【Weekly SELECK】社会貢献×web3の新たな形「OpenTown」プロジェクトとは?(※web3ライター募集中!)
みなさま、こんにちは!SELECK編集部の吉井です。
お盆の期間も終わり、もう8月後半。あっという間に夏が過ぎ去っていきそうですね。
みなさま、お盆は何をして過ごされましたか?
私は、会社の人たちとご飯に出かけたのですが、酔っ払いで盛大に転んでしまい、見事に携帯の画面を割りました…。ただ、知り合いに「使わなくなったから」とiPhoneをもらう奇跡も起きて、なんだかんだ良い夏を過ごせたのではないかなと思います(笑)。
それでは、本日もWeekly SELECKをお届けです!✋
今回は8月26日(金)に公開した「社会貢献×Web3を組み合わせたクラファン「OpenTown」で国際支援を目指す奇兵隊」の取材後記として、記事のポイントをまとめてお届けします🔥
記事中で取り上げたプロジェクト「OpenTown」とは、NFTアートを販売し、その販売益をもってDAO(※)的に国際協力支援を行う社会貢献 × web3型のクラウドファンディングサービスです。
▼「Opentown」の第一弾「Savanna Kids NFT」のwebページ
このプロジェクトを立ち上げたのは、Webサービスを駆使して様々な国際開発支援事業を展開する株式会社 奇兵隊。
奇兵隊さんは元々、2021年より新興国の個人向けクラウドファンディング事業「Airfunding」を展開していました。
ただし、従来のクラウドファンディングの仕組みでは、
・海外送金に時間と手数料のコストがかかる
・善意による寄付に頼ることで、寄付文化(宗教性)や国民性に左右されてしまう
という課題をもち、「拡大性」と「継続性」の2つの面で支援の難しさを感じていたといいます。
(恥ずかしながら、取材させていただくまで宗教観によって寄付額が変わってくるというのは知りませんでした…!)
そこで、4-5年前から同社の取締役代表である阿部さんが目をつけていたのがブロックチェーン技術。この技術を活用してweb3型のクラウドファンディング事業を目指しているのが、先ほどご紹介した「OpenTown」です。
では、そのブロックチェーン技術を使うことで従来のクラウドファンディングと何が違うのか。いくつかポイントをまとめてみようと思います。
ブロックチェーンを活用すると、従来のクラウドファンディングと比較して何ができる?
本記事でも紹介しているポイントとして、主に5つ挙げられるかと思います。
それぞれについて解説していきます。
①海外送金にかかる手数料や時間などのコストを最小限に抑えることができ、個人間を超えた広範囲で寄付を募ることができる
まず、ブロックチェーン技術を活用することで、海外送金が数秒〜数分で可能になり、即時的な支払いができるようになります。具体的には、一般的な国際送金であれば数日かかるとされていますが、ブロックチェーンを使うことで数秒で送金が可能です。
またコストに関しても、数円〜数百円といった最小額でのやりとり(マイクロペイメント)ができるようになります。これまでは手数料が数千円かかることから、個人間で少額の送金を行うことは難しいとされてきました。しかし、ブロックチェーンは非中央集権型で管理者が実質不要なため、マイクロペイメントが実現でき、より個人間のやり取りを促進することができます。
▼詳しくはこちらの記事にも記載しているので、ぜひ一緒にご覧ください
実際、どうやって国外の人に情報を届けるか、どのようにプロジェクトを運用していくか、といった点は別途考えなければなりませんが、よりグローバル規模の人々をターゲットに寄付を募ることが可能になる、という点ではブロックチェーンを活用するメリットは大いにあると思われます。
②NFTの二次流通などで、寄付側にもリターンがある
「Opentown」の第一弾プロジェクトである「Savanna Kidz NFTプロジェクト」は、ジェネラティブのNFTアートを販売して、そのホルダーさんを中心にDAO的コミュニティを形成していましたね。
ここで、なぜわざわざNFTを活用するのか? という点ですが、支援がより多くの地域に展開され「OpenTown」自体が活性化していくことで、このNFT自体の価値が上昇していく可能性があります。いわゆる「株」の考え方に近いものです。つまり、NFTのホルダーさんは二次流通で販売益を得ることもでき、これまでは「寄付側」という一方的な関係性だったのが、寄付側も金銭的リターンを得られるという可能性があるということです。
加えて、NFTはDAO内での意思決定に参加できる「ガバナンストークン」としても機能していたり、後から付与される様々なユーティリティ(例えば現地のゲストハウスに滞在できる、現地の観光ツアーに参加できるなど)を利用して、インターネット上だけに留まらない交流を楽しむこともできるなど、従来のクラウドファンディング以上に「インタラクティブ」なコミュニケーションを実現できます。
③資金の使い道に柔軟性がある
政府同士のやり取りで国際支援が行われる場合、国の予算を使うため予算の利用用途を細かく決める必要があり、①実行までに時間がかかったり、②資金の使い道に柔軟性がなくなるといった課題があると記事本文でもお伝えしました。記事だと下記の部分ですね。
ただし、「OpenTown」の財源は基本的にNFTの販売益であり、その使い途を決めるのは投票権を持つNFTのホルダーの人々です。よって、より資金の使い道に柔軟性があり、小さなプロジェクトや緊急時の対応も可能です。
特に海外支援だと、初めてプロジェクトを実行する地域では予想外のことが起きる場合もありますし、そこで「すぐに資金を確保できる体制が整っているかどうか」は重要なのだと思います。
④現地の人を巻き込んだまちづくりで公平性を保つことができる
取材時に「なるほど、そんなこともあるのか…!」と思ったお話ですが、支援を行った結果、不公平感が生じて住民の方が分裂してしまうという問題も国際支援ではよくある話なのだそうです。(人の関係調整は難しいですよね…)
そこで「Savanna Kidz NFTプロジェクト」では、第二回の投票から現地の方を無作為に選出してNFTを無料付与しており、プロジェクトの選定段階から現地住民の方の意見を聞くなどして、出来るだけ公平に進めるよう心がけられているのが感じられます。
加えて、DAO的コミュニティの中で現地住民の方々と国際支援に普段から携わられている方々が混じり合うことで、属人的でない意思決定を促すこともできるのではないかと思います。
⑤DAO的に支援事業を運営することで、加速度的に支援を展開できる
「Savanna Kidz NFTプロジェクト」の第一回の投票では、投票からプロジェクト完了までかかった期間は約3ヶ月と記事でお伝えしました。このスピード感、本当にすごいですよね…!しかも、設置されたのが雨水を使った貯水タンクなので大きさも結構ありますし、水のインフラは生命に関わる重要な問題だと思うので、それがこのスピード感で実現できたのはやはりDAO的運営だからこそ、なのだと思います。
また、独自のスマートコントラクトも年内に実装予定とのことだったので、今後ますます自律的な動きが加速していくのではないかと…!今後の動向もとても楽しみです!
「OpenTown」の事例から学ぶ、web3領域でコミュニティを立ち上げる際のポイント2つ
NFTを活用したプロジェクトが、Discordなどを使ってコミュニティを立ち上げているケースをよく見かけます。それに伴い、「コミュニティ運営術」が見直されて様々なノウハウも出回っていますが、奇兵隊さんの事例を通じてここは大事そうだな…!と思った2つのポイントを挙げてみます。
①フェーズに合わせた人材を巻き込む
まずは、プロジェクトのフェーズに合わせて巻き込むべき人を精査するという点です。記事で言うと、下記の部分ですね。
「コミュニティの活性化」と一言で言っても、何をもって活性化してると言えるのかは、コミュニティが目指すものやカルチャー、フェーズによって異なってくるかと思います。
また、今はまだweb3が黎明期ということもあり、NFTを活用したコミュニティにはweb3に関心の高い方が集まる傾向が高いため、誰を巻き込めばより自律的な活動を促進できるのかは常に考える必要がありそうです。
②web3初心者の人にも参加してもらいやすい設計を
そしてもう一つは、web3に対してまだ抵抗がある方や、初めてNFTを購入するといった方にも参加してもらいやすい設計を行うことです。
主に、①コミュニケーションツールの選定と②NFTの購入方法 がポイントになるかと思います。
①のコミュニケーションツールに関しては、昨今Discordを利用するweb3のプロジェクトが多くみられますが、元々ゲーマー向けのチャットツールということもあり、世の中的にはまだまだマイナーかと思います。
そこで、参加者のリテラシーに合わせてTwitterのコミュニティ機能やFacbookのページ、メルマガなど馴染みのあるサービスを利用することも検討する余地があるかと思われます。
また、Discordは情報を蓄積しづらく、運営からの情報や参加者の知見などが流れてしまう傾向にあるので、Notionなどユーザーが自由に書き込めるサービスを活用するなどして、コミュニティの財産を残していく必要があるかと思います。
②のNFTの購入方法について、基本的にはイーサリアムを購入してNFTのマーケットプレイスで購入するという流れが主流ですが、「イーサリアムを購入する」というハードルが高いと感じる人もまだまだ多いかと思います。(私も、調べるまでは「難しそう…」と勝手に感じてました。笑)
そこで、クレジットカードで買える外部サービスを利用するなどして購入の障壁をなくすことも、「誰を巻き込むか」によっては考える必要がありそうです。
▼Notionについてはこちらの記事もぜひ参考にしてみてください!
▼最後に「Savanna Kidz」のnoteアカウントもあるのでこちらも是非👏
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▼過去のweb3関連記事(一部)
・web3をより多くの人へ届ける。伊藤穰一氏が主催するDAO的コミュニティ「Henkaku」とは?
・「Web2.5」が最適解。自律分散と中央集権のバランスを追求するGaudiy社の組織づくり
・素人集団が4,000人のコミュニティに。「2分で完売」のNFT「NEO TOKYO PUNKS 」の裏側
▼詳しい募集内容はこちらの記事にて🙌
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ということで、今回のWeekly SELECKは以上となります。ここまでご覧いただき、ありがとうございました!mm
また最後に、改めまして奇兵隊の阿部様、今回は貴重なお話をありがとうございました!^^ 引き続き、今後のご活躍も陰ながら応援しております…!
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