【取材後記】SmartHRさんに「人と情報を紡ぐ、サーキュレーションマーケティング」についてお伺いしました。
みなさま、こんにちは!SELECK編集部の吉井(@meru_y1996)です。
突然、かつ私事で大変恐縮なのですが、実は本日をもってSELECKを卒業するため、今回の取材後記が最後になりました。
SELECKメンバーとしての勤務は一年と短かったものの、取材させていただいた方々、読者のみなさま、そして編集部メンバーに温かく見守られて、とても充実した時間を過ごすことができました。本当に、心から感謝しています。ありがとうございました。
4月以降も、SELECKは新体制になって運営を続けていく予定です。今後ともSELECKをどうぞよろしくお願いいたしますmm
ではでは、早速本題にまいりましょう。
今回の新着記事は、SmartHRさんの「サーキュレーションマーケティング」がテーマです🙌
「サーキュレーションマーケティング」って…?! と、思わずその名前に惹かれてしまいますよね。(私もそのひとりでした。笑)
このマーケティング戦略は「お客さまがお客さまを自然と呼びたくなるような仕組み」を目指してSmartHRさんが独自に設計されたもの。
その仕組みの内容としては、カスタマーマーケティング、コンテンツマーケティング、コミュニティマーケティングなど、幅広い分野に携わられている方々に参考になる事例かと思います。ぜひ、記事本編と一緒にお読みいただけますと幸いです。
では早速、取材の背景からお伝えしていきます!✊
取材の背景
今回の取材は、SELECKの取材とは別件でインタビュイーの藤田さんとお話させていただいたことがきっかけ。「サーキュレーションマーケティング」についてざっくりお話をしていただいたのですが、そのお取り組みがとても面白く、「今度取材させてください!」とお願いしました(笑)。
実は、2020年11月にSmartHRさんのマーケ・ブランディング戦略に関する記事を公開しているのですが、この時に中長期の事業成長を見据えて新たなチームを設け、既存ユーザーとの繋がりを深める「カスタマーマーケティング」の領域と、データを活用してより効率的に認知・リードを獲得するための「データマーケティング」の領域を強化しているというお話をお伺いしておりました。
▼SmartHR社のマーケティング組織の構造(同社提供)
その新たな取り組みのひとつが、今回ご紹介する「サーキュレーションマーケティング」です。
昨今、「インハウスエディター」というワードもよく耳にするようになりましたが、組織内の視点から発信できる強みがある一方、どうしても「点」の業務になりやすく、事業にどのように貢献できているかが可視化されづらい課題があるのではないかと思います。
そうした中、ヒアリングで詳しいお話をお伺いさせていただくと、サーキュレーションマーケティングユニットの方々は「編集」の域にとどまらず、組織横断的に活動しながら幅広い業務を担われており、「編集者」でも「マーケター」でも「コミュニティマネージャー」でもない、新たなインハウスエディターの形を模索されていると感じました。
そこで、このお取り組みを読者のみなさまにお届けすることで、カスタマーマーケティングの在り方や、「次世代インハウスエディター」の役割についても、新たな可能性を感じていただけるのではないかと思い、取材させていただく運びとなりました。
記事には入れ込めなかったお話
今回も、文量的に記事には入れこめなかったお話をお届けします。
これは、個人的な疑問だったのですが、カスタマーサクセスとマーケティングチームが協働するという形をとらずに、あえて「サーキュレーションマーケティングユニットとして組織内に独立させる理由」はあるのだろうかと感じ、お伺いしてみました。
藤田さん マーケティングやカスタマーサクセスと名乗らず、「サーキュレーションマーケティング」であることで、お客さまと直接利害関係のない「ななめの関係」を保てるというメリットがやはり一番大きいですね。
「ななめの関係」だからこそ、お客さまから個人的な相談を受けたり、お茶会をしたり、フラットなコミュニケーションが生まれる。
そのような関係性を僕たちが構築した上で、じゃあ、次はどのようなマーケティング、コンテンツが必要か? といったことを他事業部と一緒に考えることができるんですね。
また、お茶会などの場自体もひとつのマーケティングリサーチの場になっていて、僕たちも学ばせていただくことが多いんです。
例えば、イベントでどのようなコンテンツを用意したら他のお客様も喜んでくれるのか? どの人と同じ部屋割りにしたら、ブレイクアウトルームセッションが盛り上がるか? などの想像がとても働きやすくなるんですよね。
(※音起こし原稿から、一部抜粋して編集しています。)
つまり、サーキュレーションマーケティングのポイントとして、内側(組織内)の視点では「事業部間の連動を高めながら、戦略的なコンテンツ・コミュニティマーケティング施策を実行できる」という点がありますが、外側(対お客さま)の視点では「『ななめの関係』でのコミュニケーションによって、顧客関係値が深化させる」というポイントがあるとのことで。
そして、この「ななめの関係」は、サーキュレーションマーケティングユニットが社内に独立して存在するからこそ、お客さまに直接的に利害関係のない立場をキープして構築できるものなのだというわけです。
そしてもうひとつ。サーキュレーションマーケティングを実践する上で、重要なポイントを教えていただきました。
藤田 僕たちは元々「編集者」出身のメンバーが多かったのですが、まずはコンテンツを制作する・編集するスキルがある程度は必要になると思います。インタビューができる力があれば尚良いかなと。
なぜかというと、例えば導入事例のコンテンツやオウンドメディアのコンテンツ、ebookなどお客さまとの「タッチポイント」になるコンテンツを自ら作れるんですね。
ただ、各タッチポイントを作る際に、やはりプロダクトの理解やお客さまの理解はカスタマーサクセスには敵わないので、僕たちがななめの関係である強みを生かして「会社」対「会社」の関係から、「人」対「人」の関係性を築く。
その上で、横断型のプロジェクトにしてコンテンツを共に創り上げていく、ということがポイントだと思います。
(※音起こし原稿から、一部抜粋して編集しています。)
つまり、
①直接利害関係のない「ななめの関係」を保てること
②コンテンツ制作力を生かして自らタッチポイントを作れること
の2点が、やはりサーキュレーションマーケティングの最大の強みであり、差別化ポイントなのかもしれないですね。
最後に
今回、取材させていただくにあたってご丁寧に資料を作っていただいたり、綿密なヒアリングをさせていただいたりとインタビュイーの方々には大変お世話になりました…!(本当にありがとうございましたmm)
そして今回、取材はオンラインでの実施で、写真撮影だけ別日に実施させていただいたのですが、その撮影がとても楽しく…(笑)
「話している雰囲気」を作っていただく必要があったのですが、私自身その空気づくりが下手くそで、みなさまお好きなエピソードをお話いただく形に。
その際にお話いただいたのが、焼肉の部位のお話や、おすすめラーメン二郎のお話、筋トレのお話など(笑)。
そして、大久保さんはお得意の手作りカレーについてお話いただきました。ちょうどカレースパイスを入れていらっしゃるジェスチャーの写真(笑)。
笑わせてはいけないのに、私が一番笑ってしまうという失態をおかしましたが、みなさまのユーモアに助けられて終始楽しい雰囲気で撮影を終えることができました^^
ヒアリングの際から、みなさまの仲の良さを感じる和やかな雰囲気がとても印象的で、SmartHRさんは会社のカルチャーも素敵というお話をよくお伺いするのですが、こうした雰囲気が社外にも伝播し、サーキュレーションマーケティングのような「自然な循環」が生まれるのだなと感じた取材でした。
今回ご紹介したサーキュレーションマーケティングに関しては、インタビュイーの藤田さんがこちらのnoteでもまとめていらっしゃいます。ぜひこちらも一緒にご覧いただけると、内容をより深く理解できるのではないかと思います。
また、大久保さんも「インハウスエディター」についてnoteを書いていらっしゃいます。こちらも、とても素敵な内容だったのでシェアさせていただきましたmm
ということで!今回も長くなってしまいましたが、取材させていただきました藤田さん(@fujijun89)、大久保さん(@OKB460)、篠原さん、貴重なお話をありがとうございました!^^
ぜひ、記事本編も一緒にご覧いただけますと幸いです。
最後に、一年間という短い間でしたが、本当にお世話になりました!Twitterには存続しますので、またどこか別の機会にみなさまにお会いできますと幸いです!
今後ともSELECKをよろしくお願いいたします!
▼SELECK編集部マガジンでは、引き続き様々なコンテンツを出していきますので、是非応援よろしくお願いいたします✊
▼SELECK公式SNSもよろしくお願いいたします🌻
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?