血液型占いは必要ない理由
今回は料理（笑）から趣向を変えてみようと思う。
はじめに
皆さんは血液型占いをご存じだろうか。知らない日本人はほぼいないと思う。なぜなら日本には深く根付いたコンテンツだからだ。
血液型占いについて簡単に解説すると、A型は○○な性格、B型は...と、血液型を根拠に性格を判定することである。コミュニケーションがとりやすいという理由で主に会話を弾ませる場合に用いられる。1970年代から2000年代前半にTVや書籍が取り上げていた。詳しくは下のページを見てほしい。
私はA型なので、血液型を聞かれると「真面目なんだね」と返される。真面目と言われればそうかもしれないが、B型の場合、「大雑把なんだね」と言われるかもしれない。とんだとばっちりである。
「『大雑把』はO型じゃね？」と思った方がもしいたら、それは血液型占いに毒され過ぎである。今回はそんな血液型占いが必要ない理由を紹介していこうと思う。
そもそも科学的根拠がない
図１．ワンピースのワンシーン
(引用：https://www.are-nankan.com/entry/20190404/1554373632)
当然である。血液型とは、赤血球の抗原の種類を指すものである。A型はA抗原、B型はB抗原、AB型はA抗原とB抗原を持ち、O型はAまたはB抗原を持たない。あくまで血液中のお話であり、脳の構造や思考を支配するに至らない。逆にそうであったらノーベル賞並みの大発見だ。血液型占いには科学的根拠がないので安直に話題にするのは避けたいものである。
海外では血液型占いなど存在しない
実は、血液型占いが広まっているのは日本と韓国だけであり、その他の地域では血液型占いは疎か、自身の血液型も知らない人もいるのだとか。要は血液型占いは日本人の身内ネタということである。それどころか、海外のタブーに触れてしまったら大変である。
人を蔑むコンテンツになる場合も
血液型占いがいじめに発展してしまう場合も...なくはないはずだ。いじめとは自分の地位を維持,向上させるために他人を見下す行為のことである(個人の解釈)。血液型占いで見下されるスキを見せてしまったらコミュニケーションが苦手な人にとっては痛手である。こんなコンテンツ無くしたほうがいいに決まってる。
あまり当てはまらない
最後の理由として決定的なものを用意した。そもそも血液型占いはあまり当たらないのである。血液型占いで性格を判定されて、最初はそうなのかもと感じるかもしれないがよくよく考えてみると違う、ということがよくある。さらに、下記サイトのように質問形式にしてみると、血液型占いが実に意味のない事なのかがよくわかる。
まとめと考察
以上から、血液型占いがとても理不尽で都合のいいコンテンツであることをご理解いただけたと思う。
ここからは私の勝手な妄想なのだが、血液型占いが日本人に浸透した理由として、思い込みの心理と日本人の国民性が関係しているのではないかと考える。
・思い込みの心理について
例えば、あなたは絵を描いたとする。自分では下手くそだと思ってもう描きたくないと思っていたが、他人に上手いと称賛されもう一度描いてほしいと言われたら自分は上手いと錯覚するしもう一度描きたくなる。
これが血液型占いにおいての性格判定にも反映され、あなたは真面目であると言われれば自分は真面目だと思い込んでしまう。これが誤った信憑性を生んでしまい日本中に広まったのではないだろうか。
・日本人の国民性について
日本人の血液型の割合はだいたいA : B : O : AB=40 : 20 : 30 : 10であり、A型が最も多い。また、日本人の国民性として、「礼儀正しい」や「勤勉」が挙げられる。よって、血液型占いでは人口が最も多いA型に日本人の国民性を当てはめて、あたかも当たっているようにしていたのかもしれない。
ここまで散々血液型占いを非難をしていたら「じゃあもう血液型必要ないじゃん」と思うかもしれない。答えはNO、むしろめちゃくちゃ重要である。
血液型についての正しい知識を
血液型は医学的側面から見るととても大切なものである。
・輸血と血液型の関係
科学的根拠の段落で血液型ごとの抗原について話したが、血漿(血液の液体部分)中には血液型ごとに「抗体」が存在する。
表１．血液型ごとの抗原と抗体の種類(下記サイトより引用)
抗体と抗原...もう気づいた方もいるだろう。異なる血液型の血液を輸血すると抗体により輸血された赤血球がボコボコにされてしまうのである。よって、異なる血液型では輸血はしない。ただし、O型の赤血球は抗原を持たないため難を逃れるから輸血は可能。
・病気リスクと血液型の関係
O型は他の血液型より血液が凝固しにくい為、生死に関わる大けがを負った際に失血死しやすい。また、O型以外の血液型はエコノミークラス症候群や心筋梗塞になりやすい。さらに、血液型ごとにかかりやすい病気がいくつかある。詳しくは下記サイトを参照してほしい。
いかがだっただろうか。ネットの情報ばかりであるのは申し訳ないが、とにかく血液型で性格を決めつける発言がない世界を私は望む。
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