とどくかな

 夜の7時頃、買い物に出かけたら、駅のロータリーの歩道橋の下の植え込みの淵に、ひとりの女性が座っているのを見つけました。前にベビーカーが置いてあり、赤ちゃんをだっこしています。

 「今日は風が冷たいのに、どうしてこんなところに座っているんだろう?」「家に帰らないのかな?事情があるのかな?」「それとも、車で迎えに来てくれる家族を待っているだけなのかな?」いろいろな想像が湧きあがり、声をかけそうになりましたが、でも。と思いとどまりました。

 きっと、見ず知らずの、通りすがりの人に、「ふれて」ほしくないよね。

 だから、そのまま通り過ぎて、心の中で、声をかけました。「大丈夫ですか?困っていませんか?寒くないですか?あなたの願っているものが、はやく来ますように。」とどくかな?それとも、いらなかったかな。

 そして。もしかしたら、私も、知らないところで、たくさんの人が、声をかけてくれていて、(人だけでなく、木も風も太陽も月も!?)だから、こんなふうに、元気に生きているんだよね。って思いました。

  こんなふうに、晴れて気持ちの良い日は、たくさんのものに「ありがとう」が言いたくなります。


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