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人間という種の、限界であり、理想であり、あたりまえであり、自然で、有益で、でも社会というものに囲われて苦しいのであろう。自然の、山の中の虫なら良かったのに。
そうしたらなんの気兼ねもなかったよね。
ってやさしく穏やかな凪の海みたいに笑っていたいよ。

苦しいの?と尋ねている時は、大概自分が苦しいのに気づいていない時。だから、どうして?と聞かれて気がつく。君が灰色なんじゃなくてわたしの視界が灰色だった。
自分のことは自分では見えないね、せいぜい指の長さくらいしか分かっていない。

どうして自分が離れていくのか自分でもきっとわからなかっただろう。私にも分からない。これからどこへ行くのかも。
涙が出るならうたえばいいし、どこまでだって歩けばいいね。それで、どんなに凍えたって、もう知らないよ。
虫じゃないから寂しいし、虫じゃないから虚しいね。
でもその虚しさが歌に変わっていく。
だからなんなんだよ。


散文を書くのはね、きっとSOSを素直に言えないからなんだよ。涙を自分だけのものにしているのは独りよがりだろうか。

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