新型コロナウィルスによって分かった経済格差と社会基盤の脆さの話〜グレート・リセット②〜
マクロリセット:5つの大きな改善を意識する
”新型コロナウィルスによって多くのものが寸断されてしまった今、社会全体がここで一度立ち止まり、本当の価値あるものは何かを冷静に見つめる契機が訪れた。(中略)今こそ、経済をより公平で環境に優しい形に生まれ変わらせる制度や政策に変更させるチャンスだ。”
ー『グレート・リセット』本文から抜粋
今日は昨日の予告どうり、著書『グレート・リセット』について語りたいと思います。
先日は、
新型コロナウィルスによって世界経済フォーラムがダボス会議にて『グレート・リセット』をぶち明けたから勉強します!
という話でした(あんまり中身はないですが、詳しくは下記からどうぞ笑)。
今回から、本書を用いて個人的に注目していきたい部分を抜粋してお話しようと思うのですが、話し方としては
マクロなリセットについて(今ここ)
ミクロなリセットについて
と二つに分けてお話して、もし関心があったらもう一つの「個人のリセット」についても書いてみようかなと思います。
ということで今回は本書の『マクロなリセット』の視点をお話ししていきたいと思います。
マクロなリセットには大きく分けて5つのリセットがあり、めちゃ簡単に言うと
「経済」のリセット:格差の拡大を見直す
「社会」のリセット:不公平感の蔓延を見直す
「環境」のリセット:地球環境の悪化を見直す
「地政学」のリセット:分断による政治を見直す
「テクノロジー」のリセット:技術の正しい使い方を見直す
という感じ。
この中でも特に「社会のリセット」が生活に直結しそうなのでこちらを話していきたいなと思います。
格差と不平等による「閉塞感」を突破せよ!
このパンデミックによって分かったこととして
社会階層によってリスクの大きさに驚くほど差がある
ことを浮き彫りにしました。
具体的に「テレワーク」を用いて話してみると、アメリカでは
・金融業界や保険業界は75%以上がテレワークできる
・対して食品業界の低賃金労働者はわずか3%しかできない
という明確な差が生まれました。これは日本でも同じようなものではないかと思われます。
また、本書から抜粋すると
”パンデミックとロックダウンが明らかにした意義として、生活に不可欠で本質的な価値のある仕事に対し、それに見合う報酬が支払われないという、根深い乖離が明らかになったことだ。言いかえれば、社会が最も必要とする職業の人々に対する経済的評価が最も低いのである”
と著者は語ります。
確かに
・看護師や清掃業者
・配達員
・食品工場や介護施設、倉庫の労働者
などの方々は経済的・社会的な貢献は計り知れないのに、ほとんど見過ごされて低賃金です。
経済界においては「希少性」を軸に賃金を決めているところが多く、そうなると上にある、「人を多く配置する必要のある業種」はどんどん価値が下がってしまいがち。
「市場志向」が強い国ほど、そういった傾向が強く、「働けるならいい」みたいな「やりがい搾取」に遭いやすいことはもう研究で明らかになっております。
「セーフティーネットの充実」で安全保障を!
そこで
仮に仕事がなくなっても大丈夫な体制を整えること
という「セーフティーネットの充実」がカギを握っていると言えます。
だから先ほど挙げた業界に対して、政府はしっかり手当てを出すような仕組みを作ることを重点におくべきだと話します。
とは言え、政府ができるかどうかは正直不明なので、個人でできるセーフティーネットを充実させる必要もあるのかなと(余裕ないところは政府が重点的にやるべきですけども)。
なので自分なりの「資産形成」をした方がいいかなと思いました。
お金だけでなく
・時間的資産
・知的資産
・ネットワーク資産
のような「無形」の資産を増やすことをより行うべきだと感じます。
そこら辺は著書『無形資産が世界を支配する』を読むといい感じ。事実として無形資産価値の高まりは相当ですので。
自分なりのセーフティーネットを充実させて、安全を手に入れましょう!
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