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Apple IIビデオ出力回路の再構築(10)

再構築回路の工作についての説明は今回で最後です.これまでの工作の経験があればさほど難しくないので,B14(74LS02)とC13(74LS51)については簡単に説明することにします.
 
B14(74LS02)の組み立て
1.ベースのピンヘッダの3番ピンと4番ピンを図1(右上)のようにカットします.
2.A14(74LS02)の5番ピンと6番ピンに接続するラインをICソケットの4番ピンに,A14(74LS02)の10番ピンに接続するラインをICソケットの3番ピンにそれぞれはんだ付けします.

図1.B14(74LS02)の組み立て

3.ユニバーサル基板のピンヘッダにICソケットをはんだ付けします.
4.74LS02をICソケットにセットして完成です(図2).

図2.完成イメージB13(74LS02)

C13(74LS51)の組み立て
1.ベースの3番ピンから11番ピンにジャンパー線をはんだ付けします.
2.A14(74LS02)の9番ピンに接続するラインをICソケットの3番ピンに,B13(74LS02)の3番ピンからのラインをICソケットの10番ピンに,B12(74LS11)の2番ピンからのラインをICソケットの11番ピンにそれぞれはんだ付けします.
3.ピンヘッダの3番ピンと4番ピンを図3のようにカットします.

図3.C13(74LS51)の組み立て

4.ユニバーサル基板のピンヘッダにICソケットをはんだ付けします.
5.74LS51をICソケットにセットして完成です.

図4.完成イメージB13(74LS51)

A14(74LS02) の組み立て
A14(74LS02) の組み立てでは多くの配線を行います.配線やハンダ付けの方法はこれまでの工作と同じですが,ピン同士の間隔がせまいので隣同士でショートしないように,ICソケットやピンヘッダのプラスチックを溶かしてしまわないよう慎重に作業を行います.
1.C13(74LS51)の3番ピンからのラインをICソケットの9番ピンにはんだ付けします.
2.B14-3からのラインをプラスチック近くのICソケットの10番ピンにはんだ付けする.
【注意!】3と4の作業では「ベース側ピンヘッダのピン」と「ICソケット側のピン」を区別してください.
3.B13(74LS02)のベース側ピンヘッダの3番ピンからのラインをICソケットの11番ピンにはんだ付けしてします.
4.B13(74LS02)のICソケット側の3番ピンからのラインをICソケットの13番ピンにはんだ付けします.
5.B14(74LS02)の4番ピンからのラインをICソケットの6番ピンにはんだ付けします.
6.B1(74S175)の2番ピンに接続するラインをICソケットの3番ピンにはんだ付けします.
7.F14(74LS259/9334)の4番ピンに接続するラインをICソケットの2番ピンにはんだ付けします.
8.B13(74LS02)の2番ピンからのラインをプラスチック近くのICソケットの1番ピンにはんだ付けする.
9.ベースのピンヘッダの5番ピンと6番ピンをジャンパー線で接続します.
10.ベースのピンヘッダの8番ピンと4番ピンをジャンパワイヤで接続します.
11.ベースのピンヘッダの11番ピンと12番ピンをジャンパー線で接続します.
12.B1(74S175)の2番ピン,F14(74LS259/9334)の4番ピンへ配線するラインにテストクリップをはんだ付けします.

図5.A14(74LS02) の組み立て

13.ユニバーサル基板のピンヘッダにICソケットをはんだ付けします.
14.74LS 02をICソケットにセットして完成です.

図6.完成イメージA14(74LS02)

以上で再構築回路の工作はすべて完了です.部品ごとの工作を説明してきましたが,説明ではわかりにくい内容もあると思います.ぼくのミスリードや勘違いによる誤配線を修正するために,記事(7)の「図1.実体配線図」にいまいちど立ち帰って回路全体をチェックしてください.
次回はメインボードへのセットについて説明します.

余談
工作の仕方について文章で説明するのは今回初めての試みです.説明のわかりにくい点,ミスリードがない表現ができるよう今後の記事でも努めていきます.同様に図解を作成した段階で間違いないと考えていても誤りがあります.過去記事については現時点で判明したものについて訂正しました.実際の回路を製作するのと同様に入念なチェックが必要であることを痛感しています.

訂正(2022年10月24日),あるいは余談
F14のICを文中”9334”としていました.これはオリジナルのメインボードに使用されていたものですが,互換品として”74LS259”があります.ぼくはメインボードのレストアの際に後者に換装していたためこれを説明で用いていますが,同等であるため併記することにしました,
このICはレストアの際に換装することがあるいっぽう,入手が難しいようでApple II 関連の商品を取り扱うReActiveMicro.comなどで販売されています.

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