密菱
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。奢れるものは久しがらず。
密菱さていつの頃からかこう表現されるに至りました。今年に入ってから流石に不祥事の記事が減りましたが、去年の暮は酷かったです。ジェット旅客機はなかず飛ばず。大型客船は大赤字垂れ流し。自動車も赤字体質の上相次ぐリコール隠し。総合商社は首位陥落。資材部門も品質詐称。原子力発電事業でも大赤字。電気部門も3年連続のブラック企業大賞、パワハラで自殺者多数。一時の興隆を思えば目を覆わんばかりです。
特に重大なのはジェット旅客機です。十年かかってもアメリカの型式証明が取れませんでした。挙げ句の果に一時凍結です。ボンバルディアの一部部門を買収しての凍結です。見直す箇所が100箇所ばかりあり。これはもうはじめからやり直したほうが早いのではないかというレベルだそうです。10年間一兆円も掛けて何をしていたのでしょう。日本の製造業を牽引する密菱グループの衰退ぶりは気が重くなります。
品質管理の行き届いたハイパフォーマンスな製品を輸出していたから,メイドインジャパンは世界を席巻したのでは無いでしょうか?今の凋落ぶりは目を覆わんばかりです。30年前のジャパンアズナンバーワンの栄光はどこに行ったのでしょう。話を日の丸ジェットに戻すと納期延期による違約金や損害賠償はどうなっているのでしょう。誰も触れたがらないのですが相当ながくに昇るのではないでしょうか?仮に開発と同じがくだとしても一兆円になりますね。どういう契約をしていたかによりますが恐らく大変な額になると思われます。企画大量生産にあぐらをかくうちに世界は別の方向へ行ってしまった結果でしょうか?
退廃のサンセットはどこに向かおうとしているのか誰にもわかりません。
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