とあるキャラを見るだけで幻覚や幻聴を起こしていた時の話

※この記事はあくまで自分の愚痴です。極力他所への影響を避けるため、キャラ名など、わかりやすい名称をぼかして書いています※

今話題になってる絵師の話を見ていて、それとは全く関係ない自分の記憶が浮かんできた。
とあるキャラを見るだけで幻覚や幻聴が聞こえていた時の記憶だ。

今から数年前、とある二次元ソシャゲ作品界隈でのことだ。
その作品はとにかくキャラ数が多く、キャラ毎の供給格差が常態化していた。
更に声が全員についてはいないため、あるなしで扱いが変わる面があり、ない側のファンは不満を抱えがちだった。

そんなある日のこと、公式のソシャゲ周年カウントダウン企画動画が公開された。
この動画は日替わりでキャラが登場しており、最後に翌日の登場キャラヒントが発表されるのがルールだった。

「明日の担当は、パフェが大好きなあの子」

この一言に、声のない側のファンは湧いた。
パフェの大好きな子は、数あるキャラの中でも一人しか該当せず、それは声のない子だったからだ。

当時は初心者だったので詳しくはわからなかったが、どうやらカウントダウンは声のある子の特権らしく、もし該当の子が出演するのであれば新しく声がつけられる可能性がなくはないというのはなんとなくわかった。
ない側のファンはTwitterでポジティブに湧いていた。

しかし、その中で当時相互フォロワーのSさんが最悪のツイートをした。

「(ヒントで出てきたのが声のない子なのか)まだわからないよ  KちゃんのリンゴキャラがAちゃんに泥棒されたみたいに、パフェが大好きな新キャラが出てくるかもしれない」

これの最悪な点は2つある。
1つ目は自分含むAちゃんファンとも多く繋がっているKちゃんファンが出したツイートであること。
2つ目はAちゃんを泥棒扱いしたことだ。

ここでキャラについて説明する。
Kちゃんというのは、リンゴ名産地出身でリンゴに絡みがあるカードを持つキャラだ。
Kちゃんファン達は「リンゴキャラだ!」「実家はリンゴ農家なのでは?」と前々からバックボーンに妄想を膨らませていた。
だがあくまで妄想であり、当時の公式がリンゴキャラ扱いしたことも実家が農家と言ったことも特になかった。

次にAちゃんというのは、まだ登場して間もない新キャラ達の中の一人だ。
そのため他の子に比べて情報はかなり少なめだったが、公式でリンゴキャラとして登場し、実家がリンゴ農家であることも確定している。

つまりSさんは「Kちゃんはリンゴ農家出身のリンゴキャラ」という妄想に基づき、登場したてのAちゃんをKちゃんの設定パクリキャラ扱いしたことになる。
明確なAちゃんへのヘイト行為だった。

Sさんはその後「(Aちゃんは)泥棒だからそこから気になって好きになった」という意味不明な弁明をしていたが、当時のKちゃん界隈はその発言を咎めるどころかリツイート先で同意したり、Aちゃん含む新キャラ批判に繋げたりしていた人がほとんどだった。

(※Sさんは当時のKちゃんファン界隈内の中心人物だったので、Kちゃんファン内で「本当は反論したいけどSさんに逆らいづらいから表立って言えない」という人はいたかもしれないと今は思う)

自分はその発言にも、その状況にも、かなり強いショックを覚えた。
味方だと思っていた人が推しのことを泥棒扱いしたこともそうだし、それがKちゃん界隈の共通思想と感じ取れる反応ばかりが見えてしまったことがかなりしんどかった。

そしてその日から、自分はKちゃんのことをまともに見られなくなった。

Kちゃんのファンを見かけるだけで、頭にあのツイートが浮かぶようになった。
Kちゃんファンのいるアカウントにいるだけで、推しを泥棒と思う人達と相互の自分に吐き気がしてきた。

それでもKちゃんには罪はないと頑張ってKちゃんに向き合おうとしたが、しばらくしたらKちゃんとAちゃんを同じ編成にするだけで幻聴が聞こえるようになっていた。
「泥棒」と。

夢の中でも出てくるようになった。
KちゃんがAちゃんに「泥棒」と言い放つ夢を見て、泣きながら目が覚めることが何度も起きた。

限界だと思った。
今の自分がこれ以上Kちゃんに向き合おうとしたら、本当にどうにもならなくなってしまう。
だから自分はTwitterのアカウントを一旦消した。
Kちゃんファンとは二度と誰とも関わらないことを誓った。
Kちゃんのカードを全部倉庫にしまった。
落ち着くまでKちゃんから離れるため、落ち着くまでゲームを辞めないため、自分なりにやれることをした。

今は少しは回復していて、Kちゃんのファンを見る程度ではなんとも思わなくなった。
まだ編成は無理だけど、Kちゃんに罪はないし、少しずつなんとかしていきたいとは思っている。

けれど幻覚や幻聴はまだ完全に治ってなくて、今でもそういうことが時折起こる。



そういった経験があるので、自分は「誰かの言葉のせいで幻覚や幻聴が聞こえる人はかなりのショックを受けている」と認識している。

そんな状況に追い込んだ加害側の人が、相手を普通のインフルエンザと同じ感覚で扱うなんて人間としてあり得ない。
この絵師もSさん達も、相手の精神を傷つける可能性のある"冗談"の扱いがとてつもなく軽い人だし、それに今後も気づくことがきっとないのだろう。

自分の人生はきっとまだ長い。
今後もそれくらい常識の違う人と付き合うのは当然あるだろう。
その時、自分はどう動けばいいんだろう。
答えがわからない。

とりあえず今は、できる限り休もう。

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