実習日記 病院5日目


午前中は、軟膏・散剤・水剤の計量調剤、麻薬の廃棄、CHDFを行ってる患者への抗菌薬の投与量について実習を行った。計量調剤では先週、水剤のラベルをメモリを隠して貼ってしまって注意を受けたのでそこを気にして調剤した。軟膏、散剤に関しても手技問題なく行えた。麻薬の廃棄は初めて経験した。内服の錠剤の麻薬でも水に溶けるものと溶けないものがあり、溶けないものは乱用防止のためゲル状になるものもありそのような溶けないものはガムテープに貼ってぐるぐる巻きにして再使用できないように破棄した。水に溶けるものに関してはお湯を出して袋の中で溶かしてから廃棄した。その中で、分包紙の切る方向によって切りやすかったり切りにくい方向があるので、力がない高齢者などもし切りにくいという相談を受けたら方向があると教えてあげるとうまく切れることもあると学んだ。次にICUのCHDFを使っている患者様で医師からタゾバクタム/ピペラシリンの投与量を聞かれたという事例があったためそれについて調べ考えた。まず、CHDFは持続血液濾過透析法という方法で、24h以上持続的に血液濾過透析を行う血液浄化方法のこと。長時間かけて血液を浄化するため、心臓や血管への影響が少ないとされている方法だと学んだ。除水を目的とする症例では全身浮腫や急性肺水腫、溶質除去を目的とする症例では急性腎不全、多臓器不全、敗血症、急性膵炎などに適応がある透析の一種だと学んだ。CHDFやHDをやっている患者様に通常量でいいのか?という疑問について調べたところ、CHDFのクレアチニンクリアランスはHDのクレアチニンクリアランスより小さいが、HDは週に12hしか施行されないためトータルで見るとCHDFのクレアチニンクリアランスはHDのクレアチニンクリアランスよりも高いためHDの至適投与量では投与不足となること、海外のCHDFは日本に比べてクレアチニンクリアランスが大きく海外文献やサンフォードを参考にすると日本では過量になることを学んだ。透析クリアランスは基本的な考え方としてはccr5-10ml/minだが、CHDFの場合、施行条件で薬物除去に大きな差があることも忘れてはいけない、また腎機能による尿にも関係してくるため、無尿の場合は14-15ml/min、残腎機能がある場合はその数値に14ml/minを出すことで投与量を出すことができると学んだ。また、タンパク結合率が90%を超えるものやVdが2kgを超えるものは除去できないが、タゾバクタム/ピペラシリンのタンパク結合率は16.3%だったため除去できると学んだ。午後は、麻薬の調剤と午前に点滴センターで監査をしながら疑問に思ったことを調べた。麻薬の調剤ではMSコンチンは呼吸の回数は減るものの深く呼吸するための処方意図があったり、麻薬全般的に朝夕投与ではなく12h毎に投与することが好ましいと学んだ。また、麻薬は万能ではなく、骨転移したものなどはあまり効きが悪くその場合はロキソプロフェンやアセトアミノフェンが有効であると学んだ。麻薬は万能だと思っていたのでとても興味深いと感じたと共にもう少し深掘りして学びたいと感じた。点滴センターで気になった部分についてはセツキシマブがなぜ電解質異常を生じるかだった。抗EGFR抗体薬が尿細管細胞のEGFRを阻害することでTRPM6の発現が低下し、遠位尿細管におけるTRPM6を介したMg再吸収が阻害されるため、低Mgにい起因する電解質異常が生じると学んだ。そもそもEGFはMEK/EK経路を活性化し、c-Fosのリン酸化、核内移行、AP-1領域への結合を介してTRPM6の転写活性を増大しているためそれが結合できないので低Mg血症になると学んだ。PVCフリーに関しては、PVCはポリ塩化ビニルでPVCが使われると塩素を含んでいるこ、薬とダイオキシンが発生すること、PVCを製造するときに使われるかそうざいのDEHPが生体内に取り込まれるとホルモンのように働き生殖機能をかく乱すると学んだ。タクロリムスやプロボフォール、パクリタキセルなどをPCVフリーではないもので投与すると、DEHPが溶出するためPVCフリーのものを使うと学んだ。今日、初めて点滴センターでの監査をみて検査値をみて監査することに意義を感じたため今後検査値についてもっと学びたいと感じた。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?