traveria approach!!〜2話 茨城水の街〜

桜の花びらが散り若緑の葉が生える頃
私はバスに揺られて関東近郊のとある場所に
向かっていた。

私はみうみって言います。
今年の春に高校を卒業してから日本の良い所を学ぶため旅をしています。

今回も行き先に迷っていたら
親から「紫の花が綺麗に咲く場所がある」
との話を聞き東京駅から高速バスに乗ってここまでやって来たのだ

「やっと着いた」
降り立ったのは茨城県のとあるバス停です。
周りはのどかな田園風景が広がり
心地よい風が吹いていました。
どこに行けば良いのかわからなかったので
とりあえず近くにある道の駅を訪れてみることにしました。

道の駅には特産品などがたくさん販売されており、欲しいものが選べないと迷いながら1つ選び購入して外にあるベンチで座って食べながら「親が言っていた紫の花が咲く場所ってどこだろう?」と考えながら食べていると
少し遠くにどこかで見たことあるような人がいるなと思っていたらこちらに近づいてくるではありませんか。

「もしかして、会ったことあるよね?」
女性がそう言った。
私はこう答えた
「もしかして、敦賀の写真の方ですか?」
「やっぱり間違ってなかったね!
 もしこの後時間あったら一緒に行かないか?」
「実は探している場所がありまして…
と紫の花が咲く場所の事を少し話すと
「実はその場所に行こうと思っていたんだ」
と答えた

その後女性の車に乗せてもらい
道の駅から車で約10分くらいの所にある
公園みたいな所にやってきた。

車から降りるとすぐ近くに大きな橋に鯉のぼりがつけられているのが見えた
女性が話し始めた
「ここはあやめ園というみたいで
あやめの花がたくさん植えられているみたいだよ。ほとんど咲いていないから時期的に早かったみたいだけどこの景色を見てほしいって思っていたんじゃないかな?」
女性の話を聞きながら花が植えられている真ん中にある中路を進む
あやめを植えてある水辺に太陽が反射して
キラキラ光っている。
中路の途中にあるベンチに座り話の続きを聞いた
「自己紹介し忘れていたけど、
私はれな よろしくね。」
「私はみうみって言います。」
続いて私はこう言った
「れなさんはどうして色んなところを訪れているのですか?」
「あたしは幼い時に両親に連れて行ってもらった景色が忘れられなくて、その場所を探して日本全国を巡っているの。
実はもっと早くから探す旅に行きたいって思っていたけど、両親が不安定な職に就くのはダメだって猛反対されて一度就職したけれども諦めきれなくて、仕事辞めて自由に働けるフリーランスになってこうやって旅をしているよ。若い子が1人で旅しているのが頑張っているなって思っていて応援したくなるんだよね!…ちょっと話しすぎたか、ごめんね」
私はこの話を聞き入ってしまった。
風が少し強くなり橋の鯉のぼりが力強く泳いでいる。
「その夢私にも応援させてください。
またどこかへ一緒に行けると良いですよね。」
「そういえば帰りどうするの?
良かったら来るまで都内まで乗せて行こうか?」
「いいですか?でもご迷惑とかになるかもだから…
ともじもじしていると
「別に気にしなくて良いよ」
といわれお言葉に甘えて乗せてもらう事にした。
車の車内にてあやかさんの事をもっと知りたいと思ったみうみはこれからの旅がもっと楽しみになって行った。

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