力む原因と力まない練習

①はじめに

タイトルの通り、どうして打鍵中に力みが発生するのかとどうすれば脱力できるかについて、個人的にこんな感じじゃないかなってことを書きます。
いつもの通りそこは違うだろみたいな部分は無視してください。
12.6半分イージーしたぐらいの人が書いてるので多分浅いところが多々あると思います。
なお、皿絡みについては一切書いてません。

②どういうときに力むか

色々やってみた結果、力むときには主に2つのパターンがあるということが分かりました。

  1. 厳しい配置
    例えば、右256のような配置です。手が小さかったり指が開かない人は力を入れないと届かなかったりします。そのため、強制的に力みが発生しました。

  2. 間に合わせるように押さないといけない譜面
    高BPMや縦連のように、急いで押さないと置いて行かれるような譜面を叩くときに指に勢い(反動)を付けるための打鍵速度ブーストで力みが発生しました。
    また、特別BPMが高い曲でなくとも人2⇒人3や薬5⇒薬6のように同じ指で違う鍵盤を2回叩くような配置では力みがちです。

③力まない押し方(基本編)

力むタイミングは前項の通りですが、では力まない押し方とはどのようなものでしょうか。
色んな上達論や上手い人の言葉の中で「指を下げるような押し方」というものを聞いたことがある人もいるかと思います。
これがまさに力まない(≒脱力した)指の動きなのですが、このときの指の動きのプロセスを詳細に書いた文章が特になく、「ただ指を下に降ろすだけ」のようなニュアンスで書いてあるものが多かったです。
今回は上記の打鍵方法について、私自身の解釈を書きます。

指を下記の順番で動かしてください。
(1)鍵盤と指先を接する状態にする(まだ押さない)
(2)接した指先で鍵盤を引っかく
(3)(2)の動きの途中で鍵盤が反応する
(4)力を抜いてバネの反動で指を(1)に戻す

解説します。
(1)で指の標準状態を意識することで、反動を使った打鍵を禁止します。
指や手首を反らせてバシン!みたいな押し方を防ぎます。指を上げる行為を全て発生しえない状態にすることで指を下げる以外の押し方ができないようにします。
(2)はテコの原理(?)っぽい感じで指の根元を動くことにより指先が動くようなイメージです。反動使ったりするより小さな動きで、救い力で押すことができます。
でも指の根本どうこうって表現だと分かりづらいんですよね。ピアノの解説動画を見ていたときに上記の「鍵盤を引っかく」という素敵な言い回しがあったのでパクりました。確かに引っかくと同じような動きになります。
やっぱりピアニストは違いますね。餅は餅屋、指のことはピアニストです。
(3)は実質(2)とセットですね。どこまで押せば反応するのかを身体で覚えれば必要以上に指を動かさなくて良くなります。
(4)は鍵盤のバネを利用することで自然と(1)の状態に戻すための動きです。ここで指を自分の力でぐいっと上げちゃったら結局(1)に戻せずに反動使ってバシバシしちゃうので鍵盤に押し返してもらっちゃいましょう。慣れてくると鍵盤からの反発を利用しつつ自分の力も程よく使って、反動が発生しない程度に素早く指を戻せるようになります。

上記の一連の流れで鍵盤を押します。1つ1つ意識しつつ、まずはホームポジションをゆっくり空打ちしていくことで省エネな押し方を身に付けましょう。慣れると自然とできるようになります。

追加の効果として、押すアクションが小さくなるから高速とか押しやすくなります。また、指への力の入れ方が変わってフニャフニャ鍵盤でしかプレイできなかった私も前より重めの鍵盤でプレイできるようになりました。

④力まないで押す練習(問題解決編)

では、③の押し方を使用して②の問題を解決してみましょう。
お手元に専コンを用意してください。なければボタンと同じ寸法で線引いた紙とかでもOKです。準備がめんどくさければ適当にボタンの位置をイメージしながら机でやってみてください。

  1. 厳しい配置
    右256の人薬中を例とします。
    まず、この押し方で一番力が入るのは当然26の人中です。届く場合は開く力を入れつつ③の押し方で空打ちをたくさんしましょう。どうしても届かない場合は2か6を押しっぱなしにして、固定した状態でもう片方を引っかけて手繰り寄せるように押しましょう。指を引っかけて関節を広げるようなイメージです。
    ※押しっぱなしにしている方の指に体重をかけないように注意。怪我をする恐れがあります。
    右256に限らず厳しく感じる配置は手が窮屈だったり関節を開かなきゃいけなかったり力みを生みやすいため、まず手の形を作ってみてどこに力が入ってしまうのかを特定しつつ地道に対処するのがよさそうです。
    負担が少ない手の形が確立できたら反復練習しましょう。段々力まなくなってきます。

  2. 間に合わせるように押さないといけない譜面
    縦連は毛色が変わってしまう&必要なシチュエーションが限定的すぎるためここでは触れません。経験上、③の打鍵方法を覚えると短い縦連を力まずに処理しやすくなります。
    では高BPMについて。間に合わない原因となるのは主に乱打中の折り返しだと思います。1357のような配置であればBPM250の16分だろうと苦戦する人は少なさそうですが、135357のような配置であれば難易度が格段に上がりますよね。そして、このような折り返しにおいて、ネックになるのは23(人)と56(薬)であることが多いです。下記のトレーニングで指の動きが格段に向上して力みまなくなったので共有します。
    具体的にどのぐらい効果があったかというと12.6中位~上位の高速系が一気にイージーできたぐらいです。
    ※乱打や折り返しだけでなく同時押しにもある程度効果がありました。特に桂馬押し

    ●下記のループを数分間空打ちで繰り返し((4)は特に多く実施)。
    ポジションは親人人中薬薬小とし、中指でのフォローを禁止します。
    (1)17⇒35⇒4⇒35⇒17⇒35⇒…
    (2)17⇒26⇒4⇒26⇒17⇒26⇒…
    (3)26⇒4⇒26⇒4⇒…
    (4)26⇒35⇒26⇒35⇒…
    (5)14⇒25⇒36⇒47⇒36⇒25⇒14⇒…

⑤まとめ

今回は今までよりも感覚的な話が多くなってしまいました。
まとめると、
・指を下ろす省エネ打鍵フォームの定着
・苦手配置で力む手の部分を特定&力みづらいフォームの反復練習
・折り返しや頻出配置の反復練習で運指強度&速度を向上し、
 力む必要のない状況を作り出す
ということです。

脱力はプレイ中の持久力UP以外にも怪我の防止や運指速度の増加等、色んなメリットがあるので是非身に付けたいところですね。


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