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Apple IIビデオ出力回路の再構築(2)

症状について
前回の記事では文字やグラフィックがうまく表示されないことがあると書きました.今回はぼくが遭遇した症状を紹介します.
我が家には液晶モニター3台があります.これらにApple IIを接続してみたところ,2台は画面がちらつくだけ,もう1台は何も表示されませんでした.この画面のちらつきは,周期は6秒間に10回程度に白黒が反転するものです.その様子を動画に記録しているで参考のためアップしておきます.

ところでぼくはApple II plusを2台所有しています.ひとつは1980年に手に入れたRev.4ボードで構成されるまるごとApple II plusです.もうひとつは2018年に入手したRFIメインボードです.試しにふたつのメインボードを比較してみると,Rev.4ボードではディスプレイに何も表示されないのに,RFIではただしく表示されることに気づきました.そこで 2枚のメインボードの回路の違いが問題解決のカギになるのではという仮説をたてました.

余談
Apple IIを現代のディスプレイに接続するためには,少なくともVGA,理想的にはHDMI出力に変換する必要があります.幸いなことに最近はApple IIのビデオ出力をこれらに変換する拡張カードが販売されています.たとえばA2heave.comのApple II VGA Scaler,Call-A.P.P.L.Eから販売されているBLUE SHIFT社のVidHDが代表的なカードでしょうか.Apple IIの魅力であるカードスロットが有効に活用され,最高の機能を発揮しているのです.これら以外にもeBayなどで類似のカードを見つけることができます.その他 RaspberryPI zero Wと組みあわせて使用するretrohackshack.comのRGBtoHDMIなどがレトロコンピュタ愛好家によって開発されています.
ぼくはこれらのうちApple II VGA Scalerを所有しており,RFIボードに実装しています.表示は美しく実用性の観点でまったく申し分ないものです.
ではこれから記事公開する「Apple IIビデオ出力回路の再構築」をなぜ行ったのか?
単純なことでウォズの設計したワンボード回路に対する敬意です.
17歳のころに憧れて手に入れたApple II plus (Rev.4) を ”one step at a time” で工作することに,あれから40年以上経ったいまのぼくが当時と変わらないワクワクを感じているのです.



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