サボさんがサボテンになった回

 『みいつけた!』で、サボさんがサボテンになった回をふと思い出した。小学生だった僕に強烈なインパクトを残したので今になっても年に数回ほどよみがえってくる伝説の回だ。ただ昔のことすぎて時が過ぎていくうちに記憶が廃れていき、本当にそんな回が実在したかどうかさえわからなくなっていく気がしたので、そのレジェンド的な放送に関する情報がネットにないかを調べてみることにした。

「サボさん サボテンになる」などのキーフレーズで検索していくと、画像のほうから2011年6月27日の放送分について記したブログを見つけることが出来た。

 どうやらご飯をつくって当たり前と二人に思われていると知ったサボさんがショックを受けて、固まった勢いでモノホンのサボテンになってしまったという流れのようだ。

 同ブログによると、これは好評だった1年半前以上の回の再放送らしい。「いつも世話をしてくれている保護者への感謝の気持ちを忘れるな」というメッセージ性からして、主婦など大人からの評価が高かったというのは納得できる(自分には「サボさんがサボテンになる」部分しか覚えていなかったわけだが)。初回放送がいつだったのかを知ることはできなかったが、当時の年齢を考えると自分が見たのはこの再放送であったと考えてよさそうだ。

ちなみに週5で放送している『みいつけた!』だが、このブログでは2010年から2015年にかけて実に1521回分の放送について詳細に解説している。運営者の「みっけ」さんの継続力は並大抵ではないし、この世に保存・整理されている情報量の膨大さはみっけさんのような地道で小さな貢献によって支えられることを忘れてはいけない。自語りになってしまうが、自分が発信するくだらない情報が少しでも将来の誰かに役立ってほしい、僕が読む価値もないようなnoteを書くのにはそんな理由もある。

 次にツイッターで2011年6月27日にツイートされた「サボさん」のキーワードが含まれた投稿を調べてみると、やはり衝撃的なトランスフォーメーションを遂げるサボさんに対して視聴者は大いに盛り上がっていた。

悲鳴を上げるファン


共感を示すお母さん


事の成り行きを冷静に実況する者


などと、反応は様々。しかし気になったのは、「サボテンになる」ではなく「サボテンに戻る」と表現したものが多かったことだ。ふつうは思いつかなさそうな発想だが、多くの方がそう言うということは放送でも「サボテンに戻る」と明確に述べていたのかもしれない。そうなると興味深い。

 サボさんは元々は動くことのないただのサボテンだったが、スイちゃんとコッシーを育てるという役割をもってして人間のように喋り行動する能力を獲得したのだろうか。そうするとサボさんの行動も、拗ねて育児責任を果たさないただのサボテンへと退行したと解釈でき辻褄があう。ただ、サボさんはどのようにしてサボテンから今の状態へと至ったのか、何故にイスとヒトの子育てが動くサボテンに任されているのかなど、多くの疑問が生まれる。実に謎多き番組だ。


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