2歳の感性で選ぶEテレ

お子様向けのテレビ番組といえば、やはりEテレ。かわいいキャラクターや歌、科学にまつわるものなど各種ウケの良いコンテンツを結集させた番組が揃えられている。
息子もこれらに当然お世話になってきたものの、特に2歳半前後でハッキリとコレは見ない!と主張する番組が増えたのである。

それが、一般的に子ども達のゴールデンタイムとされる「いないいないばあっ」と、「おかあさんといっしょ」である。

果たしてこれは一体何故なのだろうか。
この2番組は基本的に年齢に応じた遊びや生活について、その対象となる子ども達が理解しやすい様に、平易な言葉で丁寧に表現されているにもかかわらずだ。

しかも息子と同じく療育をされてるお子さんの一部に、こういう反応をする子どもが一定数いらっしゃるらしい……何かこういう反応が特定の集団内で出てくる要因が考えられるのだろうか。
夫の録画したブラタモリ(特殊な地形や乗り物が出ている回)をご機嫌で視聴している息子を尻目に、素人考えではあるけれど息子の場合に考えうる要因について少し考えてみることとした。
地層や地形、地名の由来が日頃から気になってしまう史学科コンビから誕生したが故の、単なる遺伝的な個性からくるものだろうと考えるのは、少々短慮であろうから。

視覚情報について

まず色使いと感情の表現方法について。
先程とは逆に、息子の好む番組を挙げてみる。
まず厚切りジェイソンのオートンイングリッシュ、スポンジ・ボブの二つについて考えてみると、原色系を惜しみなく配した元気な色使いのキャラクターが多い。しかもどちらも表情や喜怒哀楽の感情表現のひとつひとつが大きい。
「いないいないばあっ」のワンワンとうーたんを比較してみてみると、色調は若干落ち着いた、温かみを感じるトーンで纏まっている。そして当然キャラクター自体は人形故に表情が基本的に固定である。

この様な雰囲気の視覚情報であると、息子の様に生まれつきの殻がある子どもにとっては、少しボヤけて見えるのかもしれない。そして、より明確にクッキリと見えるものを求めるのかもしれない。

聴覚情報について

では次に音についてはどうなのだろう。
先に挙げた番組の中での違いを考えた場合、息子の中でせいぜい主となる音楽のジャンルが童謡とポップスに分かれていて、それに加えてテンポの好みでもあるのかと思った。
そして音楽について更に加筆するなら、「ピタゴラスイッチ」の中で流れる栗コーダーカルテット系の淡々とした、抑揚が無い感じの音楽も好きだけれど、そういう好みの話なのだろうか。
そんな調子で、音階や調などの音楽的な情報にとても疎い私には明確な差異が掴めていなかった。

ところが聴覚優位の夫にこれを尋ねたところ、直ぐに答えが返ってきた。曰く、「息子は特に和音が好きなんだよ。だからこういう音楽や音を意図的に聴き分けてるし、それくらい好きなんじゃない?」
そうスパッと答えが返ってきて、とても腑に落ちた。そうか、なるほどこんな理由もあり得るのかと。眼から鱗やで。

夫と同じく聴覚が冴えてる息子からすると、ピタゴラスイッチの15分間はとても居心地の良い特別な音が「まとめて」楽しめる時間でもあったのだろう。
しかもビー玉転がしなんかの感覚遊びもセットでパーフェクト!ボブやオートンにハマる前の1歳代にピタゴラスイッチ一辺倒だったのは、こういうことだったのかもしれない。

とまあ、とりあえずそんなこんな二項目について考えて仮説を立てて考えてみた。
よく言われる通りあくまで「我が家の場合の話」だが、こういった子どもの感覚と好みについての話は、深堀りすればする程その子の個性の実態が見えてきてとても興味深いと思う。

もっとも、まさか2歳でブラタモリデビューするとは思わなかったけれど笑。



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