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やまぐちの場所 日本海〜北浦街道
魚火に誘われ、イカ街道をゆく
日本海沿いに下関から北へ、長門、萩を通って島根県の益田に抜ける国道191号線。
やまぐちの最西端から日本海をなぞるように走る道を、地元では親しみをこめて「北浦街道」と呼ぶ。何度も山口に通うようになって初めて知った街道名だ。
百数十キロにわたり街道沿いは、青い海と美しい風景が広がる景勝地も多く、観光スポットが集中するエリアだが、日本海のイカ街道ともいえる、イカの漁港を多く有するところでもある。
日本列島の3.5倍の面積を持つ日本海は、南から対馬暖流、北からリマン海流が流れ込み豊かな海を育んでいる。寒流と暖流がぶつかり合い潮境が形成され、たぐいまれな漁場が生まれるといわれる。
日本中どこでもイカは獲れるが、山口側の日本海は、この東シナ海から流れ込む対馬暖流の玄関口となっており、温暖な海域を好むイカの女王と呼ばれる「剣先イカ」の格好の漁場となっている。
夏から年内いっぱいのイカ漁の時季は、この北浦街道沿いの海では、イカ渡り船の漁り火が暗い海をホタルの灯りのように仄かに照らしている幻想的な風景にであう。
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