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Apple IIビデオ出力回路の再構築(5)

かっこよく仕上げる
前回記事は「工作をかっこよく仕上げていきます」と締めくくりました.また同じく文中「メインボードをいきなり工作するのは避け」とも書きました.その理由はメインボードを限りなくオリジナルで保存したいという気持ちがあるからです.
ちょっと思い出話をします.高校生になって本格的にコンピュータに興味をもつようになり,雑誌や専門店で調査を始めました.ガツン!ときたのがApple IIでした.むろんあの白い筐体のかっこよさもありましたが,実機に初めて接して上蓋をあけてメインボードを目の当たりにしたとき, CPU, ROM, RAM, TTL IC, 8つの拡張スロットがグリッド配置されたその美しさに言葉を失いました.そして視覚的にコンピュータの仕組みを理解できた(つもりになった)瞬間でした(※).
筐体を額縁,メインボードを絵とみなすと,手を加えるにしても最小限,そしてそれ自体を美しく仕上げたい.実験をしたブレッドボードや小さなサイズのユニバーサル基板に回路を構成することはぼく自身好きですし,今後紹介していくつもりの拡張機器はそれこそそのまんまです.が,メインボード上に設置するのは許されません.
作り方を述べる前に,こんなものを作るというゴールをお見せしましょう.
写真1が再構築回路一式です.メインボードのソケットから取り外したICを載せてそのまま元の位置に戻せるようになっています.追加のICはメインボード上に用意されたスペースに配置します.一部のシグナルはテストクリップで引き出すようにしました.
写真2は実装した様子です.この記事のヘッダ画像も再構築回路を実装した様子になっています.ワイヤ類もかっこよく,生花の気分で曲げて整えます.

写真1,再構築回路一式
写真2.置換回路を実装した様子

余談
本文中(※)で「視覚的にコンピュータの仕組みを理解」と書きました.メインボード上のICの機能について素晴らしい情報グラフィックスがあります.以下のウェブサイトにアップされています(オリジナルサイトは現在整備中).
https://www.applefritter.com/appleii-box/D04_resurection.htm
高校生の当時はそこまでみえてはいませんでしたが,いまこれを重ねることでより理解が深まりました.


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