【日常】入院日記③

手術。からの、


明けて9月9日水曜日。実はこの日、家族でディズニーシーに行く予定だった。一ヶ月くらい前に予約したら取れて、楽しみにしていた。怪我をした日、病院に行くのをめちゃくちゃ迷ったのは、何らかの悪い結果が出てドクターストップがかかり、ディズニー行けなくなるのが嫌だったからだ。私が、というより親が楽しみにしていたから。自分の不注意のせいで行けなくなったというのが申し訳なさ過ぎた。結果的に行けなくなった訳だが。

(※余談だが、今回のディズニーのチケットはキャンセルができなかったので、仕方なしにとりあえず一ヶ月先に日付を変更した)

今年初のディズニーdayが奇しくも手術日になるとは。おそらく一生忘れることはないだろう。

そんな手術当日の朝は──というか正確には前日の夕食後から──朝食も出ず、水分も手術開始二時間前くらいまでで止められた。

ちなみにこの病院は消灯21時・起床6時である。昨晩は早すぎてしばらくスマホ弄っていたけど、いつも寝ながら見ないから見づらいし、ライトはあるけど付けると隣人さんに迷惑だしで面倒くさくなって早めに寝た。初めての病院ベッドに加え片足を拘束されているせいでほとんど眠れなかった。起きたの5時。出勤時と同じじゃねぇか。

朝は寝ていられなくもないが、6時すぎにヘルパーさんがあったかタオルを持ってくるのでおちおち寝ていられない。だがこのタオルが気持ちいい。風呂が入れないのは予想していたので、顔くらいはちゃんと洗おうと洗面所行ったけど、毎朝キレイなあったかタオルをくれるので、それで拭くだけでも十分気持ちが良かった。

で、私の手術時間は12時半。それまで何も食べたり飲んだり出来ないので、午前中から点滴を打つことになった。私の点滴の記憶なんて、小学生の時に腸炎起こして病院行った時に打った事しかない。でもそれは一回だけの点滴だったからで。入院中の点滴は丸一日以上付けっぱで、薬が入ったパックも何度も取り替えられる。よって、腕に点滴の針を刺しっぱなしにして、そこから出る管に薬のパックを繋ぐという方式だった。当たり前なんだろうけど、私にしては驚きだった。いや、丸一日ずっと針刺しっぱだからさ。見てると結構グロかった。

実は私より隣人さんの方が一時間早かったのだが、この隣人さんも私と同じように転倒し、腕を骨折していた。ちなみにおばあちゃん。後に仲良くなる。

12時半、手術室へ移動。私は歩くのが難しかったのでストレッチャーで寝たまま移動となった。父と母も来てくれ、手術室前まで付き添うというドラマでよくあるシーンを経験した。

すでに眼鏡をしていなかったのでほぼ見えなかったが、ドラマで見る手術室とはイメージが違った。あの眩しそうなでっかいライトなかったし。ヘアキャップを被せられ、いよいよ先生に「では麻酔入れていきますね~。すぐ眠くなりま~す」と言われる。

今回は全身麻酔だったので、刺してある点滴に少しずつ麻酔を混ぜていくという方式だった。正直、すぐ意識が無くなるってどんな感覚が全く分からず、昨日からちょいちょい考えていたけど、私の場合は頭の中と目の前がぐんにゃりと柔らかくなっていった感じ。ああ、こんな感じかと思って意識が途切れた。眠いというより強制的にやんわり切られたという感じ。

起きた時には終わっていた。覚醒した瞬間もぐんにゃりしててあまり覚えていない。名前呼ばれて返事はした。すぐに手術室を出て、待っていた両親と病室まで戻った。その間も何か色々話しかけられたけど、返事するのが億劫で鬱陶しかった。すいません。

それからが地獄だった。私の中では今回の入院で一番死ぬほど嫌だった事。

とにかく怠かった。眠いのとはちょっと違くて、ただ怠かった。頭ももやもやで何も考えられないし、動くのも面倒だし、目も開けるのもしんどい。後に母に聞いたら手術時間はだいたい50分ないくらいだったらしいので、帰ってきたのは13時半前。そこから翌日の朝までまともに動けなかった。

だいたい夜くらいには復活してるだろうと勝手に思っていたが、とんでもない。何も飲み食いしてないからかトイレも行きたくなくて、ただただボーッと浅い眠りを繰り返した。

夜になって(正確な時間は分からないが部屋が暗かったので多分21時以降)ようやく催してナースコールを押した。隣人さんはちょくちょくトイレ行ってたみたいだけど、元々遠いからか、自分はこんな時間。足動かないので車椅子でトイレに。その際数時間ぶりに身体を起こしたからか頭がぐるぐる回り、帰りに強烈な吐き気に襲われる。吐き気止めを投与してもらい何とか事なきを得る。その後も何度かトイレ行ったけど吐き気は収まった。

翌日。9月10日木曜日。ようやく目がちゃんと開いて身体が軽くなった。絶対麻酔強すぎたよ。次回はもう少し抑えてもらいたいものだ。

次回というのは。手術の際に左膝にボルトを二本入れたらしいのだが、半年後くらいに今度はそれを抜きに来ないといけないらしい。また手術。前日入院。全身麻酔。この地獄をまた味わわないといけないと思うと今から気が引ける。だから次回はもうちょっと軽くいきたい。



続く。

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