見出し画像

「異能同心妖殺帖~EDO SECRE MANEUVER~」企画書

①キャッチコピー
 悪が蔓延る令和の現世。加害者擁護、被害者加虐の矛盾の法。しかし、江戸の世には存在していた。無法の強(ごう)の悪をくじき、弱(じゃく)の善を助く者らが!
②あらすじ
 平和ボケも同然の、天下泰平の世の大江戸八百八町。しかし、そんな時代にも犯罪や無惨な事件か絶えることはなかった。その身に様々な属性の異能力を持った者達【異能同心】
 一に、魔腕の伊吹。
 二に、美貌の喧嘩屋おりん。
 三に、妖しき快楽殺人者の少女、くろゆり。
 四に、混血の春画絵師・夜鴉。
 五に、斬首刑を免れた元義賊の頭、天目の弥之助(あまめのやのすけ)にして、今は孤児院を営む老人、通称弥之爺(やのじい)こと弥之助。
 彼らを束ねるは、旗本の隠居、倉元勝一郎信雄(くらもとしょういちろうのぶかつ)。
 極秘裏に江戸八百八町を暗躍し、理不尽にのさばる悪と、事件の裏に潜む妖し達を、己が犯した罪以上に残酷な手口で裁き、夜の真の暗闇の漆黒の中、鮮赤の血祭りに上げる!
③第一話ストーリー
⚫主人公・伊吹(18・男)職業は「汚穢屋
」貧民窟の厠の汲み取りに赤子や寝た切り老人のおむつ洗いを生業としているが、卑屈さの微塵もない天真爛漫、快活な性格で、八重歯がトレードマークの快男児。髷を結わず、パイナップル状に逆立て、縛り上げた金髪は天然のもので、白い捻り鉢巻を常に額に巻く。表の仕事中は衛生のため(と称して)墨汁だらけのボロ布を肩から手首まで巻いているが、素肌の両腕には十指の腹まで般若心経の刺青が彫られ、さらに布には、いくら洗っても消えない墨汁でしたためられた、観音経が染み込んでいる。普段は両腕に道教の【北極紫微大帝六十四化星秘符】を何枚も括りつけた、羆の両腕の剥製を嵌めている。
 そんな彼には、個性派揃いの仲間達がいる。
 まず一人目、くろゆり(14・女)は、白いレースの長い襟と袖口が覗く、現代のゴスロリ服風の奇抜な黒い着物をまとい、縦ロールにした黒髪をツインテールにし、黒薔薇の花簪で束ね、裾から足首までコルセットピアスをし、足元は舶来の厚底ブーツ。両眼の目尻に三連、左口端と舌にピアスの異様な風体で、二体の市松人形と三角錐の水晶を使い、今日も妖術的な手妻を見せている。
 二人目、おりん(16・女)通称、喧嘩屋おりん。髪を赤く染めたお団子頭に、常に玉簪を差しているが、左側の前髪だけ結わず、額から腰まで垂らしている。晒しを巻いた上半身の胸の谷間にドスをねじ込み、法被を羽織るのが定番のスタイル。法被の柄は桜吹雪を背景に、苦悶の表情を浮かべた女の生首の左眼にドスが貫通した、血しぶきが舞った意匠。下はへそ出し&ハミケツ手前の白の股引を履いている。今日の相手は「痴漢駕籠」なる、あんつぼ駕籠・四つ手駕籠・山駕籠の、三種類の庶民向けの駕籠を使い、通りすがりの若い娘達を駕籠の中に引きずり込み、路地裏に追い込んでは、男客達が駕籠の中でふたりがかりでひとりの娘の身ぐるみを剥いでは駕籠の中で恥辱を与え、事が済めば娘達その場に放り捨てるという、邪(よこし ま)かつ卑猥、卑劣極まりない商売を始め、口コミでがっぽり儲けている駕籠担き屋【伊稲見屋】の雲助達でだったが、壁を伝い走れる超人的な脚力、二重関節を活かした蹴り技、得意の踵落としで雲助達を叩きのめし、襲われた娘達を救っていた。
切れ長の奥二重に、長い睫毛を生やしたクールな美貌の主。本当は自分より強い相手や、悪事を働く者しか悪事を働く者にしか喧嘩を仕掛けないが、見た目によらずシャイでひねくれ者のため、
【一銭もくれない虐げられた貧乏人より、高い金を払ってくれた加害者の金持ちの助っ人になる】と常日頃から豪語しているが、実際は権力ある強者の山吹色のお菓子より、底辺の弱者達が必死でかき集めた麦飯で握った塩むすびを【高価】と判断する。
 三人目、夜鴉(よあ)(27・男)春画専門の絵師にして、浮世草書き(ポルノ作家)。絵師としての雅号は【一楮乜ゝ(にのまえちょめちょめ)】作家としての雅号は【月見里八月一日(やまなしほずみ)】十代の若者が買いやすいようにと値段を安くし、独自の売り方を編み出し、作品のクオリティの高さも相まって、隠れた売れっ子。口に黒のカラスマスクをし、外出時は舶来の外套をまとう。黒髪の短髪、オランダ人との混血で、右眼は灰色、左眼は碧眼のオッドアイ。
 四人目、天目の弥之助(63・男)江戸有数の貧民窟、下谷山崎町にある、完全に廃墟と化した長屋を解体し、新築の長屋と寺子屋一軒を建築してもらうことを引き換えに斬首刑を免れ、倉元の配下になった元義賊の頭。伊吹、おりん、くろゆり、夜鴉達からは「じい」「弥之じい」の愛称で親しまれている。還暦を過ぎた今も体術に長け、屋根裏の潜入捜査を得意とする。伊吹とは山崎町にある長屋のお向かいさん。
 五人目は元締、倉元勝一郎信雄。氏は仲間ではなく上司だが、伊吹を始めとした四人は絶対的な信頼関係が築かれているが、それはまた後ほど語られることになる。
④第二話以降のストーリー
「痴漢駕籠」の発案者がいったい誰なのか、どうにも気にかかるおりん。自分では顔が割れている上、165cmという長身、女にしては低めなハスキーボイスがネックになり、自身で潜入捜査する訳には行かずに困っていると、伊吹が女装し、加えてくろゆりの二体の市松人形を人間サイズにして駕籠に乗る提案をする。
アホか、と毒づくおりんだったが、これが以外にも大成功。 
【伊稲見屋】の若き主、伊稲見幸貴郎はその潜在意識に複数の女性を辱めたい痴漢願望を持っており、それが色情霊を呼び、それに加えて早世した父に代わって、十一の歳に寺子屋を辞めさせられたのち、読み書きそろばんに始まって、あらゆる経営手腕を母のお和歌に朝から晩まで過剰なまでに仕込まれたが為に性癖が歪み、従業員たる雲助達に「痴漢駕籠」の命令を下し、彼らも間接的に洗脳されたため、何の疑いもなく、主の幸貴郎の命令に従っていたのだった。
 そしてもうひとつ、貴幸郎の潜在意識には母のお和歌に対する過剰な愛着障害が潜んでいた。
 実は貴幸郎の父、亀之藤には緊縛趣味があり、幼児期の貴幸郎は、亀之藤が緊縛されたお和歌を責める夜の営みを目撃してしまったことが無意識の性的トラウマとなっており、それに目をつけたのが妖魔界に棲む妖怪【朧車】であり、
 この世に生きる人間が誰しもが抱えている、悪業を行った際の深層心理がすべて閉じ込められた【不可触封界】に迷い込んだ亡者、互一(ごいち)が、無間地獄行きが決まったことで自暴自棄になり、無間地獄の扉を開いてしまったことが原因だった。
 予想外に深刻な状態に陥っていたこの状況に、 異能同心達は苦戦を強いられるが、
⚫現実世界でのみ戦える伊吹、おりん、助っ人として倉元の孫娘にして【夢見師(ゆめみし)】の稀琶(まれは/19・女)を呼んで貰う。
夢見師とは予知夢を見、異世界に潜入することが出来る異能力者。
⚫異世界に行けないくろゆり、夜鴉、弥之助には何も出来ないが、代わりに異世界を行き来出きる稀琶の力に助けられ、
【不可触封界】と【妖魔界】の二世界で、それぞれの異世界で自身の力を発揮することになる。

#週刊少年マガジン原作大賞
#企画書部門































この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?