

取材の注意点として「時系列を確認する」というのも、私がよくいただくフィードバックのひとつです。結局執筆の際に自分が困るので、分からないことはその場で1つひとつ確認することを意識していきたいものです…取材スキルもまだまだ。

フィードバックを公開②情報の取捨選択について

ふたつめは、「情報の取捨選択」に関するフィードバックです。

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アンドパッドさん事例のポイントは、「ミッション・ビジョン・バリューを浸透させるために、目的を明確に定めて、それを施策に落とし込んでいること」です。

なので、読者目線からすると「どんな施策をやっているか」の事実ではなく、「ミッション・ビジョン・バリューを浸透させるための要素を、施策にどのように落とし込んでいるのか?」の具体例が知りたいわけです。

では、こちらも私が書いた文章から。

▼私が書いた文章▼(ABCの施策について)

当時、上層部とコミュニケーションを図る機会が減っていることも課題として挙がっていたため、経営メンバーがMVVへの思いを発信する場としてスタートさせました。

ただ、「そもそも役員陣と距離が離れすぎていて、自分ごと化が難しい」という反応があって。

そこからは、役員の人柄を知るようなコンテンツにしたり、ゲストを呼んだりと、コメントを参考にしながら飽きが来ないようテーマは毎月変えていますね。

上記の書き方では、MVVの発信に関する記載は「経営メンバーがMVVへの思いを発信している」ことだけ。

しかし、これでは具体例も分からず、「自分ごと化が難しい」というコメントをもらった後の改善策(テーマを毎月変えている、の部分)に「MVVの要素がない」んですよね。

そして、花さんの編集後の文章がこちら。

▼花さんの編集後▼
当時、経営層とのコミュニケーションを図る機会が減っていることも課題として挙がっていたため、経営メンバーがMVVへの思いを発信する場としてスタートさせました。

ですが、「そもそも経営層との距離が離れすぎていて、自分ごと化が難しい」という社員からの反応があって。

それからは、役員の人柄を知るようなコンテンツにしたり、ゲストを呼んだりと、毎月テーマを変えることで飽きがこないように工夫しています。

たとえば、「役員が話したい〇〇さん」という企画では、様々な部門で活躍しているメンバーをゲストに呼び、その理由をバリューとあわせて紹介することで、バリューの浸透や相互理解にもつながっていますね。

変化は一番最後の文章が追加されたことです。

この修正にあたっての編集長からの実際のコメントがこちら。

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追記した理由としては、「実際にどういう企画があるのか」は読者が知りたい情報だと思いました。実例を出すことで生っぽさもでる。

あと、ゲストの紹介をバリューと掛け合わせてしているという話は、話の趣旨を補足するので入れてあげた方がいいと思いました。

情報を取捨選択する際に、「読者が求めている情報かどうか」「入れると読者の理解が深まる要素か」という視点で選ぶことが重要ですね。

自分はバサっと情報を捨ててしまうことが多いので、その中でもテーマと関連のありそうな要素を探して抽出する、ということは今後より一層心がけたいポイントです。

最後に

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さて、長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

「文章を書く」ということは、本当に難しいですね。この数ヶ月で「言葉」に対する自分の考えもだいぶ変わった気がしています。これもいつか言語化して、整理したい。誰得でもないですが。

さて、「SELECK文章教室」ですがNo.1・No.2と続いているので、No.3以降もぼちぼちと気が向いた時に書いていこうと思います(笑)。

次回の内容は……未定です(笑)。フィードバック内容の続きかもしれません。

気まぐれで恐縮ですが、少しでもお役に立てていましたら幸いです。

では、またお会いしましょう!

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