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三度萌え〜みつどもえ〜

『あらすじ』

お嬢様学校で起こった、三角関係の短編コメディー。

性別変更不可

利用契約について

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『キャラ一覧』

《花楓》
かえで。高校三年生。
美人。THEお嬢様。

《梓》
あずさ。高校三年生。
イケメン。みんなの憧れの的。

《美帆》
みほ。高校二年生。
黙っててば可愛い。
花楓のストーカーでメンヘラ。

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『本編』

美帆:ふっ、ふふっ…。お姉様、お姉様、お姉様ぁぁぁっ!はうぅぅっ!今日も美しく可憐で、すってっきっ、ですわぁぁぁっ!ぐふふふふふ。
 今日こそ、今日こそ、私の名前を…。
 はぁぁぁぁんっ!

0:間

梓:やぁやぁ、花楓くん。

花楓:梓さん、ご機嫌よう。

梓:相変わらず美しいね、君は。

花楓:なっ、何を急に…。

梓:急ではないさ。いつも思っている本音だよ。

花楓:貴女はまた、そうやって…。人をからかうのも、大概にしてくださいませ。

梓:からかってなどいないさ。
 まぁ、君が可愛く照れて見せてくれるなら、からかうのも…悪くないね。(耳元で囁く)

花楓:なっ、なななななっ、なにを!

梓:ははっ!ほんと君は、可愛い女性だよ。

花楓:いっ、いい加減にしてくださいませ!!
 そうやっていつもいつも、誰にでも簡単に口説き文句のようなセリフをっ、人の気も知らないでっ。

梓:何か言ったかい?

花楓:いっ、いいえ!なっ、なんでもありませんわ!

梓:そうかい?

花楓:そっ、そうですわ!
 それでは、私はこれにて失礼いたしますわ!

梓:ああ。またな。

0:間

美帆:きいいいいい!!
 あの女、またお姉様に近づいて、毒牙にかけやがって…。
 許さない、許さない、許さない、許さない!

0:間

梓:これでよし。課題はこの辺にして、帰るかな。

美帆:いたわね。性悪尻軽女。

梓:…君は?

美帆:私?私は、ただただお姉様を愛し敬愛する女、美帆よ。

梓:美帆か、いい名だ。

美帆:その手には乗らないわよ。

梓:…え?

美帆:あなたはそうやって、女性たちの心を奪っては弄んでいるようだけど、私にはすでに美しく可憐で素晴らしい、心の底から愛してやまないお姉様がいらっしゃるのですから!そんな戯言に引っかかったり致しませんわ!

梓:君がさっきから何を言っているのかよくわからないのだが、とりあえず、その、お姉様というのは誰のことを言っているんだい?

美帆:貴女には関係のないことよ。

梓:つっかかってきてそれはないと思うのだが…。

花楓:騒がしいですわね、どうかいたしましたの?

美帆:きゃあああ!!おおおおおおっ、お姉様ぁっ。

梓:ああ、なるほど。

花楓:美帆さんと梓さんがなぜ二人きりで…?
 まっ、まままままっ、まさかっ、お二人は、そういう、かん、けい?

美穂:おおおおおおっ、お姉様っ!?お姉様がっ、わっ、私の、なまっ、なななななななっ、なまっ、名前、をっ!…はうぅ!

梓:ぷっ、ははは!

美帆:あ?何笑ってんだよ。きめぇな。私とお姉様の甘美な一時を邪魔すんなよ。

梓:くっ、くくっ。いや、悪い悪い。君、面白いね。僕は、面白い子は好きだよ。

美帆:あんたに好かれても嬉しくねぇよ。

花楓:なっ!梓さんが、美帆さんのことを、すっ、すき?

美帆:私はお姉様一筋です!

花楓:そっ、そんな…。わたっ、私…っ。

梓:花楓くん、大丈夫かい?なんだかふらついているようだけど…。

花楓:そんなの、そんなの、あんまりですわ!

梓:かっ、、、花楓、くん?

花楓:私、ずっとずっと、梓さんのことをお慕いしておりましたわ。

梓:僕を?それは嬉しいね。ありがとう。

花楓:そういう意味ではありませんわ!
 私、本当に、ただただ貴女を想い、夜寝る前も、朝目覚めた時も、一番に思い描くは貴女の微笑み、声、その全てですわ。
 私は、貴女を、梓さんを…お慕いしておりますの。

梓:花楓くん…。そうか。でも、申し訳ない。僕はどうやら、今日、恋をしてしまったようなんだ。

花楓:恋?…その、相手は…。

梓:美帆くんだよ。

美帆:はぁぁぁ?そんなのいい迷惑なんだけど。

花楓:美帆さん…。そうね、彼女は小さくて可愛いものね。

美帆:はうぅぅんぅ!お姉様に、かわっ、かわいいってっ…はぁぁんっ。

梓:くくくっ。そうだね、可愛いね。でも、僕が可愛いと思うのは、小さいからじゃない。一途に君を想い、一喜一憂し、コロコロ変わるその表情が、とてもいじらしくてかわいいと思うんだよ。

美帆:あんたに可愛いって言われても、一ミリも嬉しくねぇよ。

花楓:そう、ね。私ったら、人を外見だけで判断しようなだと、失礼なことを言ってしまいましたわ。

美帆:お姉様が失礼なことなんて今までに一度たりともありません。失礼なのはこいつの存在そのものです。中途半端にあっちこっちいい顔して、愛を振りまいて歩いては女たちをはべらしていることです。

梓:手厳しいなぁ。

美帆:当然の報いだろ。

花楓:けれど、私…負けず嫌いなの。

美帆:へ?…おっ、お姉様?

花楓:美帆さん、私、負けませんわ。
 例え今は勝目はなかったとしてもいつか振り向いていただけるその日がくると信じ、正々堂々、立ち向かいますわ!

美帆:えっ?えっ?おおおおおおっ、お姉様っ?

花楓:ですから、これからは良きライバルとして、よろしくお願いいたしますわ!

美帆:ひっ…そんなっ、いやっ、むりいいいい!

花楓:えっ?嫌?

美帆:違います、違いますぅ!お姉様が嫌なのではなくっ!
 いいえ、むしろ、私はお姉様がっ、お姉様のことをっ、愛しているのですよ!

花楓:え?わた、くし?

美帆:ええ、ええ、ええ!そうです!お姉様のことを、ずっとずっとずっとずっと陰ながらお慕いしておりました!

花楓:えっ?それは…。
 …ごめんなさい、美帆さん。私は、梓さんのことが好きなの。だから、貴女のその気持ちに答えてあげることはできないわ。

美帆:そっ、そんなっ…。これも、全部全部全部全部!お前のせいだ!

梓:まぁ、そう言われても、僕は君は好きだけどね。

美帆:てめぇに好かれても、嬉しくない!

梓:でも、僕は君が好きだ。

美帆:きいいい!!

花楓:羨ましい、、、。

美帆:おおおおっ、お姉様っ!

梓:あはは!なんだか、とても楽しい学園生活になりそうだね。

美帆:こんなのっ、楽しくない!

梓:アハハハハッ。

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