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アイデアを記憶に「焼き付けさせる」ための原則はこれだ!という話〜アイデアのちから〜

タイトルはあれだけどなかなかに名作

遊び

あの『SWITCH』で有名なハース兄弟の著書『アイデアのちから』がこれまた面白かったです。

ただ、正直「タイトルがな〜」と思う部分がございまして、原著名は『Made to stick(焼き付かせ方)』なんですよね。

つまり

アイデアをいかに焼き付かせるか?記憶にとどまるアイデアの特徴は?

についての本であって、アイデアそのものの本ではないんですよ。

そして本書によると頭に残るアイデアは

1.単純明快である
2.意外性がある
3.具体的である
4.信頼性がある
5.感情に訴える
6.物語性がある

という6原則があるらしい。

本書では最初「ポップコーンの健康」への有害性を使って説明されており、

”当時の映画館の「Mサイズのポップコーン」はココナッツ油をふんだんに使っており、その飽和脂肪は37gもある!”

と、当時は1日の血中コレステロールを高める飽和脂肪の摂取量は1日20g以下にすることが、米農水省の規程であったので、この量は以上なんだということを説明したいのですが

”そもそも飽和脂肪について普通の人は知らない。タバコが実際どれだけ人体に害を及ぼすのか具体的に分からないのと同じ。

だから数値だけ教えたり、グラフにすると「まとも」すぎるから頭に残らないだろう。”

という問題を指摘。このバカバカしい数字をインパクトある説明にするために

”街の映画館でよく売られているMサイズの『バター』ポップコーンには、動脈を詰まらせる脂肪が含まれています。

その脂肪量は、ベーコンエッグの朝食と、ビッグマックとフライドポテトの昼食と、ステーキに付け合せたっぷりの夕食を合わせたより、さらに多いのです!”

という説明を視覚的にも訴えて、テレビカメラの前に脂っこい食事をズラリと並べたんだそう。

「これと同じ量の飽和脂肪(動脈を詰まらせる脂肪)が、たった一袋のポップコーンに含まれているんだ!」

と締め括りました。

この記事は瞬く間に大反響を起こし

「ポップコーンが成人指定に」
「照明よし、アクション、コレステロール!」
「映画館のポップコーンは脂肪も二本立て」

といった傑作な見出しが躍りました。つまり人々の記憶に焼きつきました。

確かに

1.単純明快
2.意外性
3.具体的
4.信頼性
5.感情に訴える
6.物語性がある

ということをしっかり訴えておりますね。

それでこの6原則について具体的に深掘りしていって、最後に「アイデアを記憶に焼き付かせるための手引き」が載っており、メディアやコンテンツを作る人にはかなり有益な作品であります。

私もライティングする上でかなりヒントを頂いた本ですので時間があったらぜひ読んでください!


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