ガックリ来た読書。売れてる本ほど、がっかりする。良書の確実な見分け方。

 新聞広告で「数十万部、売れてます」、そんな本が良い本なわけがないことは分かっていたが、それでも性懲りもなく、
図書館で借りて読んでみたが、やっぱりガックリきた。
もし、お金を払って買っていたら、死にたくなってしまう。

 珍しく社会科学系の本が売れているようようであった。
 『人新世の「資本論」』
 マルクスで味付けられたような本が売れていることに興味を持ち、
読んでしまった。
 前半はほとんどが5年ほど前に売れた「気候変動問題」を扱った本の
焼き直しだった。
 後半は、マルクスを解釈し直した「コモンズ」のことや、
いくつかの国の自治体や市民運動の取り組みのことなどが
書かれていたが、たいした有効性のある内容ではない。
 
 この本の売れる要素は、宣伝方法だけではないのか。
それに釣られた私がバカだった。これは詐欺だろう。
オレの時間を返してくれ!!

 ベストセラーなど一時的に売れている本を、いくら読んでも納得はできない。そんなことは分かっていたはずだったが・・・・・・

 私流の良書の選び方。
図書館に視覚障碍者のための大活字本というのがあるが、
そういう本の中にこそ良書がある。自分がそれまで知らなかった作品や、作者の本なら尚よいだろう。

 参考までに、私のベストスリー
「悲しき熱帯」レヴィ・ストロース
「思想とは何だろうか」鶴見俊輔
「新しい人よ眼ざめよ」大江健三郎

大江さんは今年亡くなってしまった。仕方がないことだ。
大江さん流に闘って、そして静かに死んだ。
ノーベル賞作家だが、本自体はそれほど売れてはいなかったと思う。
少なくともいわゆるベストセラーはないだろう。
それでも『ヒロシマ・ノート』などはロングセラーになっていたと思う。

良書の選択方法、その二
ベストセラーより、ロングセラーを!!

                           以上、終わり

 



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